2026年7月30日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面の特性

 Characteristics of the Removed Cross-Section of the Shell Midden on the Northern Slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden


I examined the characteristics of the removed cross-section of the shell midden on the northern slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden by comparing photographs of the exposed cross-section taken immediately prior to removal with a 3D model of the removed cross-section.


有吉北貝塚北斜面貝層の剥取断面について、剥取直前の断面露頭写真と剥取断面3Dモデルを比較することにより、剥取断面特性について確認しました。

1 剥取断面3Dモデルでみる表面の凹凸


剥取断面3Dモデル正面オルソ画像(左)と凹凸色分図(右)

凹凸色分図は寒色が凹部を、暖色が凸部を表現しています。


剥取断面3D斜め画像(左)と凹凸色分図(右)

剥取断面の左下部を除くと、全体に次の特徴を認識できます。

・斜面貝層分層毎に凸部と凹部に分かれていて、その激しい凹凸が3Dモデルで確認できる。

・斜面貝層下部で凸形状が激しく、上部でその傾向が緩和される。

2 剥取断面3Dモデルと剥取断面露頭写真の比較


剥取断面3Dモデル正面オルソ画像(左)と剥取断面露頭写真[正面オルソ投影、反転](右)

次の特徴を観察できます。

・露頭断面で白い部分(二枚貝密集域)が3Dモデル凸部に対応する。褐色部(貝殻含有率の低い土層)が3Dモデル凹部に対応する。

3 特性メモ

露頭で白色部(二枚貝密集域)は3Dモデル凸部に対応し、褐色部(貝殻含有率の低い土層)は3Dモデル凹部に対応します。

この対応関係の発生の要因は断面露頭から薬剤で貝層を剥ぎ取る時、貝殻密集域は貝殻という固形物が接着しやすく、奥深くまで剥ぎ取りやすいが、貝殻の割合が少ない土層域では貝殻と貝殻が離れているため接着しにくく、浅い部分しか剥ぎ取れなかったためであると想定します。

なお、これまでの剥取断面現物観察、3Dモデル観察から、貝殻と土の割合によっては、貝殻だけが剥ぎ取られ、土がほとんど脱落してしまった場合など、露頭で観察できる貝殻と土との割合がそのまま剥取断面に反映されていない場合があることを念頭に、3Dモデル観察することが大切であるこ考えます。


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