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2026年4月14日火曜日

第4断面分層記載の検討

 Examination of the Description of the Fourth Section of the Shell Bed


I have examined the fourth section of the shell bed on the north slope of the Ariyoshi North Shell Mound, based on the detailed description in the section diagram, to determine the major shell species, shell fracture rate, etc. The data is consistent with the preliminary interpretation of shell bed development.


有吉北貝塚北斜面貝層第4断面について、セクション図の詳細記載に基づき主要貝種、貝殻破砕率などについて把握しました。データは貝層発達予備解釈と整合します。

1 崩落層と斜面貝層の境


崩落層と斜面貝層の境

貝層か土層・砂層であるか、分布形状が不規則か斜面に沿った成層かなどを指標に崩落層と斜面貝層の区分を行いました。資料で砂層か混土貝層であるかの確認が十分にとれないところがあるので、崩落層と斜面貝層の境は斜面下部でA案とB案の二つになりました。

なお、右岸側は分層分布と記載から崩落層はないと判断しました。斜面貝層とそれぞれ対応する「斜面土層」が存在すると考えます。斜面貝層・「斜面土層」のそれぞれの分層は個別の高濃度流(貝殻泥流)の跡であると予備解釈します。

2 崩落層における貝殻分布


崩落層における貝殻分布

崩落層の各所から貝殻が検出されていて、崩落層形成前に貝層があったこと、あるいは崩落層形成中に貝殻投棄があったことがわかります。

3 主要貝種


主要貝種

斜面では全てイボキサゴウあるいはハマグリ・イボキサゴとなります。ガリー流路谷底付近ではハマグリあるいはイボキサゴとなります。ハマグリ(純貝層)がガリー流路谷底付近にのみ出現し、斜面に出現しません。この様子は、斜面の上(この断面には図示されていない、台地縁)から投棄されたハマグリ・イボキサゴ・(大量の)イボキサゴ破砕貝片などが高濃度流で斜面を流下し、貝殻の大きさでソートされて、相対的に大形のハマグリ貝殻が斜面下部に集中堆積したと考える予備解釈と整合します。

4 破砕率


破砕率

破砕率の数値は分層によってバラバラの値を示しますが、図示したように斜面と谷底では平均値が53%、22%と倍半分の関係になります。この様子も、ハマグリ・イボキサゴ・(大量の)イボキサゴ破砕貝片などが高濃度流で斜面を流下し、貝殻の大きさでソートされて、相対的に大形のハマグリ貝殻が斜面下部に集中堆積したと考える予備解釈と整合します。

5 メモ

第4断面に関連して、引き続き次の検討を行います。

・密集土器平面図・写真と断面との関係

・第4断面にかかる全土器、骨、他遺物の分布

・地山地形3Dモデルと第4断面との3D空間における関係

・高濃度流の推定

2026年4月13日月曜日

第4断面の検討

 Examination of Section 4


I have begun a detailed examination of the shell bed strata in Section 4 of the Ariyoshi Kita Shell Mound's northern slope, based on the original excavation data. Section 4 contains more descriptive information than the preceding and succeeding sections, and I anticipate further progress in this examination.


有吉北貝塚北斜面貝層の第4断面について、発掘原票に基づいて貝層分層の詳細検討に着手しました。第4断面は前後断面より記載情報が豊富であり、検討進展を期待しています。

1 4断面検討着手について

これまで6断面の検討をすすめ、予備解釈により貝層発達イメージをより詳しくもてるようになりました。本来なら、次の5断面の検討をおこない6断面の検討結果を活用したいところです。しかし、5断面のセクション図には分層記載がほとんどありません。しかし、ひとつ飛ばした4断面は特別に分層記載が豊富です。そこで、6断面の次に4断面を検討して、その後、5断面の検討をすることにします。

2 4断面貝層分層の色分け

4断面セクション図分層を6断面と同じ凡例で色分けしました。


有吉北貝塚北斜面貝層6断面

この分層結果は発掘調査報告書掲載図と異なるところもあります。発掘調査報告書掲載図は表現をまるめているところがあるので、今回作成した分層図がより正確です。


発掘調査報告書掲載4断面

4断面の分層には詳細な層相記載があり、今後この記載に基づいて検討を深めます。


4断面の層相記載

3 密集土器分布

4断面における密集土器分布をプロットしました。


密集土器分布

4断面における密集土器分布とは、密集土器を「当該土器から10㎝以内に別の土器が存在するもの」と定義し、6断面の前後10㎝以内に存在する密集土器を点プロットし、その点プロットを大まかにくくった範囲です。

なお、密集土器の分布位置は発掘調査報告書掲載4断面図と異なります。発掘調査報告書掲載情報は3D空間識における過誤であると考えます。


本検討において密集土器と4断面の対応を観察している3D空間画面

4 セクション図記載情報の空間位置特定について

4断面分層記載では、「cf Ⅱ64~68sec」といった記述が多数あります。この記述は「264グリッドから268グリッドに関するセクション図を参照すること」という意味です。

ここで、「264グリッドから268グリッド」が記載されているセクション図がどのセクション図であるか、調べる必要があります。この対応関係はいちいち別の対応資料を確認する必要があるので、手間がかかります。また、指示されたセクション図にたどり着いても、肝心の文章記載がないこともあります。

おそらく現場で発掘している担当者は、眼前で観察している貝層があたりまえであり、それを記載しているのですが、40年後に資料だけから現場を観察しようする自分にとって、あたりまえのことが判らないので、もどかしさを感じます。

作業の中で、断面図と対応するグリッドの関係図を作成しました。


断面とグリッド表示の関係

5 感想

4断面は情報が多いので、貝層分層情報と密集土器3D分布、発掘写真等により貝層発達の様子をできるだけ詳しく観察して、予備解釈を深めたいと思います。