2019年10月17日木曜日

石棒の3Dモデルと妄想

1 石棒の3Dモデル
縄文木製弓の近くに石棒が置いてあり、参考までに石棒の3Dモデルも作成してみました。
2019.10.17記事「亀田泥炭遺跡出土木製弓の3Dモデル作成」参照

石棒の観察記録3Dモデル
縄文時代晩期 石棒(匝瑳市豊和地区出土) 観察記録3Dモデル
撮影場所:匝瑳市立のさか図書館展示室
撮影月日:2019.09.04
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.513 processing 18 images

石棒展示の様子

2 石棒に関する妄想
この匝瑳市豊和地区出土石棒をみると亀頭に曲線を用いた造形が施されていて、通常の亀頭とは大いに異なり、不思議な感じがします。違和感を持ちます。謎解きを迫られた感じになります。
私は石棒に関する知識は文字通り皆無です。石棒がペニスを模したものであることしか知りません。webをざっとみると形態分類や地理的分布など詳しい分析があるようですが、それらを読んだことは全くありません。
無知識をよいことに、この石棒をネタにして手元情報だけで勝手な妄想を楽しんでみました。
2-1 最初の妄想 自傷行為
縄文人は体に入れ墨をしています。また抜歯をしています。これらの行為は苦痛を伴います。抜歯は咀嚼能力を減退させ健康に悪影響を及ぼします。しかし縄文人にとって大切な行為でした。
同様に、亀頭に自傷行為をして変形させる風習があり、それで「男をあげた」のかもしれません。亀頭に自傷行為をすれば激しい苦痛だけでなく、一時的に生殖活動もできなかったに違いありません。
マヤ文明のウシュマル遺跡でペニス(亀頭ではなく竿の部分)に放血のための沢山の傷をつけた男性リーダーの像を見たことがあります。

ウシュマル遺跡僧院の男性リーダー像
マヤ文明では集団リーダーが自らのペニスから放血して、その血を儀式に使ったそうです。そうした苦痛に耐えることがリーダーの資質であったようです。

2-2 二番目の妄想 交合描写
3Dモデルをみると、自傷行為で亀頭を変形させたにしてはその造形の曲線が「ねっとり」しすぎています。
もしかすると・・・。
交合によって亀頭が変形している様子、相手器官により亀頭部分をくわえられた様子をリアルに表現しているようにも見えます。
最近読んだ武居幸重著「文様解読から見える縄文人の心」(諏訪郷土研究所発行)には次のような交合石棒の絵が掲載されています。

交合石棒
武居幸重著「文様解読から見える縄文人の心」(諏訪郷土研究所発行)から引用
この石棒亀頭部に刻印されている模様(記号)が女性を表しているから交合石棒であると説明されています。「交合」は女性は記号で、男性はペニス造形そのもので表現されています。

匝瑳市豊和地区出土石棒はこのような観念記号的交合石棒とは異なる、交合による亀頭部変形というポルノ顔負けの描写をしている石棒かもしれません。

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