2026年2月28日土曜日

土器集中ゾーンの土器型式

 Pottery Types in the Pottery Concentration Zone


An examination of pottery types in the pottery concentration zone in the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound revealed a mixture of three periods: Kasori EII type, Middle, Middle-Late, and Late. I hypothesize that pottery discarded during these three periods was engulfed in a single wave of high-concentration flow (shell mudflow) due to the shell mound collapse.


有吉北貝塚北斜面貝層における土器集中ゾーンの土器型式を調べたところ、加曽利EⅡ式中、中~新、新の3区分が混ざっています。貝塚崩壊により、これら3区分の期間に投棄された土器が1波の高濃度流(貝殻泥流)に巻き込まれたと想定します。

この記事は2026.02.26記事「土器集中ゾーンにおけるファブリック観察」の続きです。

1 土器集中ゾーンの土器型式


土器集中ゾーンの位置


土器集中ゾーンの土器型式

土器型式の区分は西野雅人さんによるものです。

発掘調査報告書(平成10年3月)刊行後、加曽利E式土器に関する情報蓄積が大幅に進み、それにより、有吉北貝塚北斜面貝層出土土器の新型式区分案が西野雅人さんにより作成されました。


土器集中ゾーンの土器型式(表)


土器集中ゾーンの土器型式(グラフ)

2 考察

土器集中ゾーンから出土した土器型式は加曽利EⅡ式中段階のものが52%、加曽利EⅡ式中~新段階のものが36%で合わせて88%となります。また加曽利EⅡ式新段階のものが7%となります。

土器集中ゾーンの現場では、土器型式という視点でみると、これらの土器の破片がほぼ完全に混ざりあって存在しています。

土器集中ゾーンを残した地学現象は貝塚崩壊→高濃度流(貝殻泥流)流下→高濃度流(貝殻泥流)停止堆積と考えられます。そのため、3つの土器型式破片が混ざりあって存在している様子から、1波の高濃度流(貝殻泥流)が流下途中で、すでに投棄されて存在していた3型式土器を巻き込んだものと考えることができます。

3土器形式のうち加曽利EⅡ式新段階のものの割合が小さいので、貝塚崩壊(高濃度流発生)は加曽利EⅡ式新段階の初期に発生したものであると考えることも可能です。


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