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2026年2月2日月曜日

10断面と9断面の貝層区分対比作業

 Comparing Shell Layer Classifications of Sections 10 and 9


For the shell layers on the northern slope of the Ariyoshikita Shell Mound, the proposed shell layer classification of Section 10 was projected onto Section 9. Although only 2 meters apart, the changes in shell layer development are clearly visible.


有吉北貝塚北斜面貝層について、10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。2m離れているだけですが、貝層発達の様子変化を感じることができます。

1 10断面と9断面の貝層区分対比結果


10断面と9断面の貝層区分対比結果


9断面の貝層区分

10断面貝層区分案を9断面に対比投影しました。手がかりは貝層全体構造の対応関係、分層記載、縦断図による接合関係などです。

なお、10断面、11断面、剥ぎ取り断面、12断面は貝層断面写真が存在していて、貝層断面図資料を写真と照合することができ、貝層の相対的色(白色と黒色)を一つの指標に貝層区分を考えることができました。しかし、9断面は断面写真がないので、貝層の相対的色を指標に検討することはできませんでした。

縦断図による接合関係は、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面(上図)、9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(下作業図)のようになっています。


9断面(横断図)-1断面(縦断図)-10断面(作業図)

なお、9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係は次の通りです。


9断面(横断図)-17断面(縦断図)-10断面の位置関係

2 メモ

2-1 貝層発達の様子の変化

・10断面と比べて、9断面はS3の発達が悪いです。S3は斜面貝層の最上層です。S3は10断面より11断面、11断面より12断面とボリュームが増えますので、追って詳しく検討することにします。

・一方、10断面と比べて、9断面の方がR1やS1など斜面貝層の下層の発達が良いような印象を受けます。この当りも、追って別に詳しく検討することにします。

2-2 崩落層における貝含有層


9断面のH崩落層における貝含有層

9断面のH崩落層における貝含有層分布を見ると、崩落層の先端付近、つまりガリー流路(X、W、V付近)側がすべて分布域となっています。この様子から、台地面からの崩落現象が発生している状況でも貝層投棄がおこなわれ、Q混貝砂層が形成され、それが侵食運搬されて二次堆積した様子を想像しました。つまりこの断面付近のガリー侵食直後の急崖が不安定で崩落が続いていた時期に、すでに貝投棄がおこなわれていたことが判ると考えます。


2026年1月19日月曜日

11断面と10断面の貝層分層対比作業

 Comparing the Shell Strata of Sections 11 and 10


The shell strata of Section 11, for which a proposed shell strata division was created, were compared (projected) to the shell strata of Section 10, located 2 meters away. The shell strata of Sections 11 and 10 are similar in their distribution.


有吉北貝塚北斜面貝層について、貝層区分案を作成した11断面の貝層区分を、2m離れた10断面の貝層分層に対比(投影)しました。11断面と10断面の貝層区分とその分布は似ています。

1 11断面と10断面の貝層分層対比結果


11断面と10断面の貝層分層対比結果


10断面の貝層区分(拡大図)

2 対比方法

2-1 横断図-縦断図-横断図の分層線連続性による方法

10断面(横断図)-1断面(縦断面)-11断面(横断図)では貝層分層線を追跡して対応関係を確認することができます。


10断面-1断面-11断面による対応検討

10断面-17断面-11断面では標高が高い部分では対応関係が希薄です。これは標高が高いところでは投棄された貝殻の大きなものが斜面下方に移動してしまい、特徴のない貝層となったため、その貝層を斜面方向という構造が無い断面で観察すると、斜面方向に発達している成層線を観察しにくいことに起因していると考えます。

2-2 断面写真による方法

断面写真から大枠としての貝層区分を観察することができます。


10断面と11断面の対比


10断面と現場写真


11断面と現場写真

2-3 分層記述

セクション図に記載されている分層記述から混土貝層、混砂貝層、崩落層、土層などの対比が可能となります。

なお、斜面貝層の分層の違い(R1、S1、R2、S2、R3、S3の違い)を層相記述(混土率○%、主要貝種など)から判断することは困難です。これは分層記述がポイントの記述であり、分層内の層相変化が激しいためです。

2 メモ

・10断面ではR1が見つかりませんでした。それ以外の貝層区分は類似した位置に見つかります。

・H(崩落層)では貝ブロックが記載されています。この記述から、この附近台地がガリー侵食された直後に断面より数m上に前代の(ガリー侵食前の)貝塚の残りが存在していたことを確認できます。つまり前代貝塚の一部が崩落層とともにブロックとして落下したことを物語っています。

・Hを切ってKが発達しています。この事象から、Hが堆積した後、侵食作用によりH全面が削られ、その場所にKが堆積したと考えられます。ガリー流路による規模の大きな侵食とその後の堆積作用を想定します。