2022年3月8日火曜日

千葉市内出土考古資料優品展の4回目観覧

 4th viewing of the archaeological material excellence exhibition excavated in Chiba city


On 2022.03.07, I visited the exhibition of archaeological materials excavated in Chiba City to commemorate the 100th anniversary of Chiba City. The exhibition of five warrior and horse haniwa was wonderful. I learned that the same relics have different impressions (feelings) when the exhibition environment is different.


2022.03.07に千葉市制100周年記念千葉市内出土考古資料優品展の4回目観覧を行いました。

1回~3回目は千葉市立郷土博物館会場での観覧でしたが、今回4回目は千葉市埋蔵文化財調査センター会場の観覧です。千葉市埋蔵文化財調査センター会場では千葉市立郷土博物館会場で展示されなかった武人や馬の象形埴輪5体も展示されていることでもあり、展示期間(~2020.03.10)間際に都合をつけて観覧した次第です。以下、観覧の感想をメモします。

1 形象埴輪


形象埴輪展示の様子


形象埴輪展示の様子

顔つきや髪の毛、帽子が日本人離れしているので以前から興味を持っていたものです。まとめて展示された様子は一種の感動をおぼえます。いつか詳しく学習してそのプロセスを楽しみたいと思います。形象埴輪5体の展示を一括して3Dモデルにするべく、周回的に330枚の写真を撮影しました。近々3Dモデルを作成することにします。

2 展示環境の違いによる縄文遺物から受ける印象の違い

2-1 土器


千葉市立郷土博物館における土器展示の様子


千葉市立郷土博物館における土器展示の様子


千葉市埋蔵文化財調査センターにおける土器展示の様子


千葉市埋蔵文化財調査センターにおける称名寺式展示の様子


千葉市埋蔵文化財調査センターにおける阿玉台式展示の様子

千葉市立郷土博物館における土器展示は優品展示らしさはなく、十把一絡げの展示になっている印象を強くうけます。ゴミゴミしていて、写真撮影したくなる感情が生まれませんでした。実際に3Dモデル用撮影はしませんでした。

一方、千葉市埋蔵文化財調査センター展示をみると、それがなぜ優品なのか即座に判りました。ほとんど完形で出土してきた遺物です。とても観覧しやすい展示になっています。予定になかったのですが、称名寺式土器と阿玉台式土器の3Dモデル作成用撮影を行いました。

2-2 石器


千葉市立郷土博物館における石器展示の様子


千葉市立郷土博物館における石器展示の様子


千葉市埋蔵文化財調査センターにおける石器展示の様子


千葉市埋蔵文化財調査センターにおける石器展示の様子

千葉市立郷土博物館では上からのぞき込めるタイプのショーケースを使っての展示でした。とても観察しやすく、工夫すれば石器と展示面との隙間も見えますから、石器の立体形状を詳しく観察できました。

一方、千葉市埋蔵文化財調査センターでの展示では足元に展示されている感じを受けます。体を動かしても視線角度はあまり変化しないで、上から見下ろす感じです。老体に鞭打ってかがみこんで石器の刃部を観察するにしても限界があります。床に腹ばいになることはいくらなんでもできませんから千葉市立郷土博物館のような観察は出来ません。

2-3 展示環境の違いと自分の印象(感情)の違い

ア 展示環境と印象(感情)の関係

自分の展示物観察視点とは、展示物の3Dモデル撮影をしてよりよい3Dモデルをつくりたいという視点、つまり展示物をより詳しく観察したいという視点です。このような視点で展示物を観察すると、見やすい環境にある展示物(千葉市埋蔵文化財調査センターの縄文土器、千葉市立郷土博物館の旧石器~縄文尖頭器)に対して興味が深まる方向で連想の渦が発生し、ひいては学習のうれしさ・喜びに通じるワクワク感まで発生します。

一方、見やすいとは言えない環境にある展示物(千葉市埋蔵文化財調査センターの旧石器~縄文尖頭器、千葉市立郷土博物館の縄文土器)に対して無意識の内にスルーしたくなる感情が発生します。他の見やすい展示物を見つけるべくそちらに移動したくなります。

展示環境と印象(感情)の関係に気が付くことでできました。

イ 展示環境と意識的活動

考古遺物の観覧(観察)は趣味活動(楽しみ活動)としての学習活動です。しかし、いくら楽しみ活動だからといって、少しだけ展示環境が劣悪だからそれはスルーして十分な観察は行わないとか、展示環境が立派だからそちらだけを観察対象にするとかの行動は、子供じみた行動であるような気がします。今後は、展示環境がよい展示物の観覧は大いに楽しむこととします。同時に、展示環境が悪い展示物は、それが自分の学習にとってどれほど大切であるかどうか意識して価値判断してから観覧するようにしたいと思います。

今過去の展示施設訪問を思い出すと、多数遺物が密集して展示されている場合など、自分の嫌いなTV大食い番組を見せられているようで、興味の焦点を当てられなかった場合が多いのです。しかし、今後はそのような展示場面に遭遇した場合でも、多数遺物の中に自分なりに価値の大きな遺物を見つけ出す作業をしたいと思います。


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