2012年2月1日水曜日

横戸2谷津、横戸3谷津の縦断形

横戸2谷津と横戸3谷津の縦断形を検討しました。

1 横戸2谷津の谷筋確認
次の図は旧版1万分の1地形図の谷筋線図で横戸2谷津を示しています。

横戸2谷津の位置(旧版1万分の1地形図谷筋線図)
旧版1万分の1地形図は大正6年測量

等高線の分布から小崖1より南で、横戸2谷津は南に向かって下っている様と、それが東京湾側水系の谷によって切られていることが判ります。
なお、東京湾側水系の谷頭浸食の方向は横戸2谷津の方向と直角になっています。
東京湾側水系は横戸2谷津に向かって侵食を進めていません。

2 横戸2谷津谷筋の現代地図投影
次の図は現代地図(DMデータ)に上記谷筋線を投影したものです。

横戸2谷津の位置(DMデータ)
DMデータは千葉市提供

この図から、横戸2谷津の位置は、下流側は千葉工業大学野球場、中流部は千種町の千葉鉄工業団地を通りその南の住宅地に抜けていることがわかります。

3 横戸2谷津の縦断面図作成
上記2の「横戸2谷津の位置(DMデータ)」図面をカシミール3Dで5mメッシュデータ(標高データ)と組み合わせて表示し、谷筋の現代地形における縦断面図を作成しました。
縦断面図には1で得た旧版1万分の1地形図の等高線交点情報による大正6年地形の縦断線も記入しました。

横戸2谷津の縦断面図
現代地形はカシミール3D+5mメッシュによる

4 横戸2谷津縦断面図の解釈
1~3の情報を踏まえ、横戸2谷津縦断面図を次のように解釈しました。

横戸2谷津縦断面図の解釈

横戸1谷津の縦断面図で解釈した内容と同じ内容になりました。
地殻変動に伴う小崖1の成立に際してその南の地形面が相対沈下しただけでなく、南に傾斜したことを確認できます。

5 横戸3谷津の検討
横戸3谷津についても横戸2谷津と同じ作業をおこない、同様の結論を得ました。
これで、横戸1谷津、横戸2谷津、横戸3谷津の解釈が同じになります。

横戸3谷津の位置(DMデータ)
DMデータは千葉市提供
カシミール3D+5mメッシュによる地形レリーフを背景に投影しています。

横戸3谷津縦断面図の解釈

横戸3谷津付近では小崖1の位置が南に変化していることが特徴です。
また、小崖1が必ずしも明瞭ではない地区です。
(米軍空中写真の実体視による小崖1の分布は、2012.01.23記事「小崖1」に示してあります。)

なお、横戸3谷津縦断面の検討に際して、小崖1から南部分における旧版地形図の等高線は、現在の地形から判断して、正確性を欠くものと考えました。

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