2018年11月10日土曜日

日本遺跡概要 2

2018.11.08記事「日本遺跡概要 1」で作成した県別遺跡数グラフを分布図に変換してみました。
分布図変換アプリは地理情報分析支援システムMANDARA10を利用しました。色分けの区分はアプリによる自動区分によりました。

1 総遺跡数

総遺跡数
千葉県が全国2位であり、かつ東日本のなかではダントツの1位であり、千葉県の「歴史濃度」がとても濃いことがわかります。

2 旧石器時代集落跡・散布地数

旧石器時代集落跡・散布地数
千葉県は全国3位であり、東京都1位、神奈川県7位、埼玉県9位などが含まれる関東圏が全国でも有数の旧石器時代人生活域であったことがわかります。

3 縄文時代集落跡・散布地数

縄文時代集落跡・散布地数
千葉県は全国4位であり縄文人が好んで生活した場所であることがわかります。1位岩手県、2位北海道、3位長野県の面積は千葉県より広いので、単位面積あたり遺跡数を集計すれば千葉県の縄文遺跡密度はそれらの県よりも上位になると推測します。

4 貝塚数

貝塚数
千葉県がダントツの1位であり、貝塚文化は千葉県が中心に展開したと考えて間違いないと思います。貝塚学習に関して千葉県は申し分のないフィールドです。

5 古墳・横穴数

古墳・横穴数
千葉県は4位となりますが、東日本ではダントツの1位になる点に着目します。古墳時代には東国開拓・進出の前線拠点として上総・下総が中央から見て重要な地域であったことを物語っていると考えます。

6 感想
旧石器時代、縄文時代、古代で千葉県(という現在行政区域が存在する房総半島とその周辺域)が列島全体の視点からみて枢要な役割を果たした地域であることが分布図からも直観できました。学習のしがいがあるというものです。
このような俯瞰的視点も備えつつ千葉県遺跡DB作成作業を進めたいと考えます。
地理情報分析支援システムMANDARA10は大変使いやすい分布図作成アプリ(フリーソフト)です。作者の谷謙二さんに感謝します。

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