2024年5月28日火曜日

谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」の学習スタート

 Start studying “DOGU & SEKIBOU: Rituals and the Domestication of Society in Prehistoric Jomon” by Yasuhiro Taniguchi


By chance, I had the opportunity to read Yasuhiro Taniguchi's book “DOGU & SEKIBOU: Rituals and the Domestication of Society in Prehistoric Jomon” (Yuzankaku), about half of which I read one after another without any interruptions. I found this book to be more interesting and exciting than any other Jomon-related books I had read. So, I'm going to spend a year or two trying to study this book on my own, and I'm going to have a lot of fun with it.


偶然のチャンスで、谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」(雄山閣)を半分ほど邪魔なしで、連続して読む機会に恵まれました。自分にとってこの図書は、これまで読んだどの縄文専門図書よりも面白く、ワクワクする図書であることを発見しました。そこで、1~2年かけて、この図書の自分流学習に取り組み、大いに楽しむことにします。

1 谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」(雄山閣)を知り読んだ経緯


谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」(雄山閣)

数か月前Twitterでどなたかがこの図書を紹介していました。もしかしたら何かの役に立つ本かもしれないと直観し、早速購入しました。そして図書購入のいつものパターンで、そのまま積読状態になっていました。半分その存在を忘れていました。

5月下旬急遽大腸ポリープ摘出手術を受けることになり、1泊2日で入院しました。パソコンが自由に使える環境にないことはわかっていました。そこで、たまには眠りたいだけ眠り、起きている時は暇つぶしに本でも読もうと思い、手元に積んであった谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」(雄山閣)を持参しました。ベッドで点滴を受けながら、この図書を読みだすと、「アレ、アレ、アレ・・・」という半分驚きの感覚が生まれました。土偶などについて自分が抱いている感覚(妄想)がこの図書では肯定的、すくなくとも検討の方向性として扱われていることに驚きました。土偶について私が受ける感覚(妄想)をSNSで情報発信すると、真正面から否定してくる人はいませんが、「いいね」数急減という現象(反応)がいつも帰ってきたので、自分の素直な感覚(妄想)に自信を失っていたからです。

また、この図書における石棒・土偶検討の枠組み整理がとても理論的であり、切れ味があり、他書には見られない魅力があります。

ベッドに縛り付けられた病人であることを忘れ、この図書に熱中しました。半分ほど読んだところで時間切れとなりましたが、この図書を本格的に学習して楽しもうという気持が固まりました。

2 学習の仕方

この図書の学習意義を大きなものにし、学習価値を高め、楽しみを最大化するために、次のような方法を執ることにします。

1) 記述を理解して、理解した事柄や疑問、感想などをメモして楽しむ。

2) 引用登場する遺物・遺構・遺跡のうち、興味をそそるものについて情報収集して、芋づる式に学習を拡げて楽しむ。

3) 引用登場する遺物・遺構・遺跡のうち、自分が過去に学習対象にしたり、3Dモデルを作成してものについて、自分の学習を反芻的にふりかえり、学習を新たに深めて楽しむ。

4) 登場する研究者の学説や論文のうち、興味をそそるものについて情報収集して、芋づる式に学習を深めて楽しむ。

5) 登場する研究者の学説や論文に関して、自分の学習で言及(評価)したものについて、その学習を反芻的にふりかえり、学習がそれでよかったのかどうか思考を深め、楽しむ。

つまりこの学習は、図書読書をツールとして、より総合的な学習に取り組み楽しもうという算段になります。寄道学習を楽しむ中で問題意識を豊かにしていきたいと思います。

3 学習の記事化

学習の様子を随時ブログ記事にまとめ、TwitterやFacebookでその概要を情報発信します。

4 参考 目次

序章 儀礼考古学の現代的意義

第1章 縄文時代の儀礼と社会

第2章 石棒にみる儀礼行為とコンテクスト

第3章 石棒と石皿―性交隠喩のコンテクスト―

第4章 土偶破壊行為の再検討

第5章 土偶と縄文土器

第6章 保守的な土偶伝統―勝坂系土偶伝統と土器様式の関係―

第7章 井戸尻・勝坂文化と二つの儀礼体系

第8章 縄文文化のドメスティケーション

終章 縄文社会と儀礼



0 件のコメント:

コメントを投稿