2018年6月3日日曜日

検討課題メモ 出土土器型式による竪穴住居時期区分の照査

大膳野南貝塚学習の問題意識を次の10項目として整理しました。2018.06.01記事「大膳野南貝塚学習 問題意識の整理」参照
●大膳野南貝塚学習の問題意識
1 漆喰貝層有無2集団の関係
2 諸磯・浮島2集団の関係
3 集落消長の理由
4 貝塚・集落の構造
5 貝殻・獣骨・土器片出土の意義
6 埋葬の様相
7 竪穴住居祭壇の様相
8 狩猟方法イメージ
9 個別テーマ
10 背景学習

このうち「1漆喰貝層有無2集団の関係」について避けて通れない検討課題の存在を意識しましたので忘れないうちにメモしておきます。

1 2集団に関する検討経緯
1-1 当初2集団が入れ替わった可能性を想定する
2017.12.22記事「非貝塚形成集団と貝塚形成集団の入れ替わり」では集落最初期に2集団が入れ替わったことを想定しました。

集団が入れ替わった可能性

1-2 2集団は最初から一緒だったと想定しなおす
しかし短期間で集団が入れ替わり、その直後に2つの集団が一緒に住むという変化はいろいろな側面から首肯できないので、2つの集団は入植最初期から一緒に住んでいて、ただ2つの集団が寄り合った時の土器型式が少しだけ違っていたと想定しました。2017.12.25記事「集団入れ替わり仮説に替わる階層社会仮説」参照

参考 時期別竪穴住居数

2つの集団が最初期から一緒に住んでいたと考えた時の時期集計の調整

2 竪穴住居の時期区分の照査必要性
発掘調査報告書の最初期頃の竪穴住居時期区分は「加曽利E4~称名寺古式期」と「称名寺~堀之内1古式期」となっています。
これまでの学習ではこの時期区分そのものを検討対象とすることはありませんでした。しかしこの時期区分作業の実態、つまり時期区分の的確性の程度がどのようなものであるのか知っておく必要があります。
「なるほど。「加曽利E4~称名寺古式期」と「称名寺~堀之内1古式期」の2期にきっちりわけることができる。」という感想をもつことができるのか。
それとも別の感想(例 全部を称名寺式期にくくることができる とか 3~4期に細分することのほうがよい など)になるのか、自分自身が発掘調査報告書区分作業を照査しておく必要性を感じます。

発掘調査報告書の時期区分作業を照査することによって、その時期区分の的確性の程度を知ることができれば、上記私の仮説(2集団は最初期から一緒に住んでいた)的確性の検証にも役立ちます。

いつか発掘調査報告書収録情報を使って竪穴住居時期区分照査作業を行いたいと思います。

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