2024年7月22日月曜日

儀礼考古学の研究目標

 谷口康浩著「土偶と石棒 儀礼と社会ドメスティケーション」学習 12


Research goals of ritual archaeology


Study 12 “DOGU & SEKIBOU: Rituals and the Domestication of Society in Prehistoric Jomon” by Yasuhiro Taniguchi


I learned about the “Research goals of ritual archaeology” in “DOGU & SEKIBOU” by Yasuhiro Taniguchi. As an archaeologist, I learned that there is a difference between trying to explain archaeological phenomena from the perspective of modern people, or trying to interpret them from the perspective of past participants. (At the same time: A playful comparison of my own version of the short-section summary and the ChatGPT version)


谷口康浩著「土偶と石棒」のなかで「儀礼考古学の研究目標」について学習しました。考古学者の立場として、現代人の視点から考古事象を説明しようとするのか、それとも過去当事者の視点から解釈しようとしているのかの違いがあることを知りました。(同時:小節要約自分版とChatGPT版の比較遊び)

序章 儀礼考古学の現代的意義

3 前提的問題

(1)どこに研究目標を置くのか

【要約】

1 儀礼研究は様々な視角をとり得る

儀礼は社会と文化に様々な形で結びついているため、過去儀礼研究は様々な視角をとり得る。

例 1 実生活と儀礼文化との関係を明らかにし、またその類似性から文化圏や文化の系統を論じようとするもの。

例 2 儀礼と社会構造との関係を探ること

例 3 儀礼の背景にある人間の心理や認知を考察しようとする

2 儀礼考古学が目指すもの

儀礼考古学の立場は次の3つある

1)実在資料現象面の客観的観察、記述

2)儀礼のパターンや規則性の意味や意義を現代の研究者の視点から説明する立場

3)考古資料から過去当事者の信仰や観念を再構成し、過去当事者の視点からその意味を解釈する立場

2)の立場は文化人類学の客観的・科学的な研究態度“etic”と、3)の立場は文化人類学の文化の当事者(natives)にとっての意味を解釈する研究態度“emic”と対応する。

2)と3)の違いは欧米考古学におけるプロセス学派とポスト・プロセス学派の違いにも重なる。

どちらか一方を正しい研究態度と考える必要はないが、儀礼祭祀を研究対象とする者は自分の立場を明示する必要がある。

歴史遡及法が適用できる分野に限っていえば、「彼らの文化」「彼らにとっての意味」の解釈は不可能ではないと思われる。たとえば神道考古学。

縄文文化の考古学では、「彼らの文化」「彼らにとっての意味」を解読することはほぼ不可能である。

3 筆者の立場

筆者は2)の立場を採っている。

【感想】

・考古学そのものを自分は良く知らないので、2つの立場の違いを生々しく理解できません。残念なことです。筆者のいう通りなのかもしれませんが、「縄文文化の考古学では、「彼らの文化」「彼らにとっての意味」を解読することはほぼ不可能である。」という文言を確かにその通りだと言えるだけの情報(体験)をもっていません。

・縄文考古学で3)の立場を採って記述した論文例があり、それが〇〇だから、トンチンカンなんだという捕捉説明がほしいです。

・二つの立場の違いを学習活動の中で実感して感動的感情が生まれた時には、それを記事にしたいと思います。

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【ChatGPTによるこの小節の要約】

(テキストファイルaaa.txtはある儀礼考古学図書における研究目標についての記述です。この記述の要約を箇条書きで作成してください。)

以下は、テキストファイル「aaa.txt」に記載されている儀礼考古学の研究目標に関する要約です。

儀礼考古学の研究目標の要点

1 生業と儀礼の関係

・儀礼は生業と不可分の関係にあり、例えば日本の神社祭礼は稲作農耕と結びついている。

・縄文時代の儀礼も生態的多様性と地域性を反映し、狩猟民、漁労民、植物栽培民の要素が複合していた可能性がある。

2 儀礼と社会構造の関係

・社会統合と維持において、儀礼は重要な役割を果たす。

・儀礼は集団規範や価値観を可視化し、共有可能にする手段として機能する。

3 儀礼と人間の心理・認知の関係

・儀礼の形式には当事者の心理や認知パターンが表現されている。

・これを解読することで、象徴能力や認知パターンの復元が可能となる。

4 研究者の立場と研究目標

・儀礼考古学の研究目標は研究者の関心によって異なる。

・過去の儀礼を復元し、その心を知ることを目指すのか、一般的な問題を見つけ出すことを目指すのかが異なる。

5 考古学者の立場の分類

・儀礼に関わる資料を客観的に観察・記述する立場。

・過去の儀礼に関わるパターンや規則性を見つけ出し、社会・文化の意味を説明する立場。

・考古資料をテキストとして捉え、過去の信仰や観念を再構成し、その文化の意味を解釈する立場。

6 文化人類学との比較

・「emic」(当事者の視点)と「etic」(外部からの視点)の違いが儀礼考古学にも適用される。

・客観的説明と主観的解釈の違いを峻別することが重要。

7 研究態度の明示

・儀礼祭祀を研究する際には、自分の立場を明示する必要がある。

・どの立場を採るかによって、研究目標や方法が異なる。

8 具体的な研究例

・著者は縄文時代後半期の儀礼祭祀と社会構造、権力形成、社会階層化との関係を考察している。

・歴史的コンテクストの中で儀礼と文化・社会の関係を考察する立場を採用している。

以上が、テキストファイル「aaa.txt」に記載されている儀礼考古学の研究目標の要点です。


ChatGPT画面

【ChatGPT要約に関する感想】

・自分の要約を作成した後、ChatGPT要約を作成しました。

・ChatGPT要約はわかりやすい印象をうけます。キーとなる用語を使っていて、そつがない印象をうけます。一般論でいえば、使い物になるという印象をうけます。

・自分の要約は自分のために作成したものであり、自分がすでに理解していることで「書くまでもない」ことは、それが一般読者に有用であっても、書いてないことを意識させられました。読者のために書いた要約ではなく、自分の学習メモとしての要約であることを意識させられました。

・谷口康浩著「土偶と石棒」学習ではテキストの要約をChatGPTに書いてもらっても、自分の学習には役立ちません。したがってChatGPT要約は行いません。しかし、関連する多数の参考情報を全部読むわけには時間上からできませんから、テキスト化できるもの(pdfなどファイル化できるもの)はChatGPT要約をつかって、効率的に学習を進めることにします。また海外考古学はChatGPTが情報を所持していて、それを要約として引き出すことが可能ですから、大いに使うことにします。

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