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2022年2月13日日曜日

ミミズク土偶の赤色立体画像作成

 Creating a red stereoscopic image of Owl-faced clay figurine


I created a 3D model of the Owl-faced clay figurine that was previously exhibited in the lobby of the Abiko City Education Committee. This time, I created a red stereoscopic image from the 3D model. If you make a red stereoscopic image, you can see the stereoscopic effect very well even though it is a flat material. We have confirmed that the application of the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba) to archaeological relics is a very excellent method.


以前我孫子市教育委員会ロビーで撮影して3Dモデルを作成したミミズク土偶の赤色立体画像を作成しました。土偶全体を対象に赤色立体画像を作成するとどのようになるのかというテストです。赤色立体画像は3Dモデルに赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用してつくる画像で、地物の立体感を平面上でわかりやすく表現できる画像です。

1 ミミズク土偶の観察記録3Dモデル

安行系ミミズク土偶 下ヶ戸貝塚 観察記録3Dモデル

撮影場所:我孫子市教育委員会1階ロビー

撮影月日:2019.08.20

ガラスショーケース越し撮影


展示の様子

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.506 processing 30 images


3Dモデルのオルソ投影「上から」テクスチャ画像

2 赤色立体画像の作成

2-1 ミミズク土偶の高さグレー濃淡図

ミミズク土偶3Dモデルを平面に置いてオルソ投影した時、その高さのグレー濃淡図を作成しました。


高さグレー濃淡図

2-2 ミミズク土偶の赤色立体画像作成

赤色立体原理の適用は高さグレー濃淡図をPhotoshopに投入して作業することにより行いました。


ミミズク土偶赤色立体画像

2-3 赤色立体画像へのテクスチャ画像(写真)貼り付け

赤色立体画像へテクスチャ画像(写真)(モノクロ化)を貼り付けました。


途中作業図(モノクロテクスチャ画像)


ミミズク土偶写真張付赤色立体画像

3 メモ

2-2画像および2-3画像によりミミズク土偶の立体性を平面資料のうえでとても判りやすく示すことができました。赤色立体画像特性の秀逸性を確認することができました。赤色立体原理を発明された千葉達朗先生に感謝します。

赤色立体原理の適用は地理院地図にも採用されている赤色立体地図(アジア航測株式会社特許)だけでなく、考古遺物3Dモデルの平面表現にもとても有効であることを確かめることができました。


2022年2月6日日曜日

山形土偶3Dモデルへの赤色立体原理適用

 Applying the red stereoscopic principle to the Yamagata clay figurine 3D model


I made a red stereoscopic image by applying the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba) to a 3D model of Yamagata clay figurine (Uchino Daiichi site,Chiba city), and thought about the significance of the red stereoscopic image.


山形土偶(千葉市内野第1遺跡)3Dモデルへ赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像をつくり、赤色立体画像の意義について考えました。

1 山形土偶の3Dモデル

全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

加曽利B式、最大高7.2㎝、最大幅9.4㎝、最大厚4.2㎝

千葉市埋蔵文化財調査センター所蔵

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2020.08.21

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 50 images


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のテクスチャ画像


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のサーフェス画像


参考 実測図

内野第1遺跡発掘調査報告書から引用

この山形土偶は次の記事で考察しています。

2020.08.23記事「全面赤彩された山形土偶頭部の3Dモデル

この山形土偶は千葉市制100周年記念「千葉市内出土考古資料優品展」(千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中 2022.02.03~03.10)で展示されています。

2 赤色立体原理(千葉達朗先生発明)の適用


山形土偶の赤色立体画像

3Dモデル土偶顔面が水平になるようにしてから、垂直方向の高さをグレー濃淡で色分けした「上から」「オルソ投影」画像(グレー濃淡図)を作成し、その画像をPhotoshopに投入して、赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像を作成しました。土偶顔面を水平に置いた時、顔面凹凸の立体性を判りやすく表現した画像です。地形を判りやすく表現するために発明された赤色立体地図の原理を応用したものです。

3 メモ

3-1 赤色立体画像作成と効果の確認

土偶顔面の赤色立体画像を3Dモデルから作成できることを確認できました。

同時に、赤色立体画像が土偶顔面の凹凸を判りやすく表現できることを確認しました。

3-2 赤色立体画像の意義

3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係は、写真---凹凸の写真測量結果---実測図の関係であります。


3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係

土偶顔面から読み取れる様々な情報のうち、凹凸に特化して正確に表現した資料が赤色立体画像であるといえます。

赤色立体画像は実測図作成のための有力な基礎資料とすることができそうです。

3-3 多数資料の比較材料として好適

多数の土偶顔面を比較するとき、赤色立体画像で比較すれば、画像の表現様式と色合いが同じで見やすくなります。写真では色合いや撮影条件の違いによって、比較に困難が伴う場合もあります。また赤色立体画像は3Dモデルから作成するものであり、3Dモデルには通常実寸法を付与しているので、赤色立体画像のスケールを統一することは容易であり、通常写真などとは異なります。


2022年2月3日木曜日

尖頭器の赤色立体画像試作

 Prototype red stereoscopic image of point


Using a point as an example, the surface fine irregularities were expressed in a red stereoscopic image, and the correspondence with the actual measurement map was examined in advance. A red stereoscopic image is an image created based on the red stereoscopic principle (invented by Tatsuro Chiba). In this image, the unevenness of the feature is expressed intuitively. I would like to thank Mr. Tatsuro Chiba for teaching me how to create a red stereoscopic image.


箕輪村神子柴遺跡出土の下呂石製尖頭器を例に、石器の微細凹凸を赤色立体画像でテスト表現し、実測図との対応やその応用を予察検討しました。赤色立体画像は赤色立体地図(千葉達朗先生発明)の原理(赤色立体原理)に基づいて作成される画像です。赤色立体画像をつくることにより、ものの凹凸がだれにでも直観的に判りやすく表現できます。なお、赤色立体画像作成方法は千葉達朗先生にご教授・ご指導していただきました。貴重な情報を教えていただき、心から感謝申し上げます。

1 赤色立体画像の作成ステップ

今回の赤色立体画像が出来るまでのステップは次の通りです。

ア 展示尖頭器の周回撮影

今回は伊那市創造館でショーケース越しに82枚の写真を撮影しました。


尖頭器展示の様子

イ フォトグラメトリーソフトによる3Dモデル作成

フォトグラメトリーソフト(写真測量ソフト)である3DF Zephyr Liteで尖頭器の3Dモデルを作成しました。

尖頭器(箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル Point

ウ 高さをグレー濃淡で表現する画像の作成

3Dモデルから高さをグレー濃淡で表現する画像を作成します。3DF Zephyr Liteで作成しました。


高さをグレー濃淡で表現した画像

エ 赤色立体画像の作成

高さをグレー濃淡で表現した画像をPhotoshopに投入して、幾つかのレイヤーをつくり、フィルター機能等を使って赤色立体画像をつくります。機能を適用する時の数値は画面の様子を見ながら「現場合わせ的感覚」で決める場面もあります。

2 試作画像


赤色立体画像試作画像

展示石器は平べったく、色も地味であるので、現物をまじかに観覧している時も、あるいは撮影した写真を観察している時も表面の微妙な凹凸を詳しく把握することは困難です。しかし、この赤色立体図ではそれが如実に理解できます。石器を作るときの敲打痕の様子が良くわかります。赤色立体原理の素晴らしさが実感できる画像です。

なお、Photoshop作業に習熟すればより訴求力のある赤色立体画像ができると思われます。また、Photoshop作業の前提となる高さ表現グレー画像の情報量を大きくできればより優れた表現が可能となると考えられます。

3 赤色立体画像と実測図の対比

赤色立体画像と実測図(図書「神子柴」※から引用)を対比させてみました。


赤色立体画像と実測図の対比

実測図とくらべると赤色立体画像の立体感表現がきわめて秀でていることがわかります。実測図は赤色立体画像よりも表面形状表現ははるかに細密ですが、立体性の表現はされていません。赤色立体画像と実測図をオーバーレイするとその位置関係が正確に対応します。赤色立体画像は写真測量技術で作成されたものであり、測量的に正確です。また実測図も細密正確に描かれています。従ってその双方がピタリと一致しました。

※林茂樹・上伊那考古学会編「神子柴 Mikoshiba Site 後期旧石器時代末から縄文時代草創期にかかる移行期石器群の発掘調査と研究」(2008、信毎書籍出版センター)

4 赤色立体画像の応用


尖頭器の赤色立体画像とその応用

赤色立体画像をテクスチャ(写真)とミックスしたり、干渉色変換画像とミックスしたりして立体感のあるテーマ画像(目的画像)をつくることができます。

5 感想

尖頭器の赤色立体画像をつくることとは、尖頭器の表面を地形に見立てて、その赤色立体地図をつくっていることと同じです。赤色立体画像を作ることにより、尖頭器に対する認識がより深まることは確実です。

赤色立体原理適用は尖頭器のみならず、他の石器、土器をはじめ他の遺物に対しても効果的であると考えます。

赤色立体原理は3Dモデル技術の可能性を拡大する重要な原理であると考えます。この原理を発明した千葉達朗先生に感謝します。