2024年12月31日火曜日

2024年の趣味活動をふりかえる

 Looking back on my hobbies in 2024


New Year's Eve 2024 has arrived.

As is customary, I've put together a list of the top 10 things I enjoyed most about my hobbies in 2024.

I wish everyone a happy new year.


2024年の大晦日を迎えました。

2024年はパンデミック後の全く新しい世界の姿の特徴がすこしずつ明らかになってきたように感じた年でした。特にAI技術の社会的普及という点では、昨日驚いていたことが、今日は当たり前みたいな社会状況でした。自分もその動向を受容し、趣味活動にAI技術をできるだけ取り入れることによって楽しみをより深めることにつとめました。

このような趣味活動の中で、対面でお会いし、ご指導やご厚情をいただいた皆様、Blog、Twitter、Facebook、YouTube、Sketchfabなどwebでお会いし、いいね・コメント・情報・アドバイス・ご指摘などをいただいた内外皆様に心から感謝申し上げます。2024年の1年間まことにありがとうございました。

この記事では、2024年趣味活動で画期となったような事柄、特段に面白かった事柄を思い出して、楽しかった事柄ベストテンとしてまとめてみました。また合わせて、年初にメモした「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況を検証してみました。

1 2024年趣味活動で楽しかった事柄ベストテン

第1位 有吉北貝塚北斜面貝層の遺物台帳(原票)のデータベース化の最初バージョン完成

有吉北貝塚北斜面貝層の遺物台帳(原票、38年前調査)の電子化・データベース化に取組み、遺物データベース(postgreSQL)の最初バージョンが完成しました。レコード数は64096です。電子化は手入力がメインとなり、おかげで右手でのテンキーブラインドタッチ入力が超高速で可能となるという副産能力を入手したほどです。

データベースソフトpostgreSQLの一通りの利用もできるようになりました。複雑なクエリはChatGPTが役立っていますので、集計分析作業が快適です。

このデータベースには発掘調査報告書掲載遺物リストも全て含めましたので使い勝手が向上しています。(ただし、発掘調査報告書掲載遺物リストの詳細属性の大半は未収容)

ほとんど全ての遺物について、グリッド別分布図を立体棒グラフで作成し、北斜面貝層内の遺物分布状況に関する問題意識を深めました。


有吉北貝塚北斜面貝層遺物データベース(最初バージョン)の概要

遺物台帳データ(遺物コード数64096)と発掘調査報告書掲載遺物リスト(遺物項目数33、レコード数3032)を遺物コードで関連付けたデータベースです。


遺物立体棒グラフの例(イノシシ顎骨分布)

遺物台帳データベースは大きなプロジェクト(北斜面貝層見える化プロジェクト)の一環です。このプロジェクトは今後さらに進捗予定です。

第2位 千葉市人形塚古墳学習とりまとめと話題提供

おゆみ野歴史愛好会で話題提供させていただく機会を得て、以前から気になっていた千葉市人形塚古墳出土地割線の学習を期間限定の短期集中で実施しました。学習はとても稔り豊かであったと感じましたが、それは次のような好条件に恵まれたためです。

1 未公表発掘空中写真の利用

千葉県教育委員会から未公表発掘空中写真多数を閲覧させていただくという素晴らしい許可をいただき、3Dモデル作成に活用することができました。

2 沼澤論文をベースにした学習

この古墳に関する詳しい論文(沼澤豊著「千葉市人形塚古墳のいわゆる地割線について」(千葉県教育振興財団文化財センター 研究連絡誌、 2008)をベースに学習を深めることができました。

3 和田晴吾著「古墳と埴輪」(岩波新書)の学習

和田晴吾著「古墳と埴輪」(岩波新書)が発刊となり、古墳に関する基礎知識を入手整理することができました。

おゆみ野歴史愛好会の皆様には、私の話題提供を面白がっていただいたと思います。


千葉市人形塚古墳地割線の意味解明にチャレンジする(1ページ目)

千葉市人形塚古墳地割線の意味解明にチャレンジする

第3位 ChatGPT活用の内部化

趣味活動全ての領域でChatGPT活用が進んでいます。次のような項目で役立っています。

1 Pythonスクリプト作成

BlenderPythonスクリプト作成、Excel操作Pythonスクリプト作成、Windowsエクスプローラー操作Pythonスクリプト作成、自作アプリPythonスクリプト作成などでChatGPT支援が役立っています。

2 postgreSQLクエリ作成

データベースソフトpostgreSQLの複雑なクエリ作成でChatGPT支援が役立っています。

3 QGIS、Illustratorなどのソフト利用法

QGISやIllustratorなどのソフトの専門的詳細な利用方法について、ChatGPTから詳しい解説を入手し役立てています。

4 テクニカルターム作成

考古・技術などで、自分が限定した領域の概念を新しい言葉(テクニカルターム、用語)で表現する場合、ChatGPTに5つ提案してもらい、それを参考に新テクニカルタームを造語しています。新テクニカルタームを造語することによって、分析作業が容易になり、飛躍することを何度も体験しています。

5 多量データの要約

6 画像の説明

7 OCR

ChatGPTにファイル入力し、ファイルで結果をもらうことが増えてきていて、とても便利です。ChatGPTは私の趣味活動を加速するエンジンとなっています。

第4位 等高線から地形3Dモデル作成技術、標高点から地形3Dモデル作成技術

QGIS(GRASSプラグイン、v.surf.rstツール)を使って等高線資料から地形3Dモデルを作成する技術、多数標高点資料から地形3Dモデルを作成する技術を得たことは自分にとって特筆すべきことです。紙資料としてしか残っていない過去の地形を3Dモデルとして復元できることは、趣味活動における一種の快楽です。


等高線資料から作成した人形塚古墳3Dモデル

第5位 発掘された日本列島2024観覧

千葉県立中央博物館で開催された発掘された日本列島2024を観覧しました。自分の縄文学習にとって示唆に富む遺物展示が多く、とても参考になりました。


発掘された日本列島2024会場

第6位 谷口康浩著「土偶と石棒」学習

谷口康浩著「土偶と石棒」学習は自分の縄文学習をとても刺激しています。自分の問題意識がこの図書に解説されている場合が多いです。事情により学習中断していますが、再開させたいとおもいます。


谷口康浩著「土偶と石棒」

第7位 加曽利貝塚博物館令和5年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-外房地域編-」観覧

加曽利貝塚博物館令和5年度企画展「あれもEこれもE加曽利E式土器-外房地域編-」を観覧して、加曽利E式土器の3Dモデルを多数作成して、楽しみました。


展示会場

第8位 東京国立博物館特別展「はにわ」観覧

東京国立博物館特別展「はにわ」を観覧して、埴輪多数の3Dモデルを作成して、楽しみました。


展示埴輪

第9位 伊那・飯田地域博物館の観覧

伊那市創造館、飯田市美術博物館、飯田市考古博物館、駒ケ根市博物館で展示されている考古遺物等を観覧して、展示物3Dモデルを多数作成して楽しみました。

第10位 ブログ「花見川流域を歩く」ページビューが100万を通過

ブログ「花見川流域を歩く」ページビューが100万を通過しました。ブログ開設から13年半の時間が経っています。内外の多くの皆様にこのブログを見ていただいて、感謝します。趣味活動の励みになる出来事です。

番外1 空中写真の3Dモデル作成

空中写真の3Dモデル作成を楽しみました。それも2枚の空中写真とか数枚の空中写真です。実用にはなりませんが、3Dモデルになること自体が楽しい活動です。


3枚の空中写真から作成した人形塚古墳3Dモデル(同じ写真を2枚合計6枚にしてフォトグラメトリで3Dモデルを作成した例)

番外2 考古学切手収集

考古学切手収集を地道に楽しんでいます。


挂甲の武人切手 修理前と修理後

2 「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況

2024.01.15記事「ブログ開設13周年通過にあたって」で書いた「2024年のささやかな夢リスト」の実現状況をチェックします。

◎ 夢を大いに実現した

〇 夢の部分を実現した

△ 夢が実現する方向に向かった

× 夢の実現は持ち越された

1 有吉北貝塚北斜面貝層3Dデータベース作成作業の進捗を図る ◎

2 縄文土器学習を実用レベルに到達させる △

3 大膳野南貝塚学習を発展させる ×

4 Blender造形技術の基礎を身につける 〇

5 QGIS等の基礎技術を身につける 〇

6 考古学切手収集等を楽しむ 〇

3 2024年活動の特徴

2024年趣味活動の特徴として次の2点を感じていますので、メモしておきます。

3-1 AI技術の内部化

昨年からかすかに実感しだし、今年は確信をもって実感したことにAI技術(具体的にはChatGPT)が自分の知的能力を増強し、知的能力年齢延命に寄与していることです。ChatGPTで学習が加速しています。貪欲にAI技術を内部化したいと思います。もしかしたら精神的若返りとか、肉体的老化速度低下も期待できるかもしれません。

3-2 SNSとの距離感

よく表現できませんが、趣味活動を本当に自分のものにするには、SNSとの距離感について自分独自の考えが必要であることを実感しています。具体例でいうと、「こういう記事・情報発信すると、いいねが増える、記事閲覧が増える」ことが体験的によくわかってきています。そして、いいねや閲覧増大を目的に記事を書くことと、自分が本当に学習したいことの間に微妙な乖離が生まれます。この乖離が大きくなると、趣味活動が本末転倒になってしまいます。SNSとの適切な距離感を自分独自に確立することが大切です。


皆様、良いお年をお迎えください。



2024年280記事のサムネール(この記事を除く)

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2015.12.31記事「2015年をふりかえる
2014.12.31記事「1年をふりかえる

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