このブログではDMデータの等高線情報を利用して地形断面図を作成しています。
紙の地形図から地形断面図を作成する方法と全く同じ原理の手作業です。
ただ、パソコン上で行っているので少しだけ効率的になっており、紙地図で作業するよりもストレスが減じますので紹介します。
用意する情報とソフト等
1 地図情報(画像になっていればよい)
2 GISあるいは距離計測機能のある画像ソフト
3 エクセル
4 メモ用紙と筆記具(!)
作業手順1
GISあるいは画像ソフト上で地形図に断面線を描く。断面線の一方を始点(原点)、他方を終点とし、印(●)を描く。
作業手順2
断面線と等高線の交わるところに計測点の印(●)を描く。
注1 計測点の追加
注2 水面下の高さ
作業手順3
原点(写真例では断面線右端)の高さを周辺の等高線情報等から内挿法(按分比例法)で求める。その値(距離0と高度)をメモ用紙に記録する。
作業手順4
原点から計測点までの距離を計測して、その値(距離と等高線の値)をメモ用紙に記録する。
以下この作業を終点まで繰り返す。(終点の高度は原点と同じ方法で得る。)
注3 GIS(地図太郎)使用の場合
注4 画像ソフト(フォトショップ)使用の場合
作業手順4の画面
右端をクリックして計測を始め、カーソルを最初の印(●)に合わせて、142mが表示された状況。
この画面はGIS(地図太郎)です。画像ソフト(フォトショップ)でも表示方法と単位は異なりますが、同じ作業になります。
作業手順5
メモ用紙に記録した数値(距離と高度)をキーボードからエクセルに入力する。
作業手順6
数値のセルを範囲指定して、挿入→グラフ→散布図→散布図(直線とマーカー)をクリックすると断面図が作成される。
作業手順6の画面
エクセルによるグラフ作成は申し訳ないほど簡単です。
しかし作業全体を捉えると、まことにレトロな手作業です。紙と鉛筆まで動員しました。
しかし、単なる画像としての等高線情報から地形断面図を作成する方法は、どんなに騒いでみても、世の中にこれ(あるいはこれの変形)しか見つからないのが現実です。
注1 計測点の追加
断面線と等高線の交点以外に計測点を設けて、その高さを周囲の等高線等の情報から内挿法で求め、地形の特徴を浮き彫りにすることも、必要に応じて行います。
注2 水面下の高さ
花見川の水面下標高は、今回は印旛沼開発工事の計画河床高としました。
注3 GIS(地図太郎)使用の場合
GIS(地図太郎)で距離を計測する時、計測点ではクリックしないで画面に表示される値だけを読み取り、その値をメモし、次の計測点にカーソルを移動する。この作業を最後まで継続する。途中クリックしてしまうと、次の計測点では改めて原点からの距離を計測することになり、手戻りになり、作業効率が減じる。(一方、クリックできないから表示された距離と読み取った標高をしかたなしに、メモ用紙に手書きせざるを得ない。)
注4 画像ソフト(フォトショップ)使用の場合
画像ソフト(フォトショップ)ではものさしツールで距離を連続的に表示できるが、その時マウスの左ボタンを押したままにする必要があるので、マウスから手を離せない。右手はマウス左ボタンを押したまま、左手で読み取った距離と標高を手書きできる両手使いの達人以外の人は、計測点毎に距離を測る必要がある。(その場合は手書きメモに値を書く必要はなく、別ウインドウのエクセルに入力すればよい)
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