2020年11月17日火曜日

アリソガイ製ヘラ状貝製品の曲線的磨耗成因検討資料2の作成

 縄文貝製品学習 28

1 アリソガイ製ヘラ状貝製品の曲線的磨耗の成因検討資料 2

アリソガイ製ヘラ状貝製品の曲線的磨耗の成因検討資料 2

手前は有吉北貝塚出土アリソガイ製ヘラ状貝製品(372図2)、後2つは現生アリソガイ

【資料の意味】2つの平面と現生アリソガイを交差させ、その断面線で現生アリソガイを切断した。そうすると、縄文中期アリソガイ製ヘラ状貝製品にみられる曲線的磨耗の形状が現れることを示す。アリソガイ製ヘラ状貝製品は腹縁部を直角に近い角度である平面に継続して擦ったために磨耗したと想定できる。 

3Dモデルを 3DF Zephyr v5.009でアップロード。


3Dモデルの動画

2 メモ

・観察から、貝殻形状を磨耗により変形させるような利用(メインの利用)は腹縁部を直角に近い角度で対象物に擦りつける行為であることがわかりました。貝殻表面を対象物に擦りつけた跡もありますが、それにより貝殻が大きく変形していないので、サブ的な利用であると考えます。対象物にこびりついたものを腹縁部で掻きとるような行為がメイン利用として、その場所を貝殻表面で擦って平滑にするような行為がサブ利用として想定できます。

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