花見川流域の小崖地形 その58
独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターホームページの「断層と褶曲」のページに広域応力場という項目があり、海洋プレートが大陸プレートに沈み込む様式の違いにより、圧縮応力場、引張応力場、横ずれ圧縮応力場が形成されることが説明されていました。
このうち横ずれ圧縮応力場が花見川流域周辺の応力場タイプに近いと考えましたので、メモしておきます。
横ずれ圧縮応力場の説明図
説明:海洋プレートが大陸プレートに対して著しく斜め方向に沈み込んでいる場合には、大陸プレートの縁辺部は海洋プレートに引きずられて、横ずれの応力場ができます。
独立行政法人産業技術総合研究所地質調査総合センターのホームページより引用
花見川流域周辺の横ずれ量を示すと次の図のようになります。(長沼付近より東…四街道検討面、勝田検討面、志津検討面…については横ずれ量を検討していません。)
花見川流域周辺の横ずれ量
何れも下総上位面の原始谷津の横ずれ量を小崖(断層)部で計測したものです。
ある地点(A)を原点にすると、柏井検討面、、花島検討面、犢橋検討面ともに東南東方向に横ずれしています。
この横ずれ量の計測から、花見川流域周辺の台地のうち柏井検討面、花島検討面、犢橋検討面は横ずれ圧縮応力場の下にあると考えました。
次の図はカシミール3Dで地形を立体表示したものですが、この付近が横ずれ圧縮応力場であることをリアルにイメージすることができます。
地形の3D表現 1
地形の3D表現 2
3D表現した場所の地形段彩図
3D表現した場所付近の標準地図
電子国土ポータルによる
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参考 作業上の地形面区分図
柏井検討面、花島検討面、犢橋検討面は横ずれ圧縮応力場の下にあると考えますが、その場所と四街道検討面、勝田検討面、志津検討面の場所とは地形が連続しません。
四街道検討面、勝田検討面、志津検討面の場所をどのような応力場として考えるべきか、検討課題としています。
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