2022年2月6日日曜日

山形土偶3Dモデルへの赤色立体原理適用

 Applying the red stereoscopic principle to the Yamagata clay figurine 3D model


I made a red stereoscopic image by applying the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba) to a 3D model of Yamagata clay figurine (Uchino Daiichi site,Chiba city), and thought about the significance of the red stereoscopic image.


山形土偶(千葉市内野第1遺跡)3Dモデルへ赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像をつくり、赤色立体画像の意義について考えました。

1 山形土偶の3Dモデル

全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

加曽利B式、最大高7.2㎝、最大幅9.4㎝、最大厚4.2㎝

千葉市埋蔵文化財調査センター所蔵

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2020.08.21

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 50 images


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のテクスチャ画像


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のサーフェス画像


参考 実測図

内野第1遺跡発掘調査報告書から引用

この山形土偶は次の記事で考察しています。

2020.08.23記事「全面赤彩された山形土偶頭部の3Dモデル

この山形土偶は千葉市制100周年記念「千葉市内出土考古資料優品展」(千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中 2022.02.03~03.10)で展示されています。

2 赤色立体原理(千葉達朗先生発明)の適用


山形土偶の赤色立体画像

3Dモデル土偶顔面が水平になるようにしてから、垂直方向の高さをグレー濃淡で色分けした「上から」「オルソ投影」画像(グレー濃淡図)を作成し、その画像をPhotoshopに投入して、赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像を作成しました。土偶顔面を水平に置いた時、顔面凹凸の立体性を判りやすく表現した画像です。地形を判りやすく表現するために発明された赤色立体地図の原理を応用したものです。

3 メモ

3-1 赤色立体画像作成と効果の確認

土偶顔面の赤色立体画像を3Dモデルから作成できることを確認できました。

同時に、赤色立体画像が土偶顔面の凹凸を判りやすく表現できることを確認しました。

3-2 赤色立体画像の意義

3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係は、写真---凹凸の写真測量結果---実測図の関係であります。


3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係

土偶顔面から読み取れる様々な情報のうち、凹凸に特化して正確に表現した資料が赤色立体画像であるといえます。

赤色立体画像は実測図作成のための有力な基礎資料とすることができそうです。

3-3 多数資料の比較材料として好適

多数の土偶顔面を比較するとき、赤色立体画像で比較すれば、画像の表現様式と色合いが同じで見やすくなります。写真では色合いや撮影条件の違いによって、比較に困難が伴う場合もあります。また赤色立体画像は3Dモデルから作成するものであり、3Dモデルには通常実寸法を付与しているので、赤色立体画像のスケールを統一することは容易であり、通常写真などとは異なります。


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