2014年1月31日金曜日

角崎大曲地形の検討メモ 後編

花見川流域の小崖地形 その110

1 高崎川・南部川レーキの認識
高崎川と南部川の水系パターンを高崎川・南部川レーキと命名し、真性レーキとして認識します。

高崎川・南部川レーキ

高崎川谷津と南部川(の支谷)谷津が地殻変動によって形成された沈降軸であると考え、その2つの沈降軸によって複合的なレーキ状水系パターンができたと考えます。

参考 レーキ状水系パターンモデル

2 角崎大曲地形と高崎川・南部川レーキとの関係
高崎川・南部川レーキの位置する場所は、下総台地東部隆起帯の西側終焉部を指示する活撓曲の直上です。

このことことから、高崎川・南部川レーキを形成した2つの沈降帯=向斜軸は、活撓曲という言葉が充てられた地殻変動によって引き起こされた変動地形であると考えます。

つまり、高崎川・南部川レーキは活撓曲の具体的な地形表現の一つであると考えます。

角崎大曲地形も活撓曲に関わる変動地形と考えます。

角崎大曲地形と高崎川・南部川レーキの関連(一体性)について、どのように考えることができのか、今のところは不明です。

しかし、強引に空想するならば、活撓曲を引き起こした地下の断層の西側と東側という位置関係の違いがそれぞれの地形に反映していると考えます。

角崎大曲地形は北西から南東へ向かう力で強い円弧状分布ができたと考えます。

一方高崎川・南部川レーキを形成した2つの向斜軸は直線ではなく、角崎大曲地形に正反する緩やかな円弧状カーブの分布と捉え、南東から北西へ向かう力でできたと考えます。

角崎大曲地形と高崎川・南部川レーキ付近の変動地形をつくった力のイメージ(空想)

なお、高崎川・南部川レーキの水系パターンを見ると新たなことが判りましたので、別の記事で説明します。

3 千葉県北部の変動地形の大局的把握
これまでに観察してきた変動地形を活構造図にプロットすると次のようになります。

変動地形の活構造図へのプロット
活構造図は地質図Naviによる

角崎大曲地形と高崎川・南部川レーキを形成する2つの向斜軸を活撓曲を表現する変動地形として捉えましたが、同様に、千葉県北部の変動地形について、次のような関連性を念頭においておくと、地形の理解が深まると考えました。


変動地形の関連性把握

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