2018年11月26日月曜日

千葉県貝塚 文献の有無

貝塚を例とした千葉県遺跡DB活用方策の検討 5 文献の有無

千葉県遺跡DBにおける貝塚755件の文献欄に文献の記述があるかどうかカウントしてみました。文献欄に文献の記述があるということはDB記述以上の遺跡調査結果記述が存在しているということであり、情報をたどればその記述を図書館等で閲覧して学習できる可能性があります。一方、文献欄に記述がないということはDB記述以上の遺跡情報が存在していないことになります。

1 貝塚の文献の有無

千葉県貝塚及び遺跡の文献の有無
貝塚(755件)と遺跡全部(20130件)について文献の有無を調べたところ、貝塚は全体の57%にあたる428件に文献があり、遺跡全体でみると31%にあたる6177件に文献があることがわかりました。
遺跡全体より貝塚の方が文献がある率が約2倍となります。これは遺跡の中でも貝塚が人々や研究者の興味を引いてきていることを示しています。遺跡全体のなかでも貝塚に対する調査が進み情報が多いことがわかります。

2 貝塚文献の有無分布

千葉県貝塚 文献の有無
貝塚の文献有無の分布をみると文献無貝塚が多い空間が偏在していることがわかります。特に九十九里につくられた貝塚に文献無がめだち、この貝塚には「弥生時代以降」のものも少なからず含まれています。富津君津付近や千葉県北西端付近にも文献無がめだちます。このことから、文献無貝塚が多い空間付近の文献有貝塚の情報価値が大きいことがわかります。
貝塚の学習をする上では読み切れないほどの(それ以前に収集できないほどの)文献があり、学習素材不足ということは全く考えられません。
逆に多量の文献をいかに収集し、いかに効率的に解読するか。あるいは文献重要性評価を適性に行い、学習すべき文献の絞り込みをいかに行うかということが重要な学習技術となりそうです。
遺跡DBの情報を踏まえて、つまり20130遺跡の情報の存在を十分に意識し、有効活用しつつ考古歴史の学習を進めることにします。

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