2026年4月13日月曜日

アワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

 Observation Record 3D Model of Abalone-Shaped Pottery (Kasori Shell Mound, Chiba City)


"Relive That Special Exhibition" Series


In February 2025, I visited the Chiba City Archaeological Research Center's special exhibition, "Shells and People." I enjoyed creating an observation record 3D model of the abalone-shaped pottery (Kasori Shell Mound, Chiba City) that was exhibited at this special exhibition. This is an activity utilizing unused photographic assets.


「あの企画展をもう一度」シリーズ

2025.02に千葉市埋蔵文化財調査センター特別展「貝と人」を観覧しました。この特別展で展示されたアワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)の観察記録3Dモデルを作成して楽しみました。未利用撮影資産の活用活動です。

1 千葉市埋蔵文化財調査センター特別展「貝と人」


会場風景


パンフレット

2025.02.26記事「千葉市埋蔵文化財調査センター特別展「貝と人」観覧


2 アワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

アワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)観察記録3Dモデル

縄文時代後期

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター特別展「貝と人」

撮影月日:2025.02.25


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v8.038 processing 87 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

3 アワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)展示風景の視覚変奏動画


アワビ形土器(千葉市加曽利貝塚)展示風景の視覚変奏動画

4 メモ

この特別展で展示されたアワビの観察記録3Dモデルは次の記事に掲載しています。

2025.03.04記事「アワビ(千葉市大膳野南貝塚)観察記録3Dモデル

この特別展は内容充実が半端なく、忘れられない特別展です。

5 「あの企画展をもう一度」シリーズについて

過去に各地博物館で数多くの企画展を観覧し、展示遺物の観察記録3Dモデルを作成し楽しんできました。しかし、撮影はしたけれども趣味・学習活動の時間的都合などで3Dモデル作成に至っていないものが多数あります。もったいないことです。そこで、「あの企画展をもう一度」シリーズと銘打って、未利用撮影資産を活用して3Dモデル作成活動を展開することにします。


第4断面の検討

 Examination of Section 4


I have begun a detailed examination of the shell bed strata in Section 4 of the Ariyoshi Kita Shell Mound's northern slope, based on the original excavation data. Section 4 contains more descriptive information than the preceding and succeeding sections, and I anticipate further progress in this examination.


有吉北貝塚北斜面貝層の第4断面について、発掘原票に基づいて貝層分層の詳細検討に着手しました。第4断面は前後断面より記載情報が豊富であり、検討進展を期待しています。

1 4断面検討着手について

これまで6断面の検討をすすめ、予備解釈により貝層発達イメージをより詳しくもてるようになりました。本来なら、次の5断面の検討をおこない6断面の検討結果を活用したいところです。しかし、5断面のセクション図には分層記載がほとんどありません。しかし、ひとつ飛ばした4断面は特別に分層記載が豊富です。そこで、6断面の次に4断面を検討して、その後、5断面の検討をすることにします。

2 4断面貝層分層の色分け

4断面セクション図分層を6断面と同じ凡例で色分けしました。


有吉北貝塚北斜面貝層6断面

この分層結果は発掘調査報告書掲載図と異なるところもあります。発掘調査報告書掲載図は表現をまるめているところがあるので、今回作成した分層図がより正確です。


発掘調査報告書掲載4断面

4断面の分層には詳細な層相記載があり、今後この記載に基づいて検討を深めます。


4断面の層相記載

3 密集土器分布

4断面における密集土器分布をプロットしました。


密集土器分布

4断面における密集土器分布とは、密集土器を「当該土器から10㎝以内に別の土器が存在するもの」と定義し、6断面の前後10㎝以内に存在する密集土器を点プロットし、その点プロットを大まかにくくった範囲です。

なお、密集土器の分布位置は発掘調査報告書掲載4断面図と異なります。発掘調査報告書掲載情報は3D空間識における過誤であると考えます。


本検討において密集土器と4断面の対応を観察している3D空間画面

4 セクション図記載情報の空間位置特定について

4断面分層記載では、「cf Ⅱ64~68sec」といった記述が多数あります。この記述は「264グリッドから268グリッドに関するセクション図を参照すること」という意味です。

ここで、「264グリッドから268グリッド」が記載されているセクション図がどのセクション図であるか、調べる必要があります。この対応関係はいちいち別の対応資料を確認する必要があるので、手間がかかります。また、指示されたセクション図にたどり着いても、肝心の文章記載がないこともあります。

おそらく現場で発掘している担当者は、眼前で観察している貝層があたりまえであり、それを記載しているのですが、40年後に資料だけから現場を観察しようする自分にとって、あたりまえのことが判らないので、もどかしさを感じます。

作業の中で、断面図と対応するグリッドの関係図を作成しました。


断面とグリッド表示の関係

5 感想

4断面は情報が多いので、貝層分層情報と密集土器3D分布、発掘写真等により貝層発達の様子をできるだけ詳しく観察して、予備解釈を深めたいと思います。



2026年4月11日土曜日

考古学切手 アブシンベル神殿

 Archaeological Stamp: Abu Simbel Temple


I possess several hundred unorganized Egyptian archaeological stamps. As part of organizing them, I enjoyed collecting stamps depicting the Abu Simbel Temple.


未整理のエジプト考古学切手数百枚以上を所持しています。その整理の一環として、アブシンベル神殿を描いた切手を集めて楽しみました。

1 アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル大神殿 アラブ連合共和国発行

1963年

アスワン・ハイ・ダム建設に伴うユネスコ(UNESCO)によるヌビア遺跡救済キャンペーンの一環として発行

航空郵便切手

アラブ連合共和国は当時のエジプト・シリアの連合国家です。

2 アブシンベル小神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル小神殿 アラブ連合共和国発行

1963年

アスワン・ハイ・ダム建設に伴うユネスコ(UNESCO)によるヌビア遺跡救済キャンペーンの一環として発行

航空郵便切手

3 アブシンベル大神殿 大韓民国発行


アブシンベル大神殿 大韓民国発行

1963年

ユネスコ「ヌビア遺跡保護運動」記念切手の2種連刷

4 アブシンベル神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル神殿 アラブ連合共和国発行

1966年

アスワン・ハイ・ダム建設に伴うユネスコ(UNESCO)によるヌビア遺跡救済キャンペーンの一環として発行

航空郵便切手

5 アブシンベル神殿 アラブ連合共和国発行


アブシンベル神殿 アラブ連合共和国発行

1966年

アスワン・ハイ・ダム建設に伴うユネスコ(UNESCO)によるヌビア遺跡救済キャンペーンの一環として発行

6 アブシンベル大神殿 フジャイラ(アラブ首長国連邦構成首長国)発行


アブシンベル大神殿 フジャイラ(アラブ首長国連邦構成首長国)発行

1966年

1966年のエジプト切手100周年記念展に関連するフジャイラシリーズ切手の一部。

7 アブシンベル大神殿 エジプト発行


アブシンベル大神殿 エジプト発行

1972年

航空郵便用切手

8 アブシンベル大神殿(ラムセス2世像) サントメ・プリンシペ民主共和国発行


アブシンベル大神殿(ラムセス2世像) サントメ・プリンシペ民主共和国発行

2003年

エジプトの歴史的建造物を紹介するシリーズの一部として発行

サントメ・プリンシペ民主共和国はアフリカギニア湾の島国。

9 アブシンベル小神殿 エジプト発行


アブシンベル小神殿 エジプト発行

2006年

「エジプト・中国外交関係樹立50周年(金婚式)」を記念した特別なシリーズの一部。

10 2018年のアブシンベル神殿訪問

2018年1月にアブシンベル神殿を訪問しました。


アブシンベル大神殿


アブシンベル大神殿


アブシンベル小神殿


アブシンベル小神殿

11 エジプト考古学切手について

エジプト切手約3000枚を入手していて、そのうち2割程度が考古学切手といえるものです。この多数考古学切手の分類からはじめて、考古学的興味とリンクする活動をこれから楽しむことにします。

手始めに、切手に描かれた対象物でエジプト考古学切手を分類することにします。今回はその最初の試みでアブシンベル神殿切手を抽出してみました。


2026年4月10日金曜日

壺(八千代市栗谷遺跡)観察記録3Dモデル

 3D Model of Observation Records of a Yayoi Period Jar (Kuriya Site, Yachiyo City)


I enjoyed creating a 3D model of my observation records of a Yayoi period jar (Kuriya Site, Yachiyo City) displayed at the Yachiyo City Local History Museum. It is similar to the pottery excavated from a middle Yayoi period reburial tomb (Takeshi Site, Ichihara City) that I observed previously.


八千代市郷土博物館に展示されている弥生時代壺(八千代市栗谷遺跡)の観察記録3Dモデル作成を楽しみました。以前観察した弥生時代中期再葬墓出土土器(市原市武士遺跡)と似ています。

1 壺(八千代市栗谷遺跡)観察記録3Dモデル

壺(八千代市栗谷遺跡)観察記録3Dモデル

弥生時代

撮影場所:八千代市郷土博物館

撮影月日:2026.03.10


展示の様子

一部ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 142 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しの絶対値の差ミックス)

2 壺(八千代市栗谷遺跡)展示風景の視覚変奏動画


壺(八千代市栗谷遺跡)展示風景の視覚変奏動画

6フィルター写真のバリエーションをクロスディゾルブを使って連続表示したスライドシーケンス動画です。Photoshopで作成しました。

3 メモ

この土器の形状が次の記事で観察した弥生中期再葬墓出土土器とよく似ています。

2024.02.21記事「弥生時代中期 再葬墓出土の土器(市原市武士遺跡)観察記録3Dモデル


弥生時代中期 再葬墓出土の土器(市原市武士遺跡)観察記録3Dモデルの画像


20断面と発掘現場写真との対応

 Correspondence between 20 Cross-Sections and Excavation Site Photographs


I strengthened my spatial awareness of the site by confirming the correspondence between photographs of the excavation site of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound (taken around 40 years ago) and cross-sectional diagrams of the shell layer. The flow carrying pottery fragments (high-concentration flow) is eroding the underlying shell layer.


有吉北貝塚北斜面貝層の発掘現場写真(40年前頃撮影)と貝層断面図との対応関係を確認して、自分の現場空間識を強化しました。土器片を流す流れ(高濃度流)が下位貝層を削っています。

1 検討材料


発掘現場写真(空間位置関係記入)


密集土器近景(20断面と6断面の交差部付近)


20断面(発掘現場写真付近)


20断面と密集土器の関係(3D空間の様子)


6断面の詳細貝層分層図

2 20断面と発掘現場写真の対応

検討材料に基づき、20断面と発掘現場写真の対応関係を把握しました。


20断面と発掘現場写真の対応

密集土器が砂層から出土していて、この砂層が下位の貝層の境は波打っています。これは密集土器を運ぶ砂からなる高密度流が下位貝層を浸食した結果であると観察します。

3 感想

3D資料を扱い分析する上で、現場の空間識を強く持つことが必須です。現場写真と断面図等データの関係を把握することで、現場空間識の強化に役立ちます。


2026年4月9日木曜日

6断面分層記載の検討

 Examination of the Description of Six Cross-Sectional Layers

Regarding Section 6 of the shell midden on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, we examined the shell fragmentation rate, major shell species, and shell midden color from the detailed description in the excavation report. There are areas where shell middens with a low shell fragmentation rate are concentrated.

有吉北貝塚北斜面貝層6断面について、発掘調査報告書の詳細記述のうち、貝殻破砕率、主要貝種、貝層色について把握し、検討しました。貝殻破砕率が小さい貝層が集中しているところがあります。

1 6断面貝殻破砕率


6断面貝殻破砕率

Aの領域は貝殻破砕率の値が大きいものが多くなっています。一方、Bの領域は貝殻破砕率が小さいものが多くなっています。

高濃度流(貝殻泥流)が斜面からガリー谷底に流れる様子をイメージすると、高濃度流(貝殻泥流)の先端部にゆくほど大きな物質が集まる(ソートされる)という特性と、この結果は整合します。

投棄された貝殻にはハマグリやイボキサゴの貝殻だけでなく、イボキサゴの人工的破砕物が混じり、それらが高濃度流で運ばれるなかで、貝殻の破壊も進みますが、堆積した結果をみると、運ばれた物質の大きさでソートされて堆積するので、斜面では貝殻破砕率が大きく、斜面下部(ガリー谷底)では貝殻破砕率が小さく観察されると考えます。

Cでは破砕率が大きくなっていますが、この堆積物の下部は水平堆積していて、Bなどと較べると勢いの弱い高濃度流の堆積物(高濃度流の先端から離れた場所の堆積物)であると考えます。

2 主要貝種


主要貝種

ハマグリが主要な貝層 4

イボキサゴが主要な貝層 3

ハマグリとイボキサゴが主要な貝層 6

という結果になりました。

断面中央部で純貝層と貝層(混土率20%未満)の主要貝種がイボキサゴとなっています。この貝層を含む高濃度流(貝殻泥流)の全体の主要貝種がイボキサゴであるのか、それとも、この断面から離れると、ハマグリやハマグリ・イボキサゴに変化するのか、その立体空間における変化が判れば、このデータの解釈が出来るようになります。現状では、6断面から下流(高濃度流の先端方向)にいくと、イボキサゴからイボキサゴ・ハマグリへ、さらに行くとハマグリへと変化すると予想します。

3 貝層の色


貝層・土層砂層の色

全体に貝層・土層砂層に色は暗褐色が多くなっています。谷底の2つの貝層が黒褐色になっていますが、堆積環境(地下水の影響)によるものであるかどうか、興味が湧きます。

4 メモ

高濃度流(貝殻泥流)の特性として、結果として物質が大きさでソートされて堆積すると想定しています。その想定が真であるかどうか理論的・実験的検討が必要です。同時に、堆積物ソートの実体を把握することを資料調査(発掘調査報告書データ解析)で進めています。


2026年4月8日水曜日

6断面の分層詳細把握とブロック区分

 Detailed Understanding of the Layer Division and Block Classification of 6 Cross-Sections


Regarding the six cross-sections of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound, I created layer division diagrams based on the detailed descriptions in the excavation report. Based on these diagrams, I performed block classification to examine the developmental stages. I felt that the cross-sectional structure had become clearly visible.


有吉北貝塚北斜面貝層6断面について、発掘調査報告書の詳細記述による分層区分図を作成しました。この分層区分図に基づき、発達段階を検討するためのブロック区分を行いました。断面構造があぶり出てきたという感想を持ちました。

1 6断面の分層詳細把握

6断面に関する発掘調査報告書の詳細記述に基づき、分層区分図を作成しました。同じものは発掘調査報告書に掲載されていますが、適切でない箇所が幾つかあるので、今回作成したものがより正確です。また分層名称が判りづらいので、平易な名称に変更しました。


有吉北貝塚北斜面貝層 6断面

2 貝層ブロック区分

上記断面図に密集土器分布をプロットするとともに、貝層ブロック区分を行いました。


貝層ブロック区分と密集土器分布

各ブロックに仮番号1~7を与え、ブロックの発達順番を予察的にイメージしてみました。

ブロック1~3の発達は1→2→3の順番で間違いありません。

ブロック4~7の発達は4→5→6→7の順番で間違いないと考えます。

ブロック5はブロック1と2を切っています。

ブロック6はブロック3を切っています。

このような状況から次のような発達をイメージしました。詳細の正確性は現状では思考対象外です。

1ブロック(ガリー斜面崩落物)の堆積

2ブロック(貝層)、4ブロック(貝層)の堆積(4ブロックはもともと2ブロックの一部であったものが、ブロック5の貝殻泥流で浸食され分離したものと推察します。)

3ブロック(貝層)と5ブロック(貝層)の堆積(3ブロックと5ブロックはもともと連続する貝殻泥流であったものが、ブロック6の貝殻泥流で浸食分断されたものと推察します。)

6ブロック(貝層)の堆積(下位の堆積物を浸食して堆積したと考えます。)

7ブロック(貝層)の堆積

まとめると順番に次のようになります。

・1ブロック崩落層堆積

・もともと連続していた2ブロックと4ブロックからなる貝殻泥流堆積

・もともと連続していた3ブロックと5ブロックからなる貝殻泥流堆積

・6ブロック貝殻泥流堆積

・7ブロック貝殻泥流堆積

土器型式との対応は次のようになります。

・1ブロック崩落層堆積→現状でデータなし

・もともと連続していた2ブロックと4ブロックからなる貝殻泥流堆積→現状でデータなし

・もともと連続していた3ブロックと5ブロックからなる貝殻泥流堆積→加曽利EⅡ中

・6ブロック貝殻泥流堆積→加曽利EⅡ中・加曽利EⅡ中~新・加曽利EⅡ新

・7ブロック貝殻泥流堆積→現状でデータなし

土器型式からみて、3・5ブロックと6ブロックに時間差はほとんどないような印象を受けます。

下位の地層を浸食するという点で、3・5ブロックと6ブロックの貝殻泥流が顕著です。その二つが顕著な密集土器を伴います。

なお、5と6の貝種はイボキサゴがメインとなっています。なぜイボキサゴであるのか、今後検討を続けます。

3 感想

発掘調査報告書の詳細記述を読み直し、Illustratorによる手作業で分層区分図を作成してみると、発掘調査報告書掲載分層図と異なる箇所がかなりあり、問題意識を深めることができました。また、密集土器分布図と発掘状況写真と分層区分図を一緒に検討することにより、さらに問題意識を深めることができました。断面構造があぶり出てきたという感想を持ちました。


2026年4月6日月曜日

阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3DモデルのGigaMesh Software Framework展開

 GigaMesh Software Framework Deployment of the 3D Model of the Observation Record of the Atamadai-style Deep Bowl (Osaruyama Site, Yachiyo City)


I enjoyed deploying the GigaMesh Software Framework for the 3D model of the observation record of the Atamadai-style deep bowl (Osaruyama Site, Yachiyo City). The 3D model was severely damaged due to the poor shooting environment, but I managed to deploy it.


阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3DモデルのGigaMesh Software Framework展開を楽しみました。撮影環境が劣悪で満身創痍の3Dモデルですが、なんとか展開できました。

この記事は2026.04.06記事「阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3Dモデル」の続きです。

1 阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3DモデルのGigaMesh Software Framework展開


GigaMesh Software Framework展開(テクスチャ有り)


GigaMesh Software Framework展開(テクスチャ無し)


GigaMesh Software Framework展開(Non-Photorealistic Rendering)

2 メモ

撮影環境が劣悪で、3Dモデルは満身創痍です。しかし、なんとかGigaMesh Software Framework展開できました。

土器上部外面が斜めになっているため、カメラ視線入射角が浅くなり、3Dモデル結像が不十分になりました。土器下部はガラス越しとなり、ガラス面に反射が著しく、正常な結像となりませんでした。そのため、各所に土器外面と内面がチューブのようにつながる穴が多く発生しました。それらをすべて穴埋めすることによって、GigaMesh Software Framework展開が可能となりました。


阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3Dモデル

 Observation Record 3D Model of the Atamadai-style Deep Bowl (Osaruyama Site, Yachiyo City)


I enjoyed creating an observation record 3D model of the Atamadai-style deep bowl (Osaruyama Site, Yachiyo City) displayed at the Yachiyo City Local History Museum. I also enjoyed reminiscing about creating a 3D model of the same object from five photographs five years ago.


八千代市郷土博物館に展示されている阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)の観察記録3Dモデル作成を楽しみました。同一対象を5年前に5枚写真から3Dモデルをつくった思い出も楽しみました。

1 阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3Dモデル

阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)観察記録3Dモデル

撮影場所:八千代市郷土博物館

撮影月日:2026.03.10


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 235 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのミックス)

2 阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)展示風景の視覚変奏動画


阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡)展示風景の視覚変奏動画

6フィルター写真のバリエーションをクロスディゾルブを使って連続表示したスライドシーケンス動画です。Photoshopで作成しました。

3 メモ

同一対象を7年前に5枚撮影しました。その5枚写真により5年前に3Dモデルを作成しました。

2021.01.18記事「阿玉台式深鉢(八千代市ヲサル山遺跡) 観察記録3Dモデル(仮)

たった5枚写真から3Dモデルを作成して楽しむ(学習する)という、5年前の自分は意欲的でもあり、同時に世間知らずでズーズーしいとも感じます。

なお、この5枚写真による観察記録3Dモデルは世界の59人の人に閲覧していただき、ダウンロード回数は16回になっています。全く無意味でだったということでもなかったようです。

https://skfb.ly/ouDHU


今回作成観察記録3DモデルのGigaMesh Software Framework展開は次の記事で行います。


2026年4月5日日曜日

貝層堆積機構に関する予備解釈

 Preliminary Interpretation Regarding the Shell Layer Deposition Mechanism


I have been working on correlating shell layer divisions for each section of the northern slope shell layer.

This work is constantly plagued by ambiguous judgments, resulting in a lack of final certainty.

I intuitively feel that the main reason for this wavering confidence is that the shell layer deposition mechanism is not fully understood.

Therefore, I have attempted to deepen my preliminary interpretation of the shell layer deposition mechanism of the northern slope shell layer based on the current information and knowledge.


これまで北斜面貝層の断面毎貝層区分の対比作業を行ってきました。

この作業はあいまいな判断が絶えず混ざり、最後の確信が持ていない作業となっています。

確信が揺らぐ主因は貝層堆積機構が十分に判っていないことだと直観しています。

そこで、現状の情報・知識で北斜面貝層の貝層堆積機構に関する予備解釈を深めてみました。

1 北斜面貝層の貝層堆積機構に関する予備解釈

1-1 貝殻等の継続的投棄

・台地斜面を深く抉るように発達するガリー侵食谷地形の中に、台地面縁から貝殻・土器片・食料生活残滓などが継続的に投棄される。

・投棄された貝殻等が貝層堆積物の原資となっている。

1-2 間歇的貝殻泥流(高濃度流)の発生

・投棄され急斜面に貯まった貝殻等は間歇的に貝殻泥流(高濃度流)となってガリー侵食谷の谷底方向に流れ、堆積した。

・貝殻泥流は繰り返し発生し、局所的現象である。また、1波の貝殻泥流が発生すると、過去の貝殻泥流堆積物を浸食して(削って)その堆積物を巻き込みながら移動し堆積する。

・セクション図分層線(分層区分)は繰り返し発生した貝殻泥流による浸食・堆積の様子の記録であると考えられる。

1-3 土器片が密集し下凸が多い

・断面5、6では土器片が密集する。断面10、11、剥取断面でもその度合いは異なるが、土器片が密集する。それらの土器片はいずれも形状が下凸の上下関係で堆積しているものが多い。

・この出土状況は貝殻泥流に土器片が巻き込まれて流れる際に、貝殻より大形の土器片が貝殻泥流の先端方向に移動集中するとともに、泥流が減速停止する際に貝殻泥流に浮いていた土器片が重力により沈下する際に重力方向に回転して安定したものと考える。(土石流堆積物に関する研究から敷衍)

1-4 斜面下部でハマグリ純貝層が観察できる断面が多い

・貝殻泥流(高濃度流)では土器片が先端付近に運ばれるのと同じ原理で、ハマグリは先端、イボキサゴはそれより後ろ、小さい貝殻片は最後部というソート現象が働くと考える。

・貝殻泥流(高濃度流)が斜面上部でも、斜面下部でも間歇的に発生することにより、ソート現象の結果として、斜面下部でハマグリ純貝層が観察できる断面が多くなる。

2 予備解釈の検証

上記予備解釈は作業継続の中で生まれて育ってきたアイディアであり、それがどの程度使い物になるか、まだ判りません。そこで次のような活動を行い、本格検証作業につなげたいと思います。

2-1 文献調査・ヒアリング

2-1-1 文献調査

高濃度流と堆積物との関係を調査研究実験した文献調査を行い、高濃度流と堆積物相との関係を調べることにします。しかし、次のような条件の調査研究はほとんど存在しない可能性があります。

・堆積物の原資となる物質が極めて特異である。(土石流などの堆積物の原資となるものは岩石・土砂や立木である。一方、北斜面貝層の貝殻泥流は、ハマグリ等2枚貝、イボキサゴ(小巻貝)、イボキサゴウの破砕片、土器片、骨など食料残滓・廃生活道具等に限られる。土石流と北斜面貝層貝殻泥流では、堆積物構成物質の比重、大きさ、形状の組合わせが全く異なる。)

・堆積物の原資となる物質の供給が常時発生している。(土石流などでは既に存在する地層地質・立木が原資となって移動する。一方北斜面貝層では、人の日常の継続投棄活動で物質の供給が発生していて、供給された分について高濃度流が発生する。土石流のように、既に存在する地層地質・立木が移動するのではない。)

2-1-2 専門家ヒアリング

北斜面貝層の貝殻泥流仮説(予備解釈)について、高濃度流研究専門家からヒアリングを行い、その評価をいただくことにします。

2-2 予備解釈検証のための基礎作業

2-2-1 ガリー浸食谷地形3Dモデルの断面における投棄場所と貝層の関係図示

ガリー浸食谷地形3Dモデルの断面において、投棄場所と貝層の関係を図示して、確認します。(投棄物質が堆積するまでの全断面を「確定」させて、物質移動の全過程を把握できるようにする。(これまではポンチ絵で表現してきた。)

この検討の中で、発掘直前断面地形の合理的推定を行います。(発掘のために「表土除去」や「足場造成のための掘削」が行われていて、今から考えると貝層のかなりの部分が事前除去されています。その事前除去範囲を推定します。)

2-2-2 セクション図(貝層分層図原票)の検討

手始めに6断面、5断面について、セクション図(貝層分層図原票)について、上記予備解釈に基づいて、分層発達状況を解釈検討して、上記予備解釈の妥当性を検討することにします。(Illustratorによる精細作業)

その後他の断面に検討範囲を拡げることにします。

2-2-3 密集土器分布の解釈

6断面、5断面の密集土器分布について、解釈を行い、上記予備解釈の妥当性を検討します。

この検討はガリー浸食谷地形3Dモデルの中で行い、検討における空間識を強化します。

また全土器分布図を作成し、上記予備解釈の妥当性を検討します。

他の遺物3D分布も必要に応じて同じ検討を行います。

2-3 剥取断面3Dモデルの貝殻ファブリック観察・分析

剥取断面3Dモデルの貝殻ファブリック観察・分析を行い、上記予備解釈の妥当性を検討します。

3 予備解釈の意義

上記予備解釈がそのまま首肯できるならば、これまでの検討は次のように変化する可能性があります。

3-1 断面間貝層区分の対比作業はあまり意味がない

貝層分層が局所的貝殻泥流(高濃度流)の跡であるので、多数断面など、広域を対象とした貝層区分対比作業は原理的にできない。つまり断面間の貝層区分対比作業は、隣接する断面(2m間隔)では対比できるものもあるけれども、離れた断面間ではできない場合が多いということになります。

3-2 密集土器連続を指標に断面対比をすることはあまり意味がない

密集土器の連続が一波の高濃度流に対応している根拠はありません。多数回の貝殻泥流(高濃度流)の結果として、土器片密集が連続して残ることと区別できません。従って、密集土器連続を指標に断面対比をすることはあまり意味がありません。

4 感想

4-1 予備解釈について

北斜面貝層における貝殻泥流(高濃度流)の仕組みは土石流などとは全く異なることが想定されるので、詳しく知るためには実験的研究が有益であると考えます。上記予備解釈の妥当性が2の取組みで高まった場合、実験的研究に移行する価値は大であると考えます。(現実に実験的研究に移行できる可能性はほとんどゼロであるが、エアー実験研究(パソコンでのシミレーション)を楽しむことは出来るであろう。)

特に、ハマグリなどの二枚貝という形状の高濃度流における挙動、イボキサゴ(小巻貝)が高濃度流の中で貝内部に空気が残り、浮力が付き、それが高濃度流で果たす役割、ほとんどすべての個体が湾曲形状をなす土器片が高濃度流で運ばれて堆積する時に下凸に回転する様子などの実験研究に強い興味を覚えます。

4-2 予備解釈による断面間対比について

これまでの作業、つまり貝層分層を基にした貝層区分を断面間で対比する作業は一旦ご破算にして、あらたな対比作業方法構築にチャレンジします。

貝層分層の精細な「切った切られた」関係を追うことで、全体の前後関係が把握できるかどうかどうか。

何れにしても、予備解釈がレベルの高い仮説になれば、それによりセクション図など原票に基づいた断面間対比作業が可能となると考えます。


剥取断面(剥取作業前)

2026年4月3日金曜日

東内野型尖頭器2点外(八千代市権現後遺跡)観察記録3Dモデル

 Observation Record 3D Model of Two Higashiuchino-type Projectile Points (Gongen-ushiro Site, Yachiyo City)


I enjoyed creating a 3D model of observation records for two Higashiuchino-type projectile points and other artifacts displayed at the Yachiyo City Local History Museum. The term "Higashiuchino-type" reminded me of the Higashiuchino site, which I had previously become interested in.


八千代市郷土博物館に展示されている東内野型尖頭器2点などの観察記録3Dモデル作成を楽しみました。東内野型という言葉から、以前興味を深めた東内野遺跡の様子を思い出しました。

1 東内野型尖頭器2点外(八千代市権現後遺跡)観察記録3Dモデル

東内野型尖頭器2点外(八千代市権現後遺跡)観察記録3Dモデル

東内野型尖頭器2点、敲石、ナイフ形石器2点

撮影場所:八千代市郷土博物館

撮影月日:2026.03.10


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v8.038で生成 processing 200 images


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像(テクスチャ有り)


3Dモデルの画像(テクスチャ無し)


3Dモデルの画像(テクスチャ有りと無しのハードライトミックス)

2 東内野型尖頭器2点外(八千代市権現後遺跡)展示風景の視覚変奏動画


東内野型尖頭器2点外(八千代市権現後遺跡)展示風景の視覚変奏動画

6フィルター写真のバリエーションをクロスディゾルブを使って連続表示したスライドシーケンス動画です。Photoshopで作成しました。

3 メモ

東内野型尖頭器という尖頭器型があることをはじめて知りました。

東内野型尖頭器(ひがしうちのがたせんとうき)は、千葉県富里市の東内野遺跡で発見された旧石器時代後期(約2万年前〜1万5千年前)の狩猟用石器(槍先)です。縦長剥片を基に作られ、半両面・片面調整による明確な「肩」や基部の抉入(えぐり)が特徴で、小型の規格品が量産されたことで知られます。(webから)

東内野遺跡は以前から興味があります。台地上にあるにも関わらず、旧石器時代ころには大きな池があり、その水場の周囲に遺跡(キャンプ)が営まれたようです。下総台地には東内野以外にも池(湖)が幾つかあり、戦後まで続いた池(湖)として長沼があります。

2014.09.17記事「東内野遺跡に興味を持つ