2011年12月21日水曜日

下総三山の七年祭り

船橋市三山の二宮神社 4

二宮神社を中心にして、船橋市・千葉市・習志野市・八千代市の9つの神社が集まる下総地方を代表する寄合祭りが「下総三山の七年祭り」として千葉県指定無形文化財となっています。

祭りは9月に行われる小祭と、11月に行われる大祭からなり、6年毎の丑年と未年に行われ、数え年で7年になることから、七年祭りと呼ばれています。

お祭りの起源には複数の説がありますが、室町時代の千葉一族、馬加康胤にまつわる安産祈願と安産御礼の故事に由来する説が有力とされています。

小祭はかつて湯立ての神事により大祭の日を占ったことから湯立祭とも呼ばれ、二宮神社だけで行われます。神輿や山車などが、一日かけて三山町内をねり歩きます。
大祭初日は、「禊式」で、旧鷺沼海岸に行き身を清め、翌日に備えます。
2日目は「安産御礼大祭」で神揃場(船橋市三山7)に全ての神社の神輿が勢揃いし、七曲りと呼ばれる道を通って二宮神社に向かい、昇殿して参拝します。
3日目の「磯出祭」は千葉市の旧幕張海岸で、4社によって行われる安産を祈願する祭事です。このあと二宮神社と子安神社の神輿による「別れの儀式」を行い、その帰りに二宮神社の神輿だけが習志野市鷺沼の「神之台(火の口台)」に立ち寄って、神事を行います。この神事は、祭りの終わりを知らせるものと言われています。

各神社の役割は次の通りです。
二宮神社(船橋市三山)          父
子安神社(千葉市花見川区畑町)    母
子守神社(千葉市花見川区幕張町)  子守
三代王神社(千葉市花見川区武石町) 産婆
菊田神社(習志野市津田沼)       叔父
大宮大原神社(習志野市実籾)     叔母
時平神社(八千代市萱田町、大和田) 長男
高津比咩神社(八千代市高津)     娘
八王子神社(船橋市古和釜町)     末息子

(以上船橋市教育委員会の説明板による)

この祭りに参加している地域を俗に注連下(しめした)23か村といい、その範囲は馬加(現幕張)、天戸、畑、武石、長作(以上千葉市)、高津、萱田、大和田、麦丸(以上八千代市)、久々田(現津田沼)、実籾、谷津、藤崎、鷺沼(以上習志野市)、田喜野井、中野木、古和釜、大穴、坪井、楠が山、八木ヶ谷、高根、飯山満(以上船橋市)の23の村々です。

七年祭り参加神社と注連下23か村の分布

船橋市教育委員会の説明板

七年祭りは550年以上の歴史があり、直近では2009年11月22日~23日に行われました。
次回は2015年11月ということであり、是非とも見物してみたいと思います。

なお、七年祭り参加9神社のうち、未訪問神社については近々訪問してみたいと思いました。

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