2024年10月1日火曜日

タシケント

 Tashkent


I enjoyed the Tashkent edition of "Travels in Uzbekistan" (a serialised article in the magazine "Geography") by Keiji Nakaie and others, and took notes on my impressions. It was a very thorough introduction to Tashkent. I read it in one go. The theater built by Japanese prisoners of war that was introduced in the article is a place that I have also visited.


中家惠二ほか「ウズベキスタン紀行」(雑誌「地理」連載記事)のタシケント編を楽しみ、感想をメモしました。とても充実したタシケント紹介記事です。一気に読みました。紹介されている日本人捕虜が建設した劇場は、私も足を運んだことがある場所です。

以下、次の連載記事の感想です。

第3回「タシケント 前編」(雑誌「地理」2024.1)

第4回「タシケント 後編」(雑誌「地理」2024.2)

1 地震

ウズベキスタンは地震の多い国で、その状況が詳しくかかれています。1966年4月26日に発生した地震で多くの被害にみまわれました。その地震記念碑を訪問団は訪れていて、タシケント認識の熱心さが伝わってきます。建設中高層マンションの柱が異常に細く、地震対策は大丈夫だろうかとうコメントも注目されます。

2 日本人墓地

訪問団は日本人墓地を訪れ、墓前に手を合わせ、墓守の方に寸志を手渡しています。訪問団の能動的活動に敬服します。観光旅行ではこのような活動はありません。

この記述に関連して、第二次世界大戦でソ連に捕虜となった各国の人数及び、日本人捕虜の様子が書かれ、「私たち戦中戦後世代には、平和の尊さを実感させられる墓参であった。」と結んでいます。

3 ウズベキスタン歴史博物館

ウズベキスタン歴史博物館の観覧の様子が書かれています。観覧をもっとも期待したクシャン王朝(1~3世紀)時代の仏像はフランスに貸出中で見ることはできなかったそうですが、この仏像はアレキサンドロス大王の支配以降ギリシャ化したガンダーラ時代につくられ、「仏像」がギリシャ人の顔や衣装になった原点であり、それが中国経由で日本にも伝わったそうです。訪問団が、そのような問題意識でウズベキスタン歴史博物館を訪れていることはすばらしいことです。


クシャン王朝時代仏像

雑誌「地理」2023.11から引用

4 タシケントの街

タシケントの街の様子が詳しくかかれ、旅行を予定している人には役立つ情報ばかりです。2016年に私が旅行した時より現代化している様子がうかがえます。

5 地下鉄乗車体験

地下鉄乗車体験もこれから旅行を予定する人にとっては有用な情報だと感じました。

6 鉄道博物館

日本新幹線などより広い広軌鉄道の機関車など車両が野外に展示されている場所があり、訪問団が見学しています。鉄道好きの人のとってはたまらない場所だったにちがいありません。

7 チョルスバザール

チョルスバザールはウズベキスタン最大のバザールで観光スポットになっている場所です。掲載されている写真からもその賑わっている様子がよくわかります。私も訪れたことがあります。


チョルスバザール

雑誌「地理」2023.11から引用

8 ナボイ劇場建設と捕虜

抑留された日本人捕虜が建設したナボイ劇場について詳しく書かれています。1966年4月26日の地震でもこの劇場は倒壊することなく、現地の人々の間で日本人に対する技術力が再評価されたそうです。この項では関連して日本人捕虜の生活も詳しく書かれています。私もこの劇場を見学し、建設完成由来を書いたプレートも見ました。


ナボイ劇場建設プレート全景(2016年荒木撮影)


ナボイ劇場建設プレート碑文(2016年荒木撮影)

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