2022年9月24日土曜日

有吉北貝塚北斜面貝層から出土した294番土器の破片分布3Dモデル

 3D model of fragment distribution of No. 294 pottery unearthed from the shell layer on the northern slope of Ariyoshi Kita Shell Mound


A 3D model of the fragment distribution of the No. 294 pottery unearthed from the northern slope shell layer of Ariyoshi Kita Shell Mound was created using Blender from the plan and elevation of the pottery fragment distribution. I was able to acquire rudimentary skills to complete 3D model creation in 3D space (= within Blender). The pottery shards appear to have been intentionally scattered.


有吉北貝塚北斜面貝層から出土した294番土器の破片分布3Dモデルを、土器片分布平面図と同立面図からBlenderで作成しました。3D空間内(=Blender内)で3Dモデル作成を完結する初歩的スキルを獲得できました。土器破片は意図してばら撒かれたようです。

1 有吉北貝塚北斜面貝層から出土した294番土器の破片分布3Dモデル

有吉北貝塚北斜面貝層から出土した294番土器の破片分布3Dモデル

赤点:294番土器破片の平面分布

青点:294番土器破片の立面分布

緑点:294番土器破片の3D分布

赤点、青点、緑点は0.1m×0.1m×0.1mの立方体で、3Dモデル正面からみて左下奥の頂点が正確な出土ポイントを指す。

平面図のメッシュは2m×2m、立面図のメッシュは2m×1m

土器片分布平面図、立面図は有吉北貝塚発掘調査報告書から引用


294番土器(加曽利EⅡ式土器)

加曽利貝塚博物館2018年度企画展「あれもE これもE -加曽利E式土器(千葉市内編)-」で「巨大な加曽利E式土器」として展示された様子。

3DF Zephyrv6.512でアップロード

3D model of fragment distribution of No. 294 pottery unearthed from the shell layer on the northern slope of Ariyoshi Kita Shell Mound

Red dots: Planar distribution of 294 pottery fragments

Blue dots: Elevation distribution of 294 pottery fragments

Green dots: 3D distribution of 294 pottery fragments

The red, blue, and green points are 0.1m x 0.1m x 0.1m cubes, and the vertices in the lower left corner when viewed from the front of the 3D model indicate the exact excavation points.

Plan view mesh is 2m x 2m, Elevation view mesh is 2m x 1m

The pottery fragment distribution floor plan and elevation are quoted from the Ariyoshi Kita Shell Mound excavation report.


3Dモデルの動画

2 3Dモデル作成方法(概要)

ア 土器片分布平面図、立面図の3D空間プロット

イ 土器破片出土ポイントに赤小立方体(平面図)、青小立方体(立面図)の生成(Pythonスクリプトによる操作)。

ウ イから土器破片3D座標の取得。→座標テキストファイル作成。

エ ウから土器破片座標の3D分布図作成(Pythonスクリプトによる操作)→緑小立方体の生成(Pythonスクリプトによる操作)。


3Dモデル画像

3 土器破片分布3Dモデルの活用

次のステップとして、土器破片分布3Dモデルに貝層断面図をプロットして、土器破片分布とそれが出土した貝層分類との関係を把握し、貝層の連続性や貝層と土器破片投棄との関係を考察します。同じ土器の破片が広域に分布しているので、それが出土した層位は同時点のものとして対応していると考えることが可能です。同一土器の破片が、火山灰層の中の軽石層のような同時指標として活用することができると期待します。

4 294番土器破片分布3Dモデルから導かれる興味

4-1 土器破片接合に関する超人的活動に感動

広範囲に点在する数千に及ぶ多数土器破片の中から最遠距離36mに及ぶ294番土器破片20個を特定して接合したことは驚異的超人的活動です。そのような努力が発掘調査で行われていることに感動します。体育館のような広い場所で接合作業を行うにしても、気の遠くなるような神経衰弱作業です。

4-2 土器破片はばら撒かれた

土器破片分布を大局的にみると、普段は水のないガリー流路に沿って分布しています。しかし、下流域で標高の高いところ(支流に入り込んだところ)に分布したりすることなどから、上流部で土器が破壊されて、流水で下流方向に破片が分布したと捉えることができません。他の土器破片分布と一緒に考察する必要がありますが、意図的に土器破片が広域にばら撒かれたと考えることが妥当です。そのような活動(祭祀活動)があり、その活動が土器破片接合で現代において浮かび上がったと考えます。

294番土器破片がおそらく最も広域にばら撒かれたことと、この土器の大きさが有吉北貝塚最大級であることは、どこかで通底している意味があると想像します。


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