2012年2月14日火曜日

小崖1の存在を意識した地名

横戸1谷津~横戸6谷津の地形について検討する中で、旧版1万分の1地形図をじっくり見ることができました。
この中で、地形を示す次の地名を見つけました。

旧版1万分の1地形図における地形を示す地名

 この地図を3D表現してみると次のようになります。

旧版1万分の1地形図の3d表現
ただし、3d表現の地形は現代の地形です。

 花島台、三角台、長沼台ともに小崖1によって区切られる北側の台地を指しています。
このことから、花島台、三角台、長沼台の命名は、低地と台地を区分したときの台地を意味するのではないことは明らかです。
花島台、三角台、長沼台の命名は小崖1の存在を意識して、それにより区切られた台地の中でも一段高い部分を指して行われています。
小崖1と並行して走る道路があります。この道路は迅速図にも出てくる道路です。この道路を通ると小崖1の存在を強く意識させられたに違いありません

花島台、三角台、長沼台という地名は旧版1万分の1地形図以前の古文書には出てこないので、明治以降命名されたものと考えられます。
私の推測では、広大な土地に地名が不足して演習場活動に不自由していたため、陸軍関係者の間で活動に必要な地名が明治年間には生まれ使われており、大正6年の旧版1万分の1地形図作成時に、採録された地名だと思います。

なお、長沼台より東には六方岡、塚見岡、宇那谷岡、大作岡などの「岡」地名が付けられています。

陸軍演習場に関わる軍事的観点からの地名形成の歴史が花見川流域にあります。

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