Fabric Observation in the Pottery Concentration Zone
I conducted fabric observations of the pottery fragment deposits in the pottery concentration zone using outcrop photographs and distribution maps. 70-80% of the fragments were deposited in a convex-downward position (with the inner surface of the fragment facing upward), suggesting that they were deposited by subsidence during the cessation of high-concentration flow (shell mudflow).
露頭写真や分布図から、土器集中ゾーンにおける土器片堆積層のファブリック観察を行いました。土器片の70-80%は下に凸(土器内面が上)の位置関係で堆積している特徴があり、高濃度流(貝殻泥流)の停止時沈下で堆積したと想定できます。
1 土器片堆積層における土器片の配列
土器片堆積層における土器片の配列
露頭写真では土器配列に次の顕著な特徴が見られます。
a 写真範囲内で80%の土器が下に凸(土器内面上)で配列している。
b 土器片長軸方向が一定の方向に揃っていない。バラバラである。
c 土器片の重なり順序がバラバラで将棋倒しのような法則性がない。
また、土器片を充填する貝層に次のような特徴が見られます。
d 他の土器片に密着しない土器片がかなりある。
e 土器片充填貝層はそれより上の貝層と比べて貝殻が大きく、貝殻が密集している。
土器片そのものにも次の特徴が見られます。
f 土器片の割れ方大きい
g 土器片の割れ口が新鮮で磨耗していない。
2 土器集中ゾーンの土器片配列
土器集中ゾーンの土器片配列
色の面積を計測すると、下に凸(土器内面上)が77%、上の凸(土器外面上)が23%となります。
土器片配列は1の露頭写真だけでなく、全体で下に凸(土器内面上)が多いことが判ります。
3 考察
3-1 通常流水による運搬堆積ではない
一般に流水で礫などが流されて堆積するばあい、インブリケーション(覆瓦状構造)という構造が残ることが多いです。もし土器片が通常流水に完全に水没して流されて堆積した場合、インブリケーション構造が残り、上が凸(土器外面上)で将棋倒しのように連続して重なることが考えられます。しかし、今回観察土器片は下が凸(土器内面上)であり、通常流水に流されて堆積したものと考えることができません。
3-2 高濃度流(貝殻泥流)による運搬堆積の可能性
土器片堆積層のファブリック観察の結果から、土器片は高濃度流(貝殻泥流)による運搬堆積の結果であると仮説します。
土器片の多くが下に凸(土器内面が上)で、土器片の間に貝殻が充填されていることから、貝殻・土砂・土器片からなる高濃度流(貝殻泥流)の動きが弱まった時、重たい土器片が沈降し、同時に土器片の次に重い貝殻(粗粒物)が充填されていった状況を考えることができます。
この時、土器片沈降は土器片重心位置から、下に凸の配置になったと考えることができます。また土器片沈降時の流速が虚弱であると考える想定と、土器片長軸方法の規則性がないことは整合的です。
土器片の大きさが比較的大きいことと割れ口が新鮮であることは、土器片が運ばれた距離が短いことを表現していると考えます。
大胆に仮説すれば、土器片が流された高濃度流(貝塚泥流)を指標する堆積層は次図のaであると考えます。a層は下から土器片(超大形)→貝殻(大形)→貝殻(小形)・泥→泥のように分級していて、1波の泥流跡であると考えます。
土器片堆積にかかる高濃度流堆積物a
3-3 高濃度流(貝殻泥流)について
・土器集中ゾーンはその背景に次の事象があったと考えることができます。
貝塚崩壊 → 高濃度ガリー流 → 土器の巻き込み→谷底停止
・斜面貝層(11断面や剥ぎ取り断面など)でも、貝層下部に土器片が集中し、かつ土器片のほとんどが下に凸になっています。斜面貝層でも高濃度流(貝塚泥流)と同じような機構を考えることができる可能性があります。
・貝層流動が高濃度流であることから、ガリー流路における貝層と泥層の流心付近の完全分離の仕組みを解くことができる可能性があります。



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