2015年1月18日日曜日

遺跡文献の悉皆閲覧計画

花見川地峡史-メモ・仮説集->3花見川地峡の利用・開発史> 3.4〔仮説〕律令国家の直線道路、東海道水運支路の検討>3.4.42 遺跡文献の悉皆閲覧計画

古代「東海道水運支路」(仮説)の検討を2014.11.21記事「〔仮説〕律令国家の直線道路、東海道水運支路の検討について」からスタートして、その検討結果の一部を房総古代道研究会で発表する機会を得ました。

発表資料と感想は2015.01.11記事「房総古代道研究会発表資料」と2015.01.12記事「房総古代道研究会発表の要旨・概要と感想」に掲載しました。

この「忘れられた古代交通施設」仮説の検討第2ステップとして花見川-平戸川(新川)沿川の埋蔵文化財情報を検討して、自分の仮説を補強できるような情報を見つけだす探索活動を行います。

2-1 探索活動のための基礎資料「遺跡データベース」の作成
探索活動を行う基礎資料として遺跡データベースを作成しました。

地図太郎PLUSを使って、花見川-平戸川(新川)沿川の暫定範囲内に古代遺跡296を既に正確にプロットしてあります。(2014.12.22記事「遺跡密度図(ヒートマップ)作成による古代想定地物の考察」参照)

古代遺跡プロットの状況

このプロット情報に、「ふさの国文化財ナビゲーション(千葉県埋蔵文化財インフォメーション)」に掲載されている文字情報を全て転記しました。

これにより自分のGIS上で「ふさの国文化財ナビゲーション」から得られる情報を全部得ることが出来るようになりました。

また表示縮尺の拡大縮小、背景地図の選択も自由にできるようになりました。

さらに、文献のある埋蔵文化財と、ないものを別記号で表示し、文献のあるものを即座に見つけれられるようにしました。
(上図で、▲は文献なし遺跡、■は文献あり遺跡)

同時に296遺跡の一覧表も作成して常時閲覧できるようにしました。

遺跡データベースの利用画面

地図太郎PLUSにおける遺跡の属性情報表示

この遺跡データベースにより、地理空間的な制限を感じることなく古代遺跡情報を確認比較することが出来るようになりました。

ふさの国ナビゲーションは個別遺跡情報確認専用のシステムであり、地域的拡がりを有する視点で多数の遺跡情報を見て比較するなどの利用は困難ですから、自分のパソコン内に遺跡データベースを作成したことにより、これまで越えられなかった遺跡情報に関するハードルを越えることができました。

2-2 探索活動のメインは文献閲覧
遺跡データベースにより、これまで総合的に知ることのできなかった「ふさの国埋蔵文化文化財ナビゲーション」の情報(WEB公開されている千葉県埋蔵文化財に関する文字情報)を全部知ることが出来るようになったという実感を持つことができました。

同時に、「ふさの国埋蔵文化文化財ナビゲーション」の情報を全部知ることが出来るようになると、実は、そこから私が必要とする有用情報を次々に生み出せる状況にはないということもわかりました。

遺跡データベースを作成して得た結論は、遺跡の文献(報告書)を読まなければ、私が必要とする有用な情報を得られないということです。

遺跡データベースは遺跡文献閲覧のための最適インデックスの役割を担うことになりました。

296遺跡の内92遺跡には文献があります。

そこで、今後、92遺跡の文献を図書館等で全部閲覧(悉皆閲覧)してみたいと考えています。

92遺跡の文献を全て見て、(必要のあるものは電子化していつでも利用できるようにして)そこから自分の仮説に関係しそうな情報を抜出し、検討したいと考えています。

しばらくは近隣図書館通いをしたいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿