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2025年11月24日月曜日

土器 標準偏差による最近隣距離4区分

 Pottery: Four Nearest Neighbor Distance Categories Based on Standard Deviation


I examined pottery's nearest neighbor distances based on the standard deviation. Looking at the cross section, there are slightly denser clusters (yellow) near dense clusters (red), and together they are more prevalent at the bottom of the slope. On a frictional slope, I assume that creep forces acted more strongly on heavier pottery, causing it to move more rapidly downslope than bones and other objects.


土器の標準偏差による最近隣距離4区分を観察しました。断面で見ると、密集(赤)の近くにやや密集(黄色)が存在して、合わせると、斜面下部に多くなっています。摩擦のある斜面では重量が重い土器に葡行営力がより強く作用し、骨などよりも斜面移動が激しかったと想定します。

1 土器の4区分結果

1-1 土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)


土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)

0.007~0.098m

1-2 土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分2(やや密集)


土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分2(やや密集)

0.098~0.160m

1-3 土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分3(やや散在)


土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分3(やや散在)

0.160~0.258m

1-4 土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分4(散在)


土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分4(散在)

0.258~1.847m

1-5 観察

土器の密集域のまわりにやや密集域、そのまわりにやや散在域、さらにそのまわりに散在域が分布します。土器の密集域が斜面下部のガリー流路沿いに集中していることが特徴です。

安息角に近い斜面では大きな土器に葡行営力がより強く作用し、骨などよりも斜面移動が激しかったと想定します。

2 土器 標準偏差による最近隣距離4区分の谷中断面

土器 標準偏差による最近隣距離4区分の谷中断面

土器 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)3Dモデルに谷中部の断面を追記


谷中部断面


谷中断面の位置

有吉北貝塚北斜面貝層

3DF Zephyr v8.031でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

3 考察

他の遺物と同様に土器の投棄のともなう斜面移動を次図のように想定しました。


考察

土器は斜面における重力・葡行移動とガリー流路における稀で強い流水移動の2つの移動種類により移動していたと想定します。

2025年11月23日日曜日

技術メモ 標準偏差による最近隣距離4区分

 Technical Note: Four-Level Classification of Nearest Neighbor Distance Based on Standard Deviation


I developed my own four-level classification based on the standard deviation of 3D nearest neighbor distances for artifacts and applied it to bones. The density of bone distribution became clear. This is a record of the behavior of bone dumping, transportation, and deposition.


遺物3D最近隣距離の標準偏差による4区分を自分なりにまとめ、骨に適用しました。骨分布の密集性が明らかになりました。その様子は骨投棄→移動→堆積の挙動記録です。

1 遺物3D最近隣距離の標準偏差による4区分

貝層内遺物の3D最近隣距離を計測し、「平均からの離れ(標準偏差)」を基準にして、最小値、最大値も使い、データの相対的位置(かなり小さい、やや小さい、やや大きい、かなり大きい)の4区分を遺物3D分布分析に利用しています。この4区分の定義と名称をこのブログでは次のように設定します。

●名称

標準偏差による最近隣距離4区分

●定義

区分1:最小値~(平均値-標準偏差)

区分2:(平均値-標準偏差)~平均値

区分3:平均値~(平均値+標準偏差)

区分4:(平均値+標準偏差)~最大値

詳細には次のように定義します。

最小値≦区分1≦(平均値-標準偏差)

(平均値-標準偏差)<区分2≦平均値

平均値<区分3≦(平均値+標準偏差)

(平均値+標準偏差)<区分4≦最大値

●区分の意味

区分1:値が平均よりかなり小さい(遺物密集)

区分2:値がやや小さい~平均寄り(遺物やや密集)

区分3:値が平均寄り~やや大きめ(遺物やや散在)

区分4:値が平均よりかなり大きい(遺物散在)

●区分の表現

区分1(密集)

区分2(やや密集)

区分3(やや散在)

区分4(散在)

2 骨の4区分結果

2-1 骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)


骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)

   0.005~0.037m

2-2 骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分2(やや密集)


骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(やや密集)

   0.037~0.107m

2-3 骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分3(やや散在)


骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分3(やや散在)

   0.107~0.177m

2-4 骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分4(散在)


骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分4(散在)

   0.177~2.043m

2-5 観察

骨の密集域のまわりにやや密集域、そのまわりにやや散在域、さらにそのまわりに散在域が分布しています。

この分布の様相は、骨が貝塚に投棄され、斜面を移動して最終的に移動が停止した状態を表現しています。

貝塚縁辺部に骨密集域が存在しているのは、投棄された骨のかなりの部分の移動量が小さいため、投棄された場所を結果として表現していると仮説します。

3 骨 標準偏差による最近隣距離4区分の谷中部断面

骨 標準偏差による最近隣距離4区分の谷中部断面

骨 標準偏差による最近隣距離4区分 区分1(密集)3Dモデルに谷中部の断面を追記


谷中部断面


谷中部断面の位置

有吉北貝塚北斜面貝層

3DF Zephyr v8.031でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像

4 考察


考察

骨 標準偏差による最近隣距離4区分の谷中部断面を次のように仮説的に解釈しました。

貝塚縁辺部から骨が投棄され、その骨の一定部分はその場に残るが、それ以外は斜面を貝層とともに下方に移動して各所に堆積する。骨は大きさが小さいので移動量が小さく、土器のように斜面下部に密集して堆積するには至らなかった。