2025年9月29日月曜日

座標読み取り作業を終える(2025.09.29)

 Coordinate reading completed (September 29, 2025)


The work to read the artifact distribution map coordinates for the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, which began in June, has now been completed. It took a full four months. We were able to obtain 3D coordinates for 55,380 artifacts, accounting for 87% of the 63,599 artifacts recorded in the artifact register. Looking at the resulting simple 3D distribution map, stratified distributions can be observed in various locations, making us excited for future analysis.


6月からスタートした有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布図座標読み取り作業を終えました。丸4カ月間かかったことになります。遺物台帳記載63599遺物のうち87%にあたる55380遺物の3D座標を得ることができました。読み取り結果の単純3D分布図を見ると層別分布が各所に観察され、今後の分析作業が楽しみになります。

1 有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布図データ(2025.09.29現在、素読取完了)

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物分布図データ(2025.09.29現在、素読取完了)

55380遺物データ

遺物は5㎝×5㎝×5㎝のCUBEで表示

3DF Zephyr v8.023でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像


3Dモデルの画像(上から、オルソ投影)

グリッドの大きさは2m×2mです。


3Dモデルの画像(正面から、オルソ投影)

2 メモ

座標読取作業の最終回ロットの遺物数は1321で作業ロットとしては最少ですが、グリッド数は17で最多となりました。

遺物分布図から平面座標を読み取り、その結果をID(遺物番号)を指標に遺物台帳データベース(この中に標高座標が含まれている)とリレーションして、3D座標付き遺物台帳データベースを作成しました。

3D座標付き遺物台帳データベースの遺物総数は63599で、そのうち3D座標が揃うものは55380遺物(全体の87.1%)です。3D座標が揃わない8219遺物(全体の12.9%)のうち4485遺物(全体の7.1%)は「一括」扱いなどで、出土グリッド以上の詳しい平面座標がもともとありません。残り3734遺物(全体の5.9%)は遺物分布図未記載などに起因します。

今回読み取り1321遺物データはBlender3Dビューポートに頂点としてプロットし、geometry nodesで実体化(CUBE表現)し、その結果をWabefront(.obj)ファイルにしてこれまでのプロット結果に追記しました。


今回作業ロット分の頂点分布


今回作業ロットの実体化分布


実体化のためのgeometry nodes

読み取り作業が終わりましたので、作業結果のチェック調整を行った後に次のステップ(分析作業)に進むことにします。


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