The third round of Ariyoshi Kita Shell Mound study begins
I am starting the third round of Ariyoshi Kita Shell Mound Study. I will enjoy the detailed 3D spatial analysis of pottery and shell layers, and the spatial relationship analysis of various relics to my heart's content. It works in Blender's 3D space.
有吉北貝塚学習の第3ラウンドを開始します。土器と貝層の精緻な3D空間分析や各種遺物の空間関係分析などを思う存分楽しむことにします。Blenderの3D空間の中で活動します。
1 学習経緯
次の発掘情景写真に強く刺激されたことをキッカケにして2020年10月から有吉北貝塚学習をある程度体系的に進めています。
有吉北貝塚発掘情景写真
「千葉県の歴史 資料編 考古1(旧石器・縄文時代)」から引用
学習の第1ランウドは2020年10月~2021年10月に行い、その結果はサイト「有吉北貝塚学習記事集成」にまとめてあります。
学習の第2ラウンドは2022年9月~12月に行い、北斜面貝層を対象に土器3D分布分析をメインとした学習で、Blenderをツールとして駆使しました。学習結果はおゆみ野歴史愛好会で話題提供させていただき、またその結果を千葉市埋蔵文化財調査センター西野雅人さんに見ていただき、とても有用なコメントをいただき、ご指導していただきました。西野雅人さんに感謝申し上げます。
2022.11.15記事「おゆみ野歴史愛好会で話題提供」
2022.12.15記事「有吉北貝塚北斜面貝層の土器資料新分類」
第2ラウンドの学習の様子(Blender画面)
2 第3ランウド学習の楽しみ方
第3ラウンド学習では北斜面貝層を主な対象として、次のような活動を楽しみたいと考えています。
ア 土器破片と貝層の3D相関の精緻な分析
この分析のために次の活動を行います。
・新土器分類に基づいた土器破片3D分布データ作成
・貝層断面図(18断面図)に基づく貝層3D分布データ作成
・3D空間における土器破片と貝層区分との精緻な対応把握
イ 遺物相互の空間分布分析
発掘調査報告書掲載全遺物アイテムについて空間分布データ(2m×2mメッシュ)を作成し、地形・貝層を考慮した上て遺物アイテム間の関係性を分析します。
遺物アイテム…土器、埋葬人骨、アリソガイ・ハマグリ製磨貝、ハマグリ製貝刃、土器片錘、石鏃、打製石斧、磨製石斧、装飾品(貝類)、装飾品(骨角歯牙)、イヌ埋葬…
ウ 北斜面貝層遺物分布と台地面集落遺物分布との関係
北斜面貝層出土遺物と台地面集落出土遺物との間にどのような関係がみられるのか検討します。
問題意識の例
・「北斜面貝層に大量投棄された土器型式は、台地面集落からその土器型式の出土はその分少ない」のか「そんなことはない」のか。
・遺物アイテム毎に台地集落出土と斜面貝層出土の構成比はほぼ同じか。異なるのか。
3 3D分析操作技術習得について
第3ランウド学習を進めていく上で、3D分析操作技術の習得がとても大事であると考えます。特にメインソフトであるBlenderの操作技術について意識的にその習得に務めることにします。
4 分析活動のイメージ
第2ラウンドにおける3D分析体験から、技術操作的に精緻になっても基となるデータ(貝層断面図、遺物3D位置データ)に観察限界や誤差があり、貝層移動(動態)については未知の領域となっていることが判明しています。ですから、必ずしも望むような精度で結果が得られるとは限らないことが判っています。そこで、論理的に分析を深めて最終正解を得るという一般研究的活動ではなく、幾つかの異なる作業仮説に基づく複数結果を成果として得ることを目標とし、その複数結果の評価検討を行い、もっともらしさが高い結果の認識に至りたいと思います。
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