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2022年8月13日土曜日

サンダル状土製品の新解釈

 A new interpretation of earthenware like sandal


I saw a picture of a ship-shaped clay product posted by Moyoro-kun (unofficial) on Twitter. As a result, a new interpretation (dugout canoe) emerged of sandal-like earthenware whose meaning had been unclear for a long time. I'll make a note of it for reference. I would like to thank Moyoro-kun (unofficial) for allowing me to publish the photos of the ship-shaped clay product.


Twitterでモヨロくん(非公式)さんが掲載した船形土製品の写真をみて、長い間その意味が釈然としなかったサンダル状土製品の新解釈(丸木舟)が浮かび上がりました。参考までにメモします。船形土製品写真掲載を承諾していただいたモヨロくん(非公式)さんに感謝します。

1 サンダル状土製品の3Dモデル

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)正置 観察記録3Dモデル

縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所 

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 

撮影月日:2020.09.11 

許可:千葉市教育委員会の許可による撮影 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.007 processing 93 images


サンダル状土製品撮影風景


サンダル状土製品実測図

千葉市内野第1遺跡発掘調査報告書から引用


3Dモデルの動画

2 サンダル状土製品の私の解釈経緯

2-1 皮革製品としてのサンダルのミニチュア

縄文時代の皮なめしについて考えていた頃、サンダル状土製品は皮革製品(サンダル)のミニチュアだと考えました。

2020.08.14記事「サンダル状土製品の巨大意義に突然気がつく」など多数

土製品先端に開いている小孔は鼻緒を通す孔であると考えました。縄文時代の皮革製品は残っていませんが、その製品イメージが土製品として残っているならば、とても興味深いことです。

2-2 容器のミニチュア

その後、サンダル状土製品3Dモデルを許可を得て作成して、じっくり観察しました。その結果、この土製品はサンダルではなく、容器を表現していると考えを変更しました。注口付き片口であると考えました。

2020.09.26記事「サンダル状土製品を容器として見立てる」など多数

3 モヨロくん(非公式)さんがTwitterに公開した船形土製品

最近Twitterでモヨロくん(非公式)さんが船形土製品画像を公開しました。


網走市立郷土博物館分館「モヨロ貝塚館」に展示されている船形土製品

Twitterモヨロくん(非公式)さん提供

この画像を見て、2年前に熱中したサンダル状土製品がサンダルや容器のミニチュアではなく、丸木舟のミニチュアであると直観しました。この直観はいつもの毎日生まれる無数の妄想・空想・想像とは明らかに違うレベルの確信的雰囲気を伴うものでした。この直観が結果として正か非かは別として、自分として確かめる学習価値があることは動かしがたいものでした。

なお、Twitterモヨロくん(非公式)さんから次の実測図画像も提供していただきました。


船形土製品の実測図

Twitterモヨロくん(非公式)さん提供

モヨロ貝塚の人々と千葉縄文後晩期の人々は生活した空間、文化、時期が異なり、直接比較することは困難です。しかし、そうした直接比較ではなく、舟を土製品として残したという一致点があるかもしれないという直観を大事にして、この直観をキッカケにしてサンダル状土製品が丸木舟のミニチュアであるという新解釈を検討してみました。

4 サンダル状土製品の新解釈

4-1 縄文丸木舟に一般的に見られる刳り残し横梁

縄文丸木舟には一般的に刳り残し横張が存在しているようです。これまで観察して記録を探せたもののうち次の2点に刳り残し横張が存在します。

4-1-1 八千代市保品出土丸木舟

八千代市保品出土丸木舟には船首と船尾双方付近に刳り残し横張が各2つあります。


八千代市保品出土丸木舟

早稲田大学考古学研究室提供


八千代市保品出土丸木舟

早稲田大学考古学研究室提供


八千代市保品出土丸木舟

早稲田大学考古学研究室提供

復元物では次のように表現されています。


八千代市立郷土博物館 縄文丸木舟展示の様子


八千代市立郷土博物館縄文丸木舟展示の様子

4-1-3 匝瑳市米倉大境出土丸木舟

縄文晩期丸木舟(複製)展示状況3Dモデル 

匝瑳市米倉大境出土、長さ347㎝、幅42㎝ 

落合遺跡説明パネルとその補助物としての縄文晩期丸木舟(複製)展示 

撮影場所:加曽利貝塚博物館 

撮影月日:2020.06.02 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 144 images


3Dモデルの動画

匝瑳市米倉大境出土丸木舟にも刳り残し横梁が船首(展示右側?)と船尾(展示左側?)2個所にあります。

そしてそれだけでなく、船首の横梁の上にモノを差し込めるような方形の孔を観察できます。船尾横梁の上(内側)にも同様の方形の孔を3Dモデルで見ることができます。これらの孔は横梁の上に棒を設置して船頭が座って視線を一段高くして操船をしやすくしたのだと推察できます。


横梁上のモノを差し込めるような孔

4-2 サンダル状土製品の新解釈

縄文丸木舟には船首と船尾に刳り残し横梁が見られるものが多くあります。そして匝瑳市米倉大境出土丸木舟では刳り残し横梁の上に棒を設置して船頭が座った可能性が濃厚です。このような情報から、サンダル状土製品を縄文丸木舟のミニチュアであると想像的に新解釈します。


新解釈 サンダル状土製品を丸木舟ミニチュアと考える。

5 感想

もしこの土製品が丸木舟のミニチュアであるとしたら、この遺跡とどのように関わるのか、大いなる興味が湧きます。この遺跡は勝田川の沖積地から台地斜面にかけて分布し、丸木舟が使われていた可能性は濃厚です。そうした生活環境との関係だけではなく、この遺跡が土偶出土数395点で、全国的にみても有数なマジカル遺跡であるという、大きな視点からこの丸木舟ミニチュアを考えることも意義があるように考えます。この土製品が丸木舟ミニチュアであるとの感触がもっと強まれば、当時の広域交通手段としての丸木舟と広域祭祀・祈願圏との関係などの中でこの土製品についての思考を深めたいと思います。


2020年9月27日日曜日

サンダル状土製品の容器としての倒位置3Dモデル

 縄文土器学習 476

1 サンダル状土製品について

2020.09.26記事「サンダル状土製品を容器として見立てる」でサンダル状土製品(ミニチュア土製品)の原品が皮革製サンダルではなく、注口付き片口土器であると見立て変更しました。アリソガイ製ヘラ状貝製品の学習でそれが皮なめし道具との作業仮説を立てていますが、頭脳細胞が皮なめしに満たされてしまったため、サンダル状土製品がより皮革製サンダルに見えてしまったようです。

(小学生の頃、切手収集に熱中していて、街を歩いていると、路上の紙屑の多くが切手かもしれないと見えてしまい、ゴミをことごとく確認していた記憶があります。現在の縄文皮なめし興味はそれに類似した心理現象を惹起しているようです。)

千葉市埋蔵文化財調査センターの許可を得てサンダル状土製品の閲覧撮影により詳細観察ができたおかげで、それが皮革製品のミニチュアでないことが確認できてよかったです。ガラス面越し観察撮影では対象物が小さいため、この確認はいつまでたってもできなかったと思います。千葉市埋蔵文化財調査センターに感謝です。

また、この遺物の原品が特殊な用途で使われる注口付き片口土器と想定でき、それ自体に新たに大いなる興味が深まります。単なる酒器とは到底考えられない特殊性に興味が深まります。縄文後晩期呪術社会を知る上での格好の思考材料になりそうです。

2 サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)容器掌握の倒位置 観察記録3Dモデル

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)容器掌握の倒位置 観察記録3Dモデル 

縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所 

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 

撮影月日:2020.09.11 

許可:千葉市教育委員会の許可による撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.007 processing 79 images


撮影の様子


撮影の様子


3Dモデルの動画

3 メモ

・上記3Dモデルはサンダル状土製品を容器として見立てた時、それが容器として掌握されるときの位置の倒位置をイメージして背面を示したものです。遺物が平面の上に漫然と置かれた状況ではこの土製品の意味があいまいになりますから、意識して掌握倒位置の3Dモデルにしました。

・背面を示す遺物を平面においた通常どおりの3DモデルのURLは次の通りです。

https://skfb.ly/6V8Vz

・3Dモデル(オルソ投影)の「上から」画像と「左から」画像を示します。


3Dモデル(オルソ投影)上から画像


3Dモデル(オルソ投影)左から画像

土製品先端部の背面の様子がよくわかります。二つの穴が見え、上の穴は内面に貫通しています。下の穴はくぼみであり、同時に先端部の欠けにつながっています。

4 技術課題

サンダル状土製品を置いて3Dモデルにし、また裏返して3Dモデルにするということは見様見真似のフォトグラメトリー技術でできます。しかしその二つを統合して完全なる3Dモデル(遺物の完全な姿が空中に浮いているような3Dモデル)をつくる方法は自分にとって未知であり、その道具もありません。今後早急にその技術を入手したいと思います。

2020年9月26日土曜日

サンダル状土製品を容器として見立てる

 縄文土器学習 475

2020.09.25記事「サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)の周回写真撮影」でサンダル状土製品の精細な3Dモデルをつくり、じっくり観察して、原品を皮革製サンダルから注口付き片口土器に見立てし直しましたのでメモします。

1 サンダル状土製品3Dモデルから読み取った特徴

サンダル状土製品3Dモデルから次のような特徴を読み取りました。

・底面のカーブが著しい。

・内面の形状が円環状であり、平面が存在しない。

・先端部の貫通孔の回りが盛り上がっている。

・先端部外面に凹みがある。また先端部の一部が欠けているように表現されている。

・左右をつなぐバンド状部分(把手のような部分)の形状がほぼ円形である。

2 ミニチュア土製品「サンダル状土製品」が表現している原品

当初、サンダル状土製品は皮革製サンダルのミニチュアであると想定していましたが、1で読み取った特徴から原品は容器(土器)であると見立てることがより合理的であるととの考えに至りました。

この容器は手で持った時(掌握した時)小孔のある先端部が上を向くような位置で利用されたと想定します。


サンダル状土製品の掌握時の正位置

このサンダル状土製品は「注口付き片口」であると考えます。

先端部の小孔が注口であると想定します。

小孔が盛り上がった部分に開いていることから、この容器を水平に近づけ先端部に液体が到達した時、液体が小孔から直ちに流れるのではなく、盛り上がり部を越えて初めて流れる仕組みであり、いわば流れにくい構造をわざと作っていると想像します。

なお先端部外側の凹みと先端部の一部が欠けているように表現されているのは、そこに注口の詮のヒモが存在していたのではないだろうかと空想しました。

この容器の注口には普段木の枝などで作られた詮がしてあり、実際に容器の外に液体を注ぐときに初めて詮を抜いて注口から液体を外に注いだと想像します。


注口の詮が付属していた様子の想像

小さな注口から詮を抜いて液体を注げば、微量の液体を定量だけ外に注ぐことができます。

この容器は手に取って初めて容器正位置を保つことができるという異常な形状をしています。また微量の液体を定量だけ注ぐ機能を有していたと想定できます。このような特徴から、この容器は特殊な用途で使われる注口付き片口土器であると見立てます。

特殊用途の意味を妄想すれば、この注口付き片口土器に入れられた液体は極少量で効果を発揮する特効的劇薬であると考えます。死者(死んだ父母や子ども)が自分に憑依する祭祀(=死者が生き返る祭祀)とか、死者の国に行って帰ってくるような祭祀とかに使われたのかもしれません。単なる酒器としての片口以上の特殊性を有しているように想像します。

なお、サンダル状土製品原品が容器である可能性についての示唆を千葉市埋蔵文化財調査センター所長西野雅人先生からいただきました。自分の見立て変更の参考になる示唆であり感謝します。

3 サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)容器掌握の正位置 観察記録3Dモデル

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)容器掌握の正位置 観察記録3Dモデル 

縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所 

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 

撮影月日:2020.09.11 

許可:千葉市教育委員会の許可による撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.007 processing 93 images


サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)容器掌握の正位置観察記録3Dモデルの動画


サンダル状土製品容器掌握の正位置観察記録3Dモデル(高密度点群)の動画

2020年9月25日金曜日

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)の周回写真撮影

 縄文土器学習 474

以前から気になっているサンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)の周回写真撮影が千葉市埋蔵文化財調査センターから許可をいただき実現しました。早速3Dモデルを作成しました。

1 サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)正置 観察記録3Dモデル

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)正置 観察記録3Dモデル 

縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所 

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター 

撮影月日:2020.09.11 

許可:千葉市教育委員会の許可による撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.007 processing 93 images


撮影の様子


撮影の様子


3Dモデル画像


3Dモデルの動画

2 メモ

・これまでガラス越しで十分に観察できなかったサンダル状土製品が手に取るように観察できるようになりました。

・小さな穴が貫通している部分なども詳しく観察できます。

・3Dモデルをよく観察すると、これまで想像していた形状とは別の形状も確認できました。作業仮説「皮革製サンダルのフィギュア」が果たしてそうであるか疑問も湧いてきます。詳しい観察と新しい見立てを次の記事で描くことにします。

……………………………………………………………………

参考 センター資料館内利用許可書


センター資料館内利用許可書

2020年8月25日火曜日

サンダル状土製品の3Dモデル

 縄文土器学習 455

次の記事で、千葉市埋蔵文化財調査センター展示のサンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡)が皮革製品としてのサンダルのミニチュアであり、縄文時代皮革製品の具体的姿を示す重要な資料であることに気が付き、メモしました。

2020.08.14記事「サンダル状土製品の巨大意義に突然気がつく」

2020.08.16記事「サンダル状土製品観察から推察する革製サンダル原品の様子」

しかしサンダル状土製品をメイン対象とした3Dモデルは作成していなかったので、今回作成しました。展示されている対象物をガラス面越しにカメラで望遠撮影して作成したものです。今後対象物を机の上において近接撮影し、より精細な3Dモデル作成を予定していますので、今回の作業はその下準備になります。

1 サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

サンダル状土製品(千葉市内野第1遺跡) 観察記録3Dモデル

縄文時代後期~晩期前半、長口径5.8㎝、短口径3.8㎝、端部に円孔1ヶ所

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2020.08.20

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 66 images

3Dモデルの動画

2 オルソ投影図の作成

正面 オルソ投影図

上から オルソ投影図

6面図 GigaMesh Software Frameworkにより作成

3DモデルをGigaMesh Software Frameworkに投入することにより、一気にオルソ投影6面図を同縮尺で作成できるので便利です。

GigaMesh Software Frameworkに3Dモデルを投入した様子

3 メモ

・オルソ投影上から図をみるとサンダル先端がわずかに非対象になっていて、まるで左足用サンダルのように見えます。精細3Dモデルを作成すれば、貫通孔の位置関係から、このサンダルが左足用であると確認できそうです。

・オルソ投影正面図をみると、サンダルつま先付近が単純なカーブではなく、凸部があり段になっています。この凸部より下がサンダルの底、上が足を保護する立ち上がり部かもしれません。精細3Dモデルで検討することにします。

・今後作成する精細3Dモデルをじっくり観察して、サンダルの構造や機能について考察することにします。

・精細3Dモデルを切断することも自由にできますから、必要に応じて断面形を検討することにします。

参考 今回作成3Dモデルの切断モデル

・また精細3Dモデルには実寸法を付与しますので、参考までに手で計測することが困難な部位についても計測してみることにします。

2020年8月14日金曜日

サンダル状土製品の巨大意義に突然気がつく

 縄文土器学習 448

1 はじめに

千葉市埋蔵文化財調査センター展示室に展示されている千葉市内野第1遺跡出土のサンダル状土製品の巨大意義について突然気がつきましたので、メモします。

2020.02.04にこのサンダル状土製品を初めて見た時は何か気がかりになりましたが、そのまま今日まで来ました。ところが縄文時代「皮なめし」について考えだしたところ、このサンダル状土製品を思い出し、それが皮革製品のミニチュアであるとの直観を得ました。もし皮革製品のミニチュアであることが証明されれば、出土物がほとんどない縄文皮革製品の重要情報が現代にもたらされることになります。

2 サンダル状土製品

サンダル状土製品

サンダル状土製品(特殊モード撮影写真)

サンダル状土製品実測図

千葉市内野第1遺跡発掘調査報告書から引用

つま先部分に孔が貫通していて、鼻緒がついていることを表現していると考えられます。

土製品に革ヒモで鼻緒をつけてミニチュアを完成させていたと考えます。(土製品として鼻緒をつくることは困難であるから。)

3 参考展示状況3Dモデル

サンダル状土製品を含む展示状況3Dモデルがありますので、参考に掲載します。

内野第1遺跡コーナー付近 展示状況3Dモデル

撮影場所:千葉市埋蔵文化財調査センター

撮影月日:2020.02.04

ガラス面越し撮影

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v5.003 processing 112 images

3Dモデルの動画

4 メモ

次のような問題意識が「妄想レベル」ですが発生しました。

ア サンダル状土製品は革製サンダルのミニチュアか

サンダル状土製品が革製サンダルのミニチュアであるのかどうか、確かめることが先決問題です。

鼻緒のついたサンダルのミニチュアであることは間違いないと考えます。

土製品の様子から、原品の素材は草や樹皮などではなく、革製であるように素人観察できます。

イ 革製サンダルミニチュア出土の意義 1 革製品製造の証拠

革製サンダルミニチュア出土と理解すると、内野第1遺跡で皮なめしが行われ、革製品がつくられていたことの可能性が濃厚になります。内野第一遺跡が狩猟関連遺跡であったことになります。

ウ 革製サンダルミニチュア出土の意義 2 革製サンダルが特産品

革製サンダルのミニチュアを土製品でつくるくらいですから、革製サンダルや各種革製品が内野第1遺跡の特産品(交易用製品)であった可能性があります。

交易用製品として革製サンダルを作る場合、その付加価値増大を目指して、軽い・丈夫・使いやすい(足にフィットする)などの工夫が凝らされ、ブランド性を増大させ、有利な交易を目指していたと想像します。

エ 革製サンダルの用途

想像に想像を重ねますが、革製サンダルは実用品以上の製品をつくっていたのかもしれません。そのミニチュアをつくるくらいですから単なる一般実用物ではなく、集落リーダー専用とか、階層が上の人々専用とか、祭祀活動専用とかの特別な利用に供する特殊専門製品だったのかもしれません。ステータスシンボルとか祭祀執行に不可欠な品だったのかもしれません。

オ 革製サンダルミニチュアをつくった意味 1 看板や屋号としての意味

特産品としての革製サンダルミニチュアを作り、それを外来者が訪れる場所(来訪者と座談する建物など)に置いて、内野第1遺跡の特産品をアピールしていたのかもしれません。現代風にいえば、看板とか屋号に類する機能を持たせたのかもしれません。

カ 革製サンダルミニチュアをつくった意味 2 趣味心

特産品の革靴のミニチュアをつくり、趣味心として住居内に飾っていたのかもしれません。同じ土製ですが、神話にもとづく祭祀実用品である土偶とは全く異なる意味としての趣味心製品だったのかもしれません。現代風に言えばミニカー集めとか切手収集と同じレベルの趣味心です。


次のような学習作業レベルの問題意識も発生しました。

キ 内野第1遺跡の遺構遺物に皮なめしに関連する出土物はあるか

ク 展示サンダル状土製品の望遠撮影による3Dモデル作成と観察

ケ サンダル状土製品に類似する土製品出土に関する検索

コ 2列の落し穴列とサンダル状土製品の関係

2列の落し穴列は縄文早期で、サンダル状土製品(後晩期)とは無関係か。

サ 後晩期の狩猟はどこで行っていたのか

長沼周辺の可能性?