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2026年2月12日木曜日

5断面と6断面の貝層区分対比作業

 Comparison of Shell Layer Classifications between Sections 5 and 6


For the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification from Section 6 was projected onto Section 5. The natural cliff is divided into two stages, revealing the characteristics of gully erosion. The shell layer blocks in the collapsed layer are remnants of a shell layer that was already present at the time of gully erosion.


有吉北貝塚北斜面貝層について、6断面貝層区分案を5断面に対比投影しました。地山急崖が2段階になっていて、ガリー侵食の特徴が観察できます。崩落層中の貝層ブロックはガリー侵食時点に既に存在していた貝層の残滓です。

1 6断面と5断面の貝層区分対比結果


6断面と5断面の貝層区分対比結果


5断面の貝層区分

7断面貝層区分案を6断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図(17断面、1断面)による接合関係などです。

分層記載がほとんどないので、貝層区分作業における思考は虚弱です。

2 5断面-17断面-6断面の空間位置関係


5断面-17断面-6断面の空間位置関係

3 メモ

地山急崖が2段階になっています。下の急崖が比高2m強、上の急崖が比高3m以上です。侵食急崖に段差ができる現象はガリー侵食の顕著な特徴です。

崩落層中に貝層ブロックが記入されています。この貝層ブロックの存在から、ガリー侵食時点において既に貝層が斜面上方に存在していたことが判ります。即ち、ガリー侵食前からこの付近に貝層が存在していたことが判明します。崩落層から出土する土器の型式が判れば、ガリー侵食がいつ頃生起した現象であるか判る可能性があります。ガリー侵食は集落住民が貝塚を形成した後、生起した現象になります。集落住民の活動(集落周辺の荒蕪地化など)がガリー侵食の引き金になったのかなど、興味が深まります。


崩落層中の貝層ブロック


2026年2月11日水曜日

6断面と7断面の貝層区分対比作業

 Comparison of Shell Layer Classifications between Sections 6 and 7


For the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification for Section 7 was projected onto Section 6. The shell layer on the slope has been largely replaced by older shell layers compared to the downstream section.


有吉北貝塚北斜面貝層について、7断面貝層区分案を6断面に対比投影しました。斜面の貝層は、下流の断面と較べるとほとんどが古い貝層に置き換わっています。

1 12断面~7断面貝層区分の再検討


12断面~7断面貝層区分の再検討作業資料

12断面~7断面貝層区分を再検討し、9断面、8断面、7断面について貝層区分を修正変更しました。

以下の検討は7断面の新しい貝層区分結果に基づきます。

2 7断面と6断面の貝層区分対比結果


7断面と6断面の貝層区分対比結果


6断面の貝層区分

7断面貝層区分案を6断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図(17断面、1断面)による接合関係などです。

3 6断面-17断面-7断面の空間位置関係


6断面-17断面-7断面の空間位置関係

4 メモ

12断面~10断面付近はガリー流路の堆積区間で流路性堆積貝層の発達がよいため、それとの位置関係で斜面貝層の対比作業が楽です。また断面写真を参考に貝層の色がキーとなります。しかし、9断面~6断面は流路性堆積貝層の発達が悪いため、それとの位置関係でおこなう対比作業の根拠が薄弱になっています。断面写真もありません。

当面、不確か感が背景に漂う作業となり苦しいですが、5断面~2断面まで通しで同じ対比作業を進めて、最初の貝層全体の比作業成果(たたき台)をつくります。その後次の作業を踏まえて、たたき台の精緻化作業をおこなうこととします。

・貝層区分縦断図を作成し、横断図(現在作業している断面図)との関係を検討する。

・ガリー本流流路の区間別浸食堆積特性を検討する。

・分層層相データ(分層記載データ)について検討する。(対比作業のキーとなる情報があるか、再検討する。)

・土器型式3D分布データが貝層対比作業のキーとなるか、検討する。

・遺物3Dモデル分布データが貝層対比作業のキーとなるか、検討する。

・剥ぎ取り断面の貝殻方向分析をおこない、貝層形成モデルを作成して、それが貝層対比作業にどのように役立つか検討する。


2026年2月9日月曜日

8断面と7断面の貝層区分対比作業

 Comparison of Shell Layer Classifications between Sections 8 and 7


For the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification from Section 8 was projected onto Section 7. Erosion has created a topography consisting of flat and steep slopes in the collapsed layers, and mixed shell sand layers have been deposited as slope-like stratification, filling in the topography.


有吉北貝塚北斜面貝層について、8断面貝層区分案を7断面に対比投影しました。侵食作用により崩落層などに平面と急斜面で構成される地形ができ、その地形を埋めるように混貝砂層が斜面性の成層として堆積しています。

1 8断面と7断面の貝層区分対比結果


8断面と7断面の貝層区分対比結果


7断面の貝層区分

8断面貝層区分案を7断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図(17断面、1断面)による接合関係などです。

なお、分層記載は7断面、8断面ともに「稀」であり、対比手がかりとしては虚弱です。

2 7断面-17断面-8断面の位置関係


7断面-17断面-8断面の位置関係


7断面-17断面-8断面の位置関係

3 メモ

7断面のH崩落層とQ混砂貝層がガリー侵食作用で平面と急斜面で構成される地形ができ、その地形を埋めるようにQ混貝砂層が斜面性の成層として堆積しています。この事象を含めて、7断面における主な侵食現象は次図に示すように3回存在したと考えられます。


主な侵食跡


2026年2月7日土曜日

9断面と8断面の貝層区分対比作業

 Comparison of shell layer classifications between Section 9 and Section 8


For the shell layer on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification from Section 9 was projected onto Section 8. In this area, near the main gully channel, slope shell layers predominate over sedimentary shell layers derived from the main gully channel.


有吉北貝塚北斜面貝層について、9断面貝層区分案を8断面に対比投影しました。この付近ではガリー本流路付近で、ガリー本流に由来する堆積貝層より斜面性貝層の方が優勢です。

1 9断面と8断面の貝層区分対比結果


9断面と8断面の貝層区分対比結果


8断面の貝層区分

9断面貝層区分案を8断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図(17断面、1断面)による接合関係などです。

なお、分層記載は8断面については「稀」であり、対比手がかりとしては虚弱です。(分層記載の基本は現場フィールドノードにおこなわれているようです。フィールノートは原票として保存されていないようです。)

2 8断面-17断面-9断面の位置関係


8断面-17断面-9断面の位置関係


8断面-17断面-9断面の位置関係

3 メモ

8断面におけるガリー本流による堆積層(W、X)の断面積が9断面より小さくなっています。

また、斜面性貝層(S1、R2、S2)がWとXの間いに入り込んでいます。こうした状況はこの付近のガリー本流の河道特性が流下区間であり、堆積区間ではないことを表現しているものと推察します。つまり、ガリー本流が運び堆積する貝層より、斜面上から投棄され葡行移動してきた貝層の方が優勢であることが表現されています。全断面の対比作業がそろった段階で詳しく分析することにします。


2026年2月2日月曜日

10断面と9断面の貝層区分対比作業

 Comparing Shell Layer Classifications of Sections 10 and 9


For the shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification of Section 10 was projected onto Section 9. Although only 2 meters apart, the changes in shell layer development are clearly visible.


有吉北貝塚北斜面貝層について、10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。2m離れているだけですが、貝層発達の様子変化を感じることができます。

1 10断面と9断面の貝層区分対比結果


10断面と9断面の貝層区分対比結果


9断面の貝層区分

10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図による接合関係などです。

なお、10断面、11断面、剥ぎ取り断面、12断面は貝層断面写真が存在していて、貝層断面図資料を写真と照合することができ、貝層の相対的色(白色と黒色)を一つの指標に貝層区分を考えることができました。しかし、9断面は断面写真がないので、貝層の相対的色を指標に検討することはできませんでした。

縦断図による接合関係は、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面(上図)、9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(下作業図)のようになっています。


9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(作業図)

なお、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係は次の通りです。


9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係

2 メモ

2-1 貝層発達の様子の変化

・10断面と比べて、9断面はS3の発達が悪いです。S3は斜面貝層の最上層です。S3は10断面より11断面、11断面より12断面とボリュームが増えますので、追って詳しく検討することにします。

・一方、10断面と比べて、9断面の方がR1やS1など斜面貝層の下層の発達が良いような印象を受けます。この当りも、追って別に詳しく検討することにします。

2-2 崩落層における貝含有層


9断面のH崩落層における貝含有層

9断面のH崩落層における貝含有層分布を見ると、崩落層の先端付近、つまりガリー流路(X、W、V付近)側がすべて分布域となっています。この様子から、台地面からの崩落現象が発生している状況でも貝層投棄がおこなわれ、Q混貝砂層が形成され、それが侵食運搬されて二次堆積した様子を想像しました。つまりこの断面付近のガリー侵食直後の急崖が不安定で崩落が続いていた時期に、すでに貝投棄がおこなわれていたことが判ると考えます。