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2026年3月31日火曜日

3D空間における発掘状況写真の土器片と密集土器分布図の対応関係

 Correspondence between pottery fragments in excavation photos and the distribution map of densely packed pottery in 3D space


By observing the correspondence between pottery fragments shown in excavation photos and the distribution map of densely packed pottery (information derived from artifact registers and artifact distribution maps), I was able to truly appreciate the high accuracy of the 3D coordinates of artifacts obtained from paper documents.


発掘状況写真に写る土器片と密集土器分布図(遺物台帳・遺物分布図由来情報)の対応関係が観察できるので、紙から取得した遺物3D座標の精度の高さを実感することができました。

この記事は2026.03.30記事「断面の模式的予備解釈」に続く作業中における感想です。

1 6断面の密集土器分布

5断面に続き、6断面の密集土器分布を把握しました。


6断面前後10㎝以内の密集土器分布

この分布図は次のような3D空間で作成しました。


3D空間における密集土器分布と6断面

6断面密集土器土器分布を発掘調査報告書掲載断面にプロットすると次のようになります。


6断面前後10㎝以内の密集土器分布

2 発掘状況写真と6断面との関係


発掘状況写真と6断面との関係

3 6断面における発掘状況写真の土器片と密集土器分布図の対応関係

6断面における発掘状況写真の土器片と密集土器分布図との対応関係を明瞭に把握できます。


6断面における発掘状況写真の土器片と密集土器分布図の対応関係

この資料から、逆に写真の理解が進み、土器片の高さの微妙な違いを写真から感得できるようになりました。

4 感想

発掘状況写真に写る土器片と密集土器分布図(遺物台帳・遺物分布図由来情報)の対応関係が観察できるので、紙から取得した遺物3D座標の精度の高さを実感することができました。

紙から遺物3D座標を取得する活動に投入した膨大なエネルギーが今後の貝層発達史検討に生きることが最終確定的に判り、とてもうれしいことです。

5 今後の作業

発掘状況写真土器片と密集土器分布図の対応関係に基づいて、5断面と同じように断面の模式的予備解釈を行います。


2025年10月29日水曜日

遺物を3D空間で統計分析するための空間設定

 Spatial Settings for Statistical Analysis of Artifacts in 3D Space


A spatial setting was created for statistical analysis of the distribution of artifacts by species excavated from the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound in 3D space. Blender's Shrinkwrap modifier was used to set up the 3D space.


有吉北貝塚北斜面貝層から出土した遺物の種別分布を、3D空間で統計分析するための空間を設定しました。3D空間設定はBlenderのShrinkwrapモディファイアを利用しました。

1 統計分析用3D空間の設定

全遺物分布をラップで覆った時に生まれる3D空間を統計分析用3D空間空間として設定することにしました。

具体的には、全遺物分布に形状が似ているオブジェクトをつくり、そのオブジェクトで全遺物を囲み、Shrinkwrapモディファイアで全遺物を包みました。


全遺物分布


統計分析用3D空間

全遺物をオブジェクトで包んだものです。


統計分析用3D空間に頂点を1万点ランダムにプロットした様子


全遺物分布-統計分析用3D空間-ランダム1万点

2 統計分析用3D空間の意味

統計分析用3D空間に基づいて遺物密度や分布形状を検討します。

遺物種別分布を検討する最初に、その遺物数と同じ数の頂点を統計分析用3D空間にランダムのプロットし、その統計と実際の分布を比較します。

ちなみに、この記事で表示する統計分析用3D空間の体積は1302立方メートルであり、遺物総数(3D座標が揃ったもの)が55892件であるため、密度は42.93件/立方メートルになります。


2025年3月23日日曜日

3D空間における貝層大区分と遺物分布

 Shell layer divisions and artifact distribution in 3D space


The shell layer divisions and artifact distribution in the study space (3D space) of the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound were observed using a 3D model. The artifacts excavated from the slope shell layer are prominent. The artifacts excavated from the collapsed layer indicate the existence of a shell layer containing artifacts from a previous era that was lost due to gully erosion.


有吉北貝塚北斜面貝層の検討空間(3D空間)における貝層大区分と遺物分布の様子を3Dモデルで観察しました。斜面貝層からの遺物出土が突出します。崩落層から遺物が出土している様子から、ガリー浸食で失われた前代の遺物含有貝層の存在を知ることができます。

1 貝層大区分と遺物3D分布モデル

貝層大区分と遺物3D分布モデル

場所:有吉北貝塚北斜面貝層検討空間(10断面と11断面に挟まれた空間)

貝層大区分境界:青平面メッシュ

遺物:赤CUBE(5㎝×5㎝×5㎝)

10断面(手前)と11断面(奥)の間隔は2m


参考 貝層大区分

3DF Zephyr v8.003でアップロード


3Dモデルの動画


3Dモデルの画像

2 検討


検討メモ図

・崩落層から遺物(ほとんど土器)が出土していることから、ガリー浸食でその本体が失われた前代の土器含有貝層が存在していたことを知ることができます。崩落層からはブロックとなって崩落した貝層が数多く観察されています。

・崩落層の中央部からの遺物出土がないことから、ガリー浸食で前代の貝層が浸食流出し、さらに台地構成層(成田層)の浸食が続いたことが想定できます。この事実からガリー浸食発生以前に貝層が存在していたことがわかります。

・発掘調査報告書では崩落が始まった頃から土器投棄が始まった旨記述していますが、土器を含む貝層がガリー浸食以前に存在していたことが遺物3D分布から確認できます。

・崩落層から出土した土器の型式がわかれば、この付近のガリー浸食がいつ頃生起したのか、おおよその見当がつきそうです。

・二次堆積崩落層A(現場ではK層)からの遺物出土がとても少なくなっています。二次堆積崩落層Aの連続層を剥取断面(千葉県立中央博物館展示)で現物観察すると、水成堆積の様子を確認できます。現状では二次堆積崩落層Aは湖成堆積層の可能性が濃厚であると考えています。(ガリー侵食空間における一時的ダムアップ現象の想定。)

・二次堆積貝層(ガリー流路の運搬による堆積層)は遺物分布の粗密から、基底層(崩落層に連続)、遺物出土の少ない堆積層(二次堆積崩落層Aに連続)、遺物出土の多い堆積層(S2とS3の間の時期の堆積層)に3区分出来そうです。

・斜面貝層の遺物は貝層の細区分(S1、S2、S3)3Dモデルを作成して、別途詳しく観察します。


2025年2月16日日曜日

3D空間における貝層と遺物の関係把握 2(素材の3D空間配置)

 Understanding the relationship between shell layers and artifacts in 3D space 2 (3D spatial arrangement of materials)


A test space framework was set up in Blender to display the shell layers and artifacts in the shell layer on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound in 3D space and examine their relationship. 331 grids were used as the test grid, and a shell layer cross section, shell layer major division boundary surface, and artifact distribution map were placed.


有吉北貝塚北斜面貝層における貝層と遺物を3D空間に表示し、その関係を検討するためにテスト空間の枠組みをBlenderに設置しました。331グリッドをテストグリッドとし、貝層断面図、貝層大区分境界面、遺物分布図を配置しました。

1 Blenderにおけるテスト空間枠組みの設定

テスト空間(331グリッド)の枠組み

貝層断面図、貝層大区分境界面、遺物分布図を配置。

2m×2m×約3.5mの空間に貝層及び遺物が分布する。

貝層大区分は上から斜面貝層、二次堆積崩落層A、崩落層。

3DF Zephyr v7.531でアップロード


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

今後、このテストグリッド枠組みを利用して次の活動を展開します。

・貝層断面10断面と11断面の比較

・遺物の統計分析(貝層大区分別遺物出土数、同種別出土数など)

・遺物の3D空間プロット

・考察(貝層混土率と遺物出土数に相関はあるか、崩落層・二次堆積崩落層Aから貝殻や遺物が出土している状況を踏まえ、北斜面貝層の発達史・利用史をどのように捉えるか、など)


3D空間における貝層と遺物の関係把握 1(素材整理)

 Understanding the relationship between shell layers and artifacts in 3D space 1 (organizing materials)


I will try to understand the relationship between shell layers and artifacts in the shell layers on the north slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound in 3D space using a test grid. This was made possible by creating a shell layer cross section, creating an artifact ledger database, and having an artifact distribution map. First, I organized and confirmed the materials.


有吉北貝塚北斜面貝層における貝層と遺物との関係を、テストグリッドを対象に3D空間の中で試行的に把握することにします。貝層断面図作成、遺物台帳データベース作成、遺物分布図の存在からこの試行が可能となりました。まずは素材を整理確認しました。

1 3D空間における貝層と遺物の関係把握について

テストグリッドを対象として、3D空間の中で貝層と遺物の分布を表現した3Dモデルを工夫しながら作成します。

この貝層-遺物3Dモデルを使って貝層と遺物の関係把握・分析を行い、貝層-遺物3Dモデルの意義について考察します。

2 テストグリッドの設定

10断面と11断面に挟まれた331グリッド(2m×2m)をテストグリッドとします。


テストグリッド(331グリッド)

※ 発掘調査報告書におけるグリッド表記はⅢ-31ですが、このブログでは331と表記します。

3 素材の整理

3-1 貝層断面図


10断面

セクション図基図は千葉県教育委員会所蔵


11断面

セクション図基図は千葉県教育委員会所蔵

3-2 遺物台帳データベース


331グリッドの遺物一覧 (1456遺物のExcel画面(一部))

331グリッドの遺物一覧は北斜面貝層遺物台帳から作成した遺物台帳データベース(64000遺物)から抽出しました。

331グリッドから出土した1456遺物の種別、標高、出土貝層などが把握できます。

3-3 遺物分布図


331グリッド遺物分布図1

千葉県教育委員会所蔵


331グリッド遺物分布図2

千葉県教育委員会所蔵


331グリッド遺物分布図3

千葉県教育委員会所蔵

331グリッド遺物分布図は発掘作業進行に従って略グリッド上部、中部、下部の順に3枚に分けて作図されています。

遺物分布図のデータベース化はまだ着手していないので、331グリッド遺物分布図のデータベース化(XY座標取得)はこの試行活動の中で行います。

3 感想

331グリッドの貝層構成は10断面、11断面でみる通り、下から崩落層、二次堆積崩落層A、斜面貝層になっています。崩落層と二次堆積崩落層Aには微量の貝殻が含まれますが、遺物が出土しています。崩落層と二次堆積崩落層Aの遺物種類や量を斜面貝層と比較したくなります。この比較を統計的に行うだけでなく、3D空間の中で遺物分布を可視化して行い、統計的な把握以上の「おもしろい」結果を求めて作業を行います。

予定調和的に「おもしろい」結果に到達する保証はありませんが、おそらく「おもしろく」なると期待します。

二次堆積崩落層Aは10断面、11断面とも「K層」として表記された黒褐色土で、同一層として現場でも確認されています。このK層は崩落層形成後にその前面にできたミニ扇状地のような地形の構成層であると考えています。

2023年7月15日土曜日

3D空間における土器破片1mバッファーの作成

 Creating a 1m buffer of pottery fragments in 3D space


A prototype 1m buffer space was created for the distribution of pottery fragments in the 3D space of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. It seems to be one of the expression materials for visualization of the 3D distribution of pottery fragments.


有吉北貝塚北斜面貝層の3D空間における土器破片分布について、1mバッファー空間を試作してみました。土器破片3D分布の見える化の一つの表現素材になりそうです。

1 有吉北貝塚北斜面貝層 土器破片1mバッファー3D表示

有吉北貝塚北斜面貝層 土器破片1mバッファー3D表示

1つの土器破片の1mバッファーを半径1mの球で表示しています。

球は透明表示しています。


有吉北貝塚北斜面貝層 土器破片1mバッファー3D表示画像


1mバッファーを土器型式追加状況で表現した動画

2 1mバッファーを土器型式追加状況で表現した画像


1mバッファーを土器型式追加状況で表現した画像 1


1mバッファーを土器型式追加状況で表現した画像 2

土器破片にバッファーを与えることによって、バッファーの距離によってはバッファーが連続します。その様子は土器破片分布を視覚的に判りやすく表現することになります。

今回はバッファーの距離を1mとしましたが、2mがよいのか、0.5mがよいのか、今後見える化の目的に応じて検討していくことにします。

2023年6月28日水曜日

3D空間におけるオブジェクト密度を表現する初歩的BlenderPythonスクリプト

 A rudimentary BlenderPython script to represent object density in 3D space


I wrote a rudimentary BlenderPython script that expresses the distribution density of a mesh object (CUBE) in Blender3D space. Backed by ChatGPT. Creating 3D heatmaps is no longer a dream.


Blender3D空間におけるメッシュオブジェクト(CUBE)の分布密度を表現する初歩的BlenderPythonスクリプトを作成しましたので、メモします。ChatGPTの支援を受けました。3Dヒートマップ作成が夢ではなくなりました。

1 オブジェクト密度表現の初歩的BlenderPythonスクリプト

このスクリプトは次の要件を満たすBlenderPythonスクリプトです。

1 Blenderで多数のCUBEが密集して配置され、それらが選択されています。

2 1つ1つのCUBEについて、他のすべてのCUBEとの距離を計測し、その距離の逆数をもとめ、さらにその逆数の合計をもとめ、その値をr値とします。

3 全CUBEのr値の平均値(s値)と標準偏差値(t値)を求めます。

4 1つ1つのCUBEに新たに区分値(u値)を与えます。区分値(u値)は次の式に示すとおり、平均値(s値)と標準偏差値(t値)から計算します。

r>(t+s)あるいはr=(t+s)の時 u=0

(t+s)>r>sあるいはr=sのときu=1

s>r>(t-s)あるいはr=(t-s)のときu=2

(t-s)>rのときu=3

5 全CUBEに新しいマテリアルを作成し、そのマテリアルにノードを追加してベースカラーを設定します。

6 ベースカラーの設定は

u=0のときRGB値(1,0,0,1) 赤

u=1のときRGB値(0.8,0.2,0.2,1) 薄赤

u=2のときRGB値(0.1,0.2,0.8,1) 薄青

u=0のときRGB値(0,0,1,1) 青

とします。

7 全CUBEのr値、平均値(s値)と標準偏差値(t値)、全CUBEの区分値(u値)をprintします。


import bpy
from mathutils import Vector
import statistics

def calculate_r_value(cube_obj):
    r_value = 0.0
    all_cubes = bpy.context.selected_objects

    for other_cube in all_cubes:
        if other_cube != cube_obj and other_cube.type == 'MESH':
            distance = (other_cube.location - cube_obj.location).length
            if distance != 0:
                r_value += 1 / distance

    return r_value

# 選択されたオブジェクトがCUBEであることを確認
selected_objects = bpy.context.selected_objects
cube_objects = [obj for obj in selected_objects if obj.type == 'MESH']
if not cube_objects:
    print("No CUBE objects selected.")
else:
    r_values = []
    for cube in cube_objects:
        r_value = calculate_r_value(cube)
        r_values.append(r_value)
        print(f"r value for {cube.name}: {r_value}")

    # 平均値と標準偏差値の計算と表示
    mean_value = statistics.mean(r_values)
    std_deviation = statistics.stdev(r_values)

    print(f"Mean value (s value): {mean_value}")
    print(f"Standard deviation (t value): {std_deviation}")

    for cube in cube_objects:
        r_value = calculate_r_value(cube)

        if r_value > (mean_value + std_deviation) or r_value == (mean_value + std_deviation):
            u_value = 0
        elif (mean_value + std_deviation) > r_value > mean_value or r_value == mean_value:
            u_value = 1
        elif mean_value > r_value > (mean_value - std_deviation) or r_value == (mean_value - std_deviation):
            u_value = 2
        elif r_value < (mean_value - std_deviation):
            u_value = 3

        print(f"u value for {cube.name}: {u_value}")

        # マテリアルの作成とベースカラーの設定
        material = bpy.data.materials.new(name=f"{cube.name}_Material")
        material.use_nodes = True
        principled_bsdf = material.node_tree.nodes.get("Principled BSDF")

        if u_value == 0:
            principled_bsdf.inputs["Base Color"].default_value = (1, 0, 0, 1)
        elif u_value == 1:
            principled_bsdf.inputs["Base Color"].default_value = (0.8, 0.2, 0.2, 1)
        elif u_value == 2:
            principled_bsdf.inputs["Base Color"].default_value = (0.1, 0.2, 0.8, 1)
        elif u_value == 3:
            principled_bsdf.inputs["Base Color"].default_value = (0, 0, 1, 1)

        if cube.data.materials:
            cube.data.materials[0] = material
        else:
            cube.data.materials.append(material)
 
2 3Dモデル例
オブジェクト密度表現の初歩的BlenderPythonスクリプト 3Dモデル例

オブジェクト密度表現の初歩的BlenderPythonスクリプト 3Dモデル例画像

オブジェクト密度表現の初歩的BlenderPythonスクリプトでprintされた情報

オブジェクト密度表現の初歩的BlenderPythonスクリプト 3Dモデル例の動画
3 メモ
このBlenderPythonスクリプトを踏み台にして、色分けをするための統計的手法、区分の仕方、配色はいくらでも精緻化、展開応用が可能です。
3DヒートマップをBlenderPythonスクリプトで作成することが射程圏内に入ったと感じます。
このBlenderPythonスクリプトはChatGPTとのやりとりの中で生成しました。ChatGPTを活用することによって趣味活動のPython化が急加速しています。

2022年10月22日土曜日

有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置

 Arrangement of Jomon model in 3D space of Ariyoshi Kita shell mound northern slope shell layer


I placed a Jomon model in the 3D space of the shell layer on the northern slope of the Ariyoshi Kita Shell Mound. As a result, it became possible to grasp the sense of the vastness of the north slope shell layer space, which had been vague until now, as a realistic sense. One burial activity site and two related ritual sites have emerged.


有吉北貝塚北斜面貝層を構成する地物情報はBlender3D空間の中で整理され存在しています。この3D空間における北斜面貝層の様子を自分の肉体的感覚で把握するために、3D空間内に縄文人モデルを配置してみました。これにより、これまでもやもやしていた北斜面貝層空間の広さ感覚を現実的感覚として捉えることが出来るようになりました。埋葬活動場所1ヶ所と関連祭祀場所2ヶ所が浮かび上がってきました。

1 有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置

有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置


縄文人の身長情報

縄文人モデルは「千葉県の歴史」掲載イラストの押出モデル

赤立方体(0.3m×0.3m×0.3m)は加曽利EⅡ式土器(第10・11群)破片を表現

貝層断面図の凡例:赤…純貝層、緑…混土貝層、黄…混貝土層、茶…土層、青…砂層

白線は谷頭部縁取線及び貝層断面図基底線

Arrangement of Jomon model in 3D space of Ariyoshi Kita shell mound northern slope shell layer

Height information of Jomon people

The Jomon model is an extruded model of the illustration published in "History of Chiba Prefecture"

The red cube (0.3m x 0.3m x 0.3m) expresses Kasori EII type pottery (Group 10 and 11) fragments.

Shell layer cross-section legend: Red: pure shellfish layer, green: mixed shell layer, yellow: mixed shell soil layer, brown: soil layer, blue: sand layer

The white line is the border line of the valley head and the base line of the cross section of the shell layer.


「有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置」画像


「有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置」画像


「有吉北貝塚北斜面貝層3D空間における縄文人モデルの配置」動画

2 メモ


縄文人モデルの配置

2-1 ガリー谷頭部急斜面の様子

a-b-cからガリー谷頭部急斜面の様子を実感できます。aから土器や貝が投げ込まれ、急斜面で混貝土層が生成して、土器と混貝土層が重力と水流により流下した様子を推察できます。

b-cでは散乱人骨が密集していて、b付近に遺体を置いてそれを土器大破片で覆う「斜面葬」が盛んだったと想像します。(aから遺体が投げ込まれたかもしれませんが、その行為はなかなか実感できません。)

2-2 谷頭部直下流路の様子

c-e付近は加曽利EⅡ式土器(第10・11群)の大破片が密集投棄されている場所です。土器破片の接合や土器破片群にみられるインブリケーション構造からcより上流で投棄され、この付近に流れ着いて堆積したものがほとんどであると観察できます。この付近も散乱人骨が多くなっています。

c-e付近はイノシシ顎骨出土が多く、イノシシを解体した場所であると考えられます。この付近は地形的にみてささやかな泉があったかもしれません。少しでも水があれば動物解体には好都合です。また、「斜面葬」の直下に当たる場所ですから、埋葬に関わる祭祀がこの場所で営まれ、それに対応するイノシシ食が祭祀の一環としたあったのかもしれません。なお、この場所は狭く、大人数は集まれません。

2-3 ガリー地形出口付近

g-h-iではa-b-cやd-e-fと比べて谷地形がなだらかです。また谷底流路部分も少し拡がっています。この付近は地形的に見て湿地やささやかな水面があったかもしれません。

h付近ではイノシシ顎骨出土が集中しています。水の便が良かったこともイノシシ解体が行われた要因としてあげられます。同時に、拡がった空間を利用して、b-cで行われる埋葬に関連する祭祀がこの場所で行われ、それに関連するイノシシ食があったのかもしれません。この場所ならc-eと比べて大人数が集まれます。


参考 散乱人骨データ数分布とイノシシ上・下顎骨データ数分布