2024年7月11日木曜日

有吉北貝塚北斜面貝層 土器・土製品出土数のグリッド別分布 3D棒グラフ

Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer  Grid distribution of pottery and earthenware artifacts  3D bar graph

There are 20,733 pottery and earthenware artifacts listed in the artifact register of the Ariyoshikita Shell Mound North Slope Shell Layer. The grid distribution of these 20,733 items was displayed and observed in a 3D bar graph. You can see how the pottery and earthenware artifacts moved toward the gully channel.

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物台帳に記載されている土器・土製品は20733件あります。この20733件のグリッド別分布を3D棒グラフに表示して観察しました。ガリー流路に向かって土器・土製品が移動した様子が観察できます。
1 有吉北貝塚北斜面貝層 土器・土製品出土数のグリッド別分布 3D棒グラフ
有吉北貝塚北斜面貝層 土器・土製品出土数のグリッド別分布 3D棒グラフ
土器・土製品出土件数 総件数20733件、グリッド別最大件数716件、最小件数1
出典:有吉北貝塚北斜面貝層遺物台帳

貝層分布と土器・土製品分布
3DF Zephyr v7.531でアップロード

3Dモデルの画像

3Dモデルの動画
2 観察メモ
土器・土製品出土件数が多いグリッドはガリー主流路沿いであることがわかります。ガリー谷頭や西岸(左岸)の台地斜面との境界から、ガリー主流路に向かって土器・土製品出土件数が増える傾向が特徴的です。ガリー谷頭縁やガリー西岸縁から土器・土製品が投棄され、ガリー主流路に流れ込んだ様子が推察できます。
詳しい観察は別の機会に行います。
3 遺物台帳データから3D棒グラフをつくるまでの主な作業
遺物台帳データから3D棒グラフをつくるまでの主な作業項目をメモします。今後この作業を効率化して、分析活動に使う時間のメインを内容検討に振り向けられるようにします。
3-1 グリッド別土器・土製品件数データ作成(Excel)
土器・土製品だけを抜き出した遺物台帳データからグリッド別土器・土製品件数データ(Excel)を作成します。名寄せPythonスクリプトを使います。
3-2 グリッド座標を追加する
グリッド別土器・土製品件数データファイル(Excel)にグリッド座標(XY座標)を追加します。グリッド-座標対応表(辞書)をつかって当該グリッドの座標を記入するPythonスクリプトを使います。
3-3 土器・土製品件数をグラフ表示に適した単位にする
今回は土器・土製品件数を1/100倍した値をm単位の棒で表現しました。棒の底面の高さが揃い、棒の長さが件数を表現するようなZ座標と棒長さ数値をExcelに追記します。手作業です。
3-4 csvファイル出力
Excelファイル(グリッド名、X座標、Y座標、Z座標、棒の長さ)をUTF-8形式のcsvファイルで書き出します。
3-5 Blenderにおける3D棒グラフ造形
3D棒グラフ造形用BlenderPythonスクリプトにcsvファイルのパスを書き込み、Blenderで走らせて、3D棒グラフを造形します。
3-6 3Dモデル完成のためのBlender作業
・3D棒グラフにテクスチャを貼り付けます。
・説明プレートをオブジェクトとして作成配置します。
・棒長さの凡例をオブジェクトとして作成配置します。
3-7 3D棒グラフのSketchfab投稿、動画作成
3D棒グラフをBlenderからWabefront(.obj)ファイルで出力して、3DF Zephyr Liteにインポートして3Dモデルの動画を作成します。また、3DF Zephyr LiteからSketchfabに投稿します。
4 感想
遺物台帳電子化ファイルの内容を分析して、その結果をグリッド別情報整理すれば、それを3D棒グラフとして表現できる道筋ができたことは自分にとって一つの画期です。今後この細い道筋を拡げていきたい、つまり効率的に作業できるようにしたい思います。

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