ラベル 赤色立体画像 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 赤色立体画像 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年4月7日日曜日

尖頭器の赤色立体画像

 Red stereoscopic image of a point


I enjoyed creating a red stereoscopic image of a point (No. 18 Yugamine rhyolite) (Minamiminowa village, Mikoshiba site). The red stereoscopic image was created from a 3D model using the red stereoscopic principle invented by Mr. Tatsuro Chiba. I will use the red stereoscopic image as a resource to deepen my understanding of the shape of the point.


尖頭器(No.18 下呂石)(南箕輪村神子柴遺跡)の赤色立体画像作成を楽しみました。赤色立体画像は3Dモデルから、千葉達朗氏発明赤色立体原理により作画しました。赤色立体画像を尖頭器形状理解を深める資料として活用します。

1 尖頭器(No.18 下呂石)(南箕輪村神子柴遺跡)赤色立体画像


尖頭器(No.18 下呂石)(南箕輪村神子柴遺跡)3Dモデル画像と赤色立体画像

赤色立体画像は千葉達朗氏発明赤色立体原理により作画しました。作画方法は3Dモデルを基にして、Photoshopを使って作成する方法です。この方法は以前千葉達朗氏から直々に伝授していただきました。あらためて千葉達朗氏に感謝します。

2 赤色立体画像と実測図の対比


尖頭器(No.18 下呂石)(南箕輪村神子柴遺跡)赤色立体画像と実測図の対比

赤色立体画像と実測図を対比してみると、尖頭器現物の視覚的形状(=赤色立体画像)と実測図表現の関係がよくわかり、石器知識ゼロの自分にとってとても面白い資料となります。一般論として、石器専門家の手元に赤色立体画像があれば、その専門家が描く実測図は、赤色立体画像がない場合とくらべて、その表現方法が一般人にもより判りやすいものに変化するにちがいないと想像しました。赤色立体画像ではエッジ部分が濃い赤で表現されます。

3 3Dモデル

赤色立体画像の基となる3Dモデルは次の記事で説明しました。

2024.03.31記事「尖頭器(No.18 下呂石)(南箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル

以前、同じ対象で、質の少し低いレベルの3Dモデルで、赤色立体画像を作成したことがあります。

2022.02.03記事「尖頭器の赤色立体画像試作





2022年2月20日日曜日

眺望的視点からの尖頭器観察

 Observing the point from a panoramic point of view


From a panoramic point of view, I made a red stereoscopic image of the point and an interference color step color chart to see the correspondence.

I was able to grasp the fine irregularities of the point.

The red stereoscopic image was created based on the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba).


眺望的視点から尖頭器の赤色立体画像、干渉色段彩図をつくりその対応関係をみました。

平面(オルソ投影「上から」)に関する同じ検討は2022.02.03記事「尖頭器の赤色立体画像試作」で既に実施しています。

赤色立体画像は赤色立体原理(千葉達朗先生発明)に基づいて作成したものです。干渉色段彩図はやまだこーじさん開発公開「干渉色変換ツール」で作成したものです。

1 赤色立体画像

「尖頭器(箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル Point」(https://skfb.ly/o8HZp)から次の赤色立体画像をつくりました。


尖頭器(箕輪村神子柴遺跡)赤色立体画像

2 干渉色段彩画像

同じ情報から干渉色段彩画像を作成しました。


干渉色段彩画像

(干渉色繰返し3回、位相0%の例)

3 赤色立体画像と干渉色段彩画像のオーバーレイ

赤色立体画像と干渉色段彩画像(モノトーン変換画像)をオーバーレイしました。


赤色立体画像と干渉色段彩画像(モノトーン変換画像)のオーバーレイ

4 メモ

赤色立体画像と干渉色段彩画像はもともと同じ情報源から出発していますから、当然ですが、よく合います。

また、これらの画像は写真測量の成果ですからとても正確です。

これらの画像によりこの尖頭器の立体性を、普段見る眺望的視点から直観的に把握することができました。尖頭器の微細な凹凸を把握することができました。


2022年2月17日木曜日

眺望的視点の赤色立体画像

 Red stereoscopic image from a panoramic point of view


I made a prototype of a red stereoscopic image of a feature seen from a viewpoint. I felt that not only the "from above" viewpoint but also the red stereoscopic image from the viewpoint of the view is useful.


眺望的視点から見た地物の赤色立体画像を試作しました。「上から」の視点だけでなく、眺望的視点の赤色立体画像も有用性があると感じました。

※赤色立体画像は赤色立体原理(千葉達朗先生発明)に基づいて作成された、地物を赤色で立体的に表現する仕組みです。

最近、「動物意匠文付土器平面形状展開モデルの干渉色塗り絵動画」を作りました。

ブログ「花見川流域を歩く番外編」2022.02.16記事「動物意匠文付土器平面形状展開モデルの干渉色塗り絵動画


動物意匠文付土器平面形状展開モデルの干渉色塗り絵動画

この動画を何回も見ているうちに幾つかの感想が浮かびました。この記事ではその感想に着目して、眺望的視点の赤色立体画像の試作をしてみました。また、最初につくった「上から」みた赤色立体画像を修正しました。

1 干渉色塗り絵動画を見た感想

次のような多様な感想が浮かびました。

ア ある瞬間の干渉色分布は高さの分布を表現しています。その干渉色を位相を変えることで上から下に色を動かしています。この様子をみると、高さ分布の詳細を認識することが容易です。1枚の干渉色分布図はいわば等高線を色塗りした図ですが、これよりも色を動かした方が高さの微妙な分布をはるかに理解しやすくなります。これまで、石器などに干渉色模様を適用して等高線のように表示したことが何回かありましたが、これを動かすと干渉色の価値が高まる可能性があります。

イ この画面は地図のように上から見るのではなく、斜め上から眺望している画面です。このような眺望画面で高さ分布を理解する方が、真上から見るよりも見やすく感じます。

これまで石器や土偶などに干渉色を適用してきましたが、すべて上からでした。これを斜め上から眺望するような画面にすると、干渉色の価値が高まると想定します。

ウ 2つの動物文の間土器表面が盛り上がっていることがよく理解できます。一方、同じ3Dモデルで上から見た赤色立体画像(2022.02.15記事「縄文土器3Dモデルを平面展開してつくる赤色立体画像」)ではこの盛り上がりの表現がないことに気が付きました。2022.02.15赤色立体画像をより正確な画像に作り直す必要があります。

エ これまで作成した赤色立体画像は全て「上から」の画面です。しかし、イの視点から赤色立体画像を斜め上の視点から(眺望的視点から)作成することも意義が大きいのではないかと考えます。

2 「上から」みた赤色立体画像の修正

感想ウにもとづいて、2つの動物文の間の土器表面が盛り上がっている特徴を赤色立体画像で表現出来るように修正しました。


赤色立体画像(修正版)

3 眺望的視点からみた赤色立体画像


眺望的視点からみた赤色立体画像

赤色立体画像は「上から」の画像で作るものであるという先入観がありました。赤色立体地図のイメージが強いからだと思います。しかし、地図的な利用や平面資料としての利用だけでなく、地物の立体性を眺望的視点で表示することも大切であると考えます。そして3Dモデルがあれば眺望的視点で赤色立体画像を作成できるのですから、利用しない手はありません。赤色立体画像を活用する際の選択肢の一つとして眺望的視点で作ることが考えられます。


眺望的視点からみた赤色立体画像(モノトーンテクスチャとの合成)

モノトーンテクスチャと合成すると、テクスチャに照明の明るさ成分がふくまれているため、この場合土器表面のなだらかな起伏を表現する白色部分が消えてしまいます。従って赤色立体画像の良さが失われてしまったとも言えます。正確な実測図などと合成すれば、判りやすい赤色立体画像になると考えます。


眺望的視点からみた赤色立体画像(テクスチャ無し3Dモデルとの合成)

テクスチャ無し3Dモデルと合成すると、表面の照明光反射の明るさにより、土器表面のなだらかな起伏を表現する白色部分が消えてしまっています。


2022年2月15日火曜日

縄文土器3Dモデルを平面展開してつくる赤色立体画像

 A red stereoscopic image created by expanding the Jomon pottery 3D model in a plane


From the Jomon pottery 3D model, I created a planar shape expansion 3D model with GigaMesh Software Framework, and then created a red stereoscopic image that expresses unevenness from the planar shape 3D model. It is a test work to confirm the operation procedure and to examine whether the red stereoscopic image is useful for Jomon pottery observation.


動物意匠文付土器(勝坂Ⅲ式)(船橋市ユルギ松遺跡)3DモデルをGigaMesh Software Frameworkで平面形状に展開した3Dモデルを作成し、さらにその平面形状3Dモデルから凹凸を表現する赤色立体画像を作ってみました。操作手順の確認と赤色立体画像が土器観察でも役立つかどうか検討するためのテスト作業です。

1 動物意匠文付土器(勝坂Ⅲ式)(船橋市ユルギ松遺跡) 観察記録3Dモデル Earthenware

動物意匠文付土器(勝坂Ⅲ式)(船橋市ユルギ松遺跡) 観察記録3Dモデル

撮影場所:八千代市立郷土博物館「らくがく縄文館-縄文土器のマナビを楽しむ-」

撮影月日:2021.11.02


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.010 processing 78 images

https://hanamigawa2011.blogspot.com/2021/11/3d_4.html

https://youtu.be/e8tMXmefphg

Earthenware with animal design (Katusaka type III) (Yurugimatsu Ruins, Funabashi City) Observation record 3D model

Location: Yachiyo Municipal Folk Museum “Rakugaku Jomonkan-Enjoy the Jomon Pottery Manabi-“

Shooting date: 2021.11.02

Shooting through a glass showcase

Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.010 processing 78 images

参考記事 2021.11.04記事「動物意匠文付土器の3Dモデル観察

2 動物意匠文付土器平面形状展開3Dモデル 3D model developed into a plane shape

動物意匠文付土器(勝坂Ⅲ式)3Dモデルの平面形状展開モデル

元3Dモデル(https://skfb.ly/osDF9)をGigaMesh Software Framework(https://gigamesh.eu/?page=home)で平面形状に展開した3Dモデル


GigaMesh Software Frameworkによる操作の様子

Earthenware with animal design (Katsusaka type III) 3D model developed into a plane shape

A 3D model developed from the original 3D model (https://skfb.ly/osDF9) into a planar shape using the GigaMesh Software Framework(https://gigamesh.eu/?page=home).


3Dモデルの動画

3 動物意匠文付土器平面形状展開3Dモデルの赤色立体画像

3-1 高さグレー濃淡図の作成

動物意匠文付土器平面形状展開3Dモデルから高さグレー濃淡図を作成しました。


高さグレー濃淡図の作成

3-2 赤色立体画像の作成

高さグレー濃淡図を基に、赤色立体原理(千葉達朗先生発明)に基づいて赤色立体画像を作成しました。


赤色立体画像

赤色立体画像をより見やすくするための工夫として、3Dモデルテクスチャ(写真)をモノトーン画像にして赤色立体画像に貼り付け(乗算)てみました。


赤色立体画像(モノトーンテクスチャ貼り付け)

4 メモ

4-1 赤色立体画像の意義

・土器表面の凹凸を赤色立体画像で表現できることを確認しました。ただし、縄文文様という凹凸は現状3Dモデル精度では表現できないので、縄文文様を赤色立体画像で表現することはできません。

・3Dモデルから赤色立体画像を作るときに情報の過半が脱落するので、3Dモデルが利用できる状況では赤色立体画像の出番は限定されたものになると考えます。

・3Dモデルが利用できない状況や場面では赤色立体画像が土器表面の凹凸を的確に表現するという点で有用であると考えます。赤色立体画像は立体性を二次元資料で表現する際の一つの選択肢になると考えます。

4-2 縄文土器の赤色立体画像をつくるステップ

ア 縄文土器の撮影

イ 縄文土器の3Dモデル作成

・(自分の場合)3DF Zephyr Liteの利用

ウ 縄文土器3Dモデルの平面形状展開3Dモデル作成

・GigaMesh Software Frameworkの利用

エ 高さグレー濃淡図の作成

・(自分の場合)3DF Zephyr Liteの利用

オ 赤色立体画像の作成

・Photoshop利用

4-3 GigaMesh Software Frameworkについて

GigaMesh Software FrameworkはLinux用メインソフトの他、Windows10用ベータ版がGigaMesh Software Frameworkサイトからダウンロードできます。

なお、Windows11ではWindows10用ベータ版は正常に作動しませんでした。



2022年2月13日日曜日

ミミズク土偶の赤色立体画像作成

 Creating a red stereoscopic image of Owl-faced clay figurine


I created a 3D model of the Owl-faced clay figurine that was previously exhibited in the lobby of the Abiko City Education Committee. This time, I created a red stereoscopic image from the 3D model. If you make a red stereoscopic image, you can see the stereoscopic effect very well even though it is a flat material. We have confirmed that the application of the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba) to archaeological relics is a very excellent method.


以前我孫子市教育委員会ロビーで撮影して3Dモデルを作成したミミズク土偶の赤色立体画像を作成しました。土偶全体を対象に赤色立体画像を作成するとどのようになるのかというテストです。赤色立体画像は3Dモデルに赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用してつくる画像で、地物の立体感を平面上でわかりやすく表現できる画像です。

1 ミミズク土偶の観察記録3Dモデル

安行系ミミズク土偶 下ヶ戸貝塚 観察記録3Dモデル

撮影場所:我孫子市教育委員会1階ロビー

撮影月日:2019.08.20

ガラスショーケース越し撮影


展示の様子

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.506 processing 30 images


3Dモデルのオルソ投影「上から」テクスチャ画像

2 赤色立体画像の作成

2-1 ミミズク土偶の高さグレー濃淡図

ミミズク土偶3Dモデルを平面に置いてオルソ投影した時、その高さのグレー濃淡図を作成しました。


高さグレー濃淡図

2-2 ミミズク土偶の赤色立体画像作成

赤色立体原理の適用は高さグレー濃淡図をPhotoshopに投入して作業することにより行いました。


ミミズク土偶赤色立体画像

2-3 赤色立体画像へのテクスチャ画像(写真)貼り付け

赤色立体画像へテクスチャ画像(写真)(モノクロ化)を貼り付けました。


途中作業図(モノクロテクスチャ画像)


ミミズク土偶写真張付赤色立体画像

3 メモ

2-2画像および2-3画像によりミミズク土偶の立体性を平面資料のうえでとても判りやすく示すことができました。赤色立体画像特性の秀逸性を確認することができました。赤色立体原理を発明された千葉達朗先生に感謝します。

赤色立体原理の適用は地理院地図にも採用されている赤色立体地図(アジア航測株式会社特許)だけでなく、考古遺物3Dモデルの平面表現にもとても有効であることを確かめることができました。


2022年2月9日水曜日

イルカ下顎骨製箆状腰飾の赤色立体画像

 Red stereoscopic image of a spatula-shaped waist ornament made of dolphin mandible


The dolphin mandibular spatula-shaped waist ornament has already created an observation record 3D model.

Using this observation record 3D model, I created a red stereoscopic image using the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba). This product has a spatula shape with no sharp irregularities. When actually making a red stereoscopic image, the subtle stereoscopic effect of the actual product was well expressed.


イルカ下顎骨製箆状腰飾はすでに観察記録3Dモデルを作成ました。

(2022.01.07記事「箆状腰飾(千葉市有吉南貝塚)の3Dモデル観察

この観察記録3Dモデルを使って、赤色立体原理(千葉達朗先生発明)により赤色立体画像をつくりました。この製品は激しい凸凹がない箆(ヘラ)状をしていますが、このような形状のものを赤色立体画像にするとどのような出来ばえになるのか確認することが主な作成動機です。

1 イルカ下顎骨製箆状腰飾の赤色立体画像


イルカ下顎骨製箆状腰飾の赤色立体画像

3Dモデルテクスチャ画像(写真)ではその立体性をイメージすることは困難ですが、赤色立体画像にすると立体性のイメージが明瞭になります。激しい凹凸がない製品に対しても赤色立体画像は立体性を精細に可視化する点でとても有効なツールであることを確認できます。

2 イルカ下顎骨製箆状腰飾形状の等高線的表現


イルカ下顎骨製箆状腰飾形状の等高線的表現

干渉色変換ツール(地図アート研究所(所長やまだこーじ)開発公開)により2種類の干渉色変換画像を作りました。またPhotoshopカラーテーブル適用により2種類の画像をつくりました。このような表現をすることにより腰飾の微妙な形状を細部にこだわらないで把握できます。赤色立体画像を補助する資料として有用であると考えます。また実用的資料としてではなく、鑑賞対象としての画像(アート)としての意義もあるかと思います。

3 参考 箆状腰飾(千葉市有吉南貝塚) 観察記録3Dモデル Spatula-shaped waist ornament

箆状腰飾(千葉市有吉南貝塚) 観察記録3Dモデル Spatula-shaped waist ornament

縄文中期、イルカ下顎骨製

撮影場所:千葉市立郷土博物館「千葉市出土考古資料優品展」

撮影月日:2021.12.22


展示の様子

ガラスショーケース越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v6.010 processing 51 images

Spatula-shaped waist ornament (Ariyoshi Minami Shell Midden, Chiba City) Observation record 3D model

Middle Jomon

Made of dolphin lower jawbone

Location: Chiba City Folk Museum "Chiba City Excellent Archaeological Material Exhibition"

Shooting date: 2021.12.22

Shooting through a glass showcase

Generated with 3D model photogrammetry software 3DF Zephyr v6.010 processing 51 images


2022年2月6日日曜日

山形土偶3Dモデルへの赤色立体原理適用

 Applying the red stereoscopic principle to the Yamagata clay figurine 3D model


I made a red stereoscopic image by applying the red stereoscopic principle (invented by Mr. Tatsuro Chiba) to a 3D model of Yamagata clay figurine (Uchino Daiichi site,Chiba city), and thought about the significance of the red stereoscopic image.


山形土偶(千葉市内野第1遺跡)3Dモデルへ赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像をつくり、赤色立体画像の意義について考えました。

1 山形土偶の3Dモデル

全面赤彩された山形土偶頭部(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

加曽利B式、最大高7.2㎝、最大幅9.4㎝、最大厚4.2㎝

千葉市埋蔵文化財調査センター所蔵

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2020.08.21

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 50 images


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のテクスチャ画像


3Dモデルの「上から」「オルソ投影」のサーフェス画像


参考 実測図

内野第1遺跡発掘調査報告書から引用

この山形土偶は次の記事で考察しています。

2020.08.23記事「全面赤彩された山形土偶頭部の3Dモデル

この山形土偶は千葉市制100周年記念「千葉市内出土考古資料優品展」(千葉市埋蔵文化財調査センターで開催中 2022.02.03~03.10)で展示されています。

2 赤色立体原理(千葉達朗先生発明)の適用


山形土偶の赤色立体画像

3Dモデル土偶顔面が水平になるようにしてから、垂直方向の高さをグレー濃淡で色分けした「上から」「オルソ投影」画像(グレー濃淡図)を作成し、その画像をPhotoshopに投入して、赤色立体原理(千葉達朗先生発明)を適用して赤色立体画像を作成しました。土偶顔面を水平に置いた時、顔面凹凸の立体性を判りやすく表現した画像です。地形を判りやすく表現するために発明された赤色立体地図の原理を応用したものです。

3 メモ

3-1 赤色立体画像作成と効果の確認

土偶顔面の赤色立体画像を3Dモデルから作成できることを確認できました。

同時に、赤色立体画像が土偶顔面の凹凸を判りやすく表現できることを確認しました。

3-2 赤色立体画像の意義

3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係は、写真---凹凸の写真測量結果---実測図の関係であります。


3Dモデルテクスチャ---赤色立体画像---実測図の関係

土偶顔面から読み取れる様々な情報のうち、凹凸に特化して正確に表現した資料が赤色立体画像であるといえます。

赤色立体画像は実測図作成のための有力な基礎資料とすることができそうです。

3-3 多数資料の比較材料として好適

多数の土偶顔面を比較するとき、赤色立体画像で比較すれば、画像の表現様式と色合いが同じで見やすくなります。写真では色合いや撮影条件の違いによって、比較に困難が伴う場合もあります。また赤色立体画像は3Dモデルから作成するものであり、3Dモデルには通常実寸法を付与しているので、赤色立体画像のスケールを統一することは容易であり、通常写真などとは異なります。


2022年2月3日木曜日

尖頭器の赤色立体画像試作

 Prototype red stereoscopic image of point


Using a point as an example, the surface fine irregularities were expressed in a red stereoscopic image, and the correspondence with the actual measurement map was examined in advance. A red stereoscopic image is an image created based on the red stereoscopic principle (invented by Tatsuro Chiba). In this image, the unevenness of the feature is expressed intuitively. I would like to thank Mr. Tatsuro Chiba for teaching me how to create a red stereoscopic image.


箕輪村神子柴遺跡出土の下呂石製尖頭器を例に、石器の微細凹凸を赤色立体画像でテスト表現し、実測図との対応やその応用を予察検討しました。赤色立体画像は赤色立体地図(千葉達朗先生発明)の原理(赤色立体原理)に基づいて作成される画像です。赤色立体画像をつくることにより、ものの凹凸がだれにでも直観的に判りやすく表現できます。なお、赤色立体画像作成方法は千葉達朗先生にご教授・ご指導していただきました。貴重な情報を教えていただき、心から感謝申し上げます。

1 赤色立体画像の作成ステップ

今回の赤色立体画像が出来るまでのステップは次の通りです。

ア 展示尖頭器の周回撮影

今回は伊那市創造館でショーケース越しに82枚の写真を撮影しました。


尖頭器展示の様子

イ フォトグラメトリーソフトによる3Dモデル作成

フォトグラメトリーソフト(写真測量ソフト)である3DF Zephyr Liteで尖頭器の3Dモデルを作成しました。

尖頭器(箕輪村神子柴遺跡) 観察記録3Dモデル Point

ウ 高さをグレー濃淡で表現する画像の作成

3Dモデルから高さをグレー濃淡で表現する画像を作成します。3DF Zephyr Liteで作成しました。


高さをグレー濃淡で表現した画像

エ 赤色立体画像の作成

高さをグレー濃淡で表現した画像をPhotoshopに投入して、幾つかのレイヤーをつくり、フィルター機能等を使って赤色立体画像をつくります。機能を適用する時の数値は画面の様子を見ながら「現場合わせ的感覚」で決める場面もあります。

2 試作画像


赤色立体画像試作画像

展示石器は平べったく、色も地味であるので、現物をまじかに観覧している時も、あるいは撮影した写真を観察している時も表面の微妙な凹凸を詳しく把握することは困難です。しかし、この赤色立体図ではそれが如実に理解できます。石器を作るときの敲打痕の様子が良くわかります。赤色立体原理の素晴らしさが実感できる画像です。

なお、Photoshop作業に習熟すればより訴求力のある赤色立体画像ができると思われます。また、Photoshop作業の前提となる高さ表現グレー画像の情報量を大きくできればより優れた表現が可能となると考えられます。

3 赤色立体画像と実測図の対比

赤色立体画像と実測図(図書「神子柴」※から引用)を対比させてみました。


赤色立体画像と実測図の対比

実測図とくらべると赤色立体画像の立体感表現がきわめて秀でていることがわかります。実測図は赤色立体画像よりも表面形状表現ははるかに細密ですが、立体性の表現はされていません。赤色立体画像と実測図をオーバーレイするとその位置関係が正確に対応します。赤色立体画像は写真測量技術で作成されたものであり、測量的に正確です。また実測図も細密正確に描かれています。従ってその双方がピタリと一致しました。

※林茂樹・上伊那考古学会編「神子柴 Mikoshiba Site 後期旧石器時代末から縄文時代草創期にかかる移行期石器群の発掘調査と研究」(2008、信毎書籍出版センター)

4 赤色立体画像の応用


尖頭器の赤色立体画像とその応用

赤色立体画像をテクスチャ(写真)とミックスしたり、干渉色変換画像とミックスしたりして立体感のあるテーマ画像(目的画像)をつくることができます。

5 感想

尖頭器の赤色立体画像をつくることとは、尖頭器の表面を地形に見立てて、その赤色立体地図をつくっていることと同じです。赤色立体画像を作ることにより、尖頭器に対する認識がより深まることは確実です。

赤色立体原理適用は尖頭器のみならず、他の石器、土器をはじめ他の遺物に対しても効果的であると考えます。

赤色立体原理は3Dモデル技術の可能性を拡大する重要な原理であると考えます。この原理を発明した千葉達朗先生に感謝します。