2013年8月3日土曜日

高津土塁裾部の地質

花見川地峡の自然史と交通の記憶 48

高津土塁本体の地質については2013.07.31記事「高津土塁(砦跡)の地質」で紹介しました。
この時利用した4本の学校校舎敷地ボーリングデータの他、地形的に1段下がる場所に体育館とプールがあり、それに関するボーリングデータが4本ありますので、それを見てみます。

土塁本体から1段下がる場所のボーリングデータ位置

ボーリングデータを地形と関連付けるために断面C-Dを設定しました。(断面A-B2013.07.31記事「高津土塁(砦跡)の地質」参照)

この場所の学校建設前の地形は次の通りです。

1960年測量千葉都市図27(部分)
千葉市立郷土博物館提供

上記2つの地形情報から現在と開発前の地形断面を作成すると次のようになります。

地形断面C-D
現況は10㎝単位の情報、開発前は2m間隔等高線情報から作成。

ボーリング柱状図を地形断面図に投影すると次のような図になります。

ボーリング柱状図の地形断面への投影

プールと体育館のある場所は校舎のある場所より1段低い造成面となってます。
開発前には現状より1m2m程低い場所に平坦面(河岸段丘)がありそれを盛土して現況の地形をつくった状況が地形断面とボーリングデータからわかります。
なお、この埋没している平坦面は半島状をしていて、この埋没平坦面と土塁本体の乗っていた平坦面との間に舌状に低地が入り込んでいます。その場所が53-1地点です。
53-1地点では3mの盛土が学校敷地造成時に行われています。

現在は埋没してしまったこの1段低い平坦面とそれと土塁本体の間の低地も、この高津土塁(砦)の重要構成要素であったと考えています。

つづく

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