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2026年6月3日水曜日

有吉北貝塚北斜面貝層第2断面の骨分布

 Bone Distribution in the Second Section of the Shell Layer on the North Slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound


I examined the relationship between the shell layers and bone excavations in the second section of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. The bone distribution is broadly divided into two categories, which appear to correspond to two branch channels. It can be observed that the amount of bone excavations decreases in the order of pure shell layer → mixed shell layer → mixed shell soil layer.


有吉北貝塚北斜面貝層第2断面の貝層と骨出土との関係を見てみました。骨分布は大きく2つに分かれ、2つの支流路に対応するようです。純貝層→混土貝層→混貝土層の順で骨出土量が減るように観察できます。

1 第2断面 骨分布図


第2断面 骨分布図

断面から±0.5m幅のブロック内の骨分布図です。

2 第2断面 骨分布ヒートマップ


第2断面 骨分布ヒートマップ

3 第2断面 骨分布ヒートマップ(セクション図オーバーレイ)


第2断面 骨分布ヒートマップ(セクション図オーバーレイ)

4 第2断面 骨分布ヒートマップ(発掘調査報告書掲載貝層区分図オーバーレイ)


第2断面 骨分布ヒートマップ(発掘調査報告書掲載貝層区分図オーバーレイ)

5 2つの支流路


2つの支流路

第2断面付近で2つの支流路が合流します。

6 参考 3D空間における骨分布と第2断面


参考 3D空間における骨分布と第2断面

7 メモ

骨分布は大きく2つに分かれ、第2断面付近で合流する2つの支流路に対応しています。東支流路(5 2つの支流路写真の右側支流路)の方が骨出土は多くなっています。これは西支流路から人骨が集中的に出土することと対応する関係があると予想しています。(埋葬と食料残滓廃棄の分離→ゾーニング)

純貝層→混土貝層→混貝土層の順で骨出土量が減るように観察できます。これには貝殻量が多いほど骨が残りやすいという条件が関連しているだけでなく、高濃度流で運ばれるプロセスの中で純貝層→混土貝層→混貝土層の順に運ばれる骨の量が減った(ソートされた)という事情が大きく関与したと想定します。


2024年8月30日金曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 骨分布とイノシシ顎骨分布

 Bone distribution and wild boar jawbone distribution at the northern slope shell layer of the Ariyoshi Kita shell mound


A distribution map of bones excavated from the northern slope shell layer of the Ariyoshi Kita shell mound was created. The data was compiled from the artifact register. There are three peaks of bones, two of which correspond to the peaks of wild boar jawbone distribution and seem to indicate the location of ritual activities. The remaining one does not correspond to the distribution of wild boar jawbone, so it seems to be a disposal site unrelated to ritual activities.


有吉北貝塚北斜面貝層から出土した骨分布図を作成しました。データは遺物台帳を集計したものです。骨のピークは3箇所あり、2箇所はイノシシ顎骨分布ピークと対応し、儀礼活動の場を示しているようです。残る1箇所はイノシシ顎骨分布と対応しないことから、儀礼活動と無関係の廃棄場所のようです。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 骨分布

有吉北貝塚北斜面貝層 骨分布

データ:遺物台帳集計によるグリッド別骨出土件数(総計37089件)

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 有吉北貝塚北斜面貝層の骨の動物別内訳


有吉北貝塚北斜面貝層 同定資料数と最小個体数


同定資料数100以上

遺物台帳集計による骨出土件数の動物別内訳イメージは種別同定資料数で把握することができると考えます。

なお、この表でイヌは埋葬されたものと考えられます。埋葬遺構として発掘したものも含まれます。

ネズミ類とモグラ類は貝層に生息していた自然生のものがメインであると考えられます。

イヌ、ネズミ類、モグラ類以外の種は食料をメインとする用途で集落に搬入され、最終的に北斜面貝層に投棄されたものと考えます。

3 骨分布とイノシシ顎骨分布の比較

イノシシ顎骨分布はイノシシ頭部を祭壇に飾るなどの活動を含む儀礼の場、イノシシ肉を含む御馳走を食べた場所の指標になるのではないかと作業仮説しています。死者をあの世に送る儀礼活動とイノシシ顎骨分布は関連していると作業仮説しています。この作業仮説による興味に基づいて、イノシシ顎骨分布と骨分布(全ての骨分布=動物を食べた残滓(骨)の全分布)との関連を見てみました。


骨分布とイノシシ顎骨分布


骨分布ピークとイノシシ顎骨分布ピークの関連図

骨が多数出土するピークは3箇所あります。このうち2箇所はイノシシ顎骨分布ピークとほぼ対応しています。ピークの位置が近似しています。この2箇所は儀礼活動の場を示していると仮説します。残る1箇所はイノシシ顎骨分布と全く対応していません。この場所は台地集落からみて、ガリー谷に突き出した半島状地形の影にあたる場所であることから、儀礼活動とは無関係であり、台地集落で生まれた食料残滓を投棄して廃棄した場所と考えることができそうです。