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2026年9月16日水曜日

貝層移動タイプ別偏位角分布

 Distribution of Deviation Angles by Shell Bed Transport Type


I categorized shell bed transport types into three groups—slope movement, collapse, and water flow—and examined the distribution of bivalve shell deviation angles for each. Distinct characteristics emerged, and the most frequently occurring angles differed among the groups. This revealed a correlation between bivalve shell deviation angles and the transport type.


貝層の移動タイプを斜面、崩落、流水の3つに分け、それぞれ別に二枚貝殻偏位角分布を見てみました。特徴がはっきりと分かれていて、最多出現角度も異なります。二枚貝殻偏位角が移動タイプに相関することが浮かび上がってきました。

1 貝層移動タイプ

セクション図から貝層分層を抽出しました。


剥取断面露頭写真とセクション図


セクション図分層区分

貝層分層毎に、これまでの検討に基づいて、貝層移動タイプを次の3つに分けました。

斜面移動タイプ…斜面を重力性移動して堆積するタイプ

崩落移動タイプ…崩落により移動堆積するタイプ

流水移動タイプ…流水により移動堆積するタイプ


分層別貝殻移動タイプ

この移動タイプ区分を個々の二枚貝殻に当てはめると次のようになります。


貝殻別貝殻移動タイプ

貝殻別貝殻移動タイプからボロノイ多角形を作図すると次のようになります。


ボロノイ多角形別貝殻移動タイプ

2 移動タイプ別二枚貝殻偏位角分布グラフ


斜面移動タイプ 二枚貝殻偏位角分布グラフ


崩落移動タイプ 二枚貝殻偏位角分布グラフ


流水移動タイプ 二枚貝殻偏位角分布グラフ

3 考察

移動タイプにより偏位角分布パターンが明白に異なります。

流水タイプの分布パターンは最多出現偏角の割合が多く、それより離れた角度の貝殻は少なくなっています。これは営力(水流)の特徴を表現していると考えることができます。

斜面タイプの分布パターンは最多出現角度付近とそれから離れた角度のものが広い裾野で分布し、重力性移動などの特徴を表現していると考えます。

崩落タイプの分布パターンはデコボコした滑らかさのない分布であり、崩落現象の特性を表現していると考えます。

最多出現偏位角を見ると、流水タイプで90~100°となり流水の抵抗を受けにくい偏位角が優先しています。斜面タイプでは100~110°となり、斜面角度(およそ120°)に対応した値となっています。崩落タイプでは120~130°となり、剥取断面で実際に観察できる斜面角度に近似しています。

これらの特徴から、二枚貝殻偏位角が移動タイプに相関することが浮かび上がってきたと考えます。


2026年9月6日日曜日

剥取断面における二枚貝殻偏位角の分析 その1

 Analysis of Bivalve Shell Deviation Angles in a Section Profile – Part 1


I have begun analyzing the deviation angles of bivalve shells (the angle at which the plane of the shell margin intersects the cross-section) within a shell-layer section profile from the northern slope of the Ariyoshi-Kita Shell Midden. A graph aggregating the data in 10-degree increments reveals that the 100–110° range is the most frequent, closely approximating the slope angle (angle of the stratigraphic layering) of approximately 120°.


有吉北貝塚北斜面貝層剥取断面の二枚貝殻偏位角(二枚貝殻殻縁平面が断面と交差する角度)の分析に着手しました。10°刻み集計グラフを作ってみると、100~110°が最多となり斜面角度(分層線角度)の約120°に近似します。

1 二枚貝殻偏位角の10°刻み集計グラフ


二枚貝殻偏位角の10°刻み集計グラフ(2026.09.14訂正差し替え)


二枚貝殻偏位角の10°刻み集計グラフ(2026.09.14訂正差し替え)

10°刻み集計グラフを作ってみると、100~110°が最多となり斜面角度(分層線角度)の約120°に近似します

この偏位角集計グラフが剥取断面の二枚貝分布構造の一つの要約資料であると捉えます。斜面角度が変化すれば、このグラフも変化する関係にあると考えます。つまり、斜面移動結果の集約記録の一つがこのグラフであると考えます。

2 二枚貝殻偏位角の観察


二枚貝殻偏位角の分布(10°刻み色別総集)

10°刻み色別分布図を作成して眺めて、問題意識を醸成しました。


二枚貝殻偏位角(90°~120°)とボロノイ多角形との関係


二枚貝殻偏位角(90°~120°)とボロノイ多角形(面積階級区分別色塗り)との関係

出現の多い90°~120についてボロノイ多角形(密集性指標として用いる)との関係について眺めて、問題意識を醸成しました。

3 最初の分析予定項目

ボロノイ多角形面積階級区分(二枚貝殻密集性指標)を見ると、その構造が貝殻移動構造と強く関連していることが推察できます。

そこで、ボロノイ多角形面積階級区分と偏位角階級区分との関係資料を最初につくり、検討することにします。