2011.01.30記事「横戸1谷津の縦断形」で書いたとおり、横戸1谷津の縦断形を検討している時、偶然旧版地形図の等高線から河川争奪現象を新たに発見しました。
次の図がその説明図です。
新発見した河川争奪の説明図
横戸1谷津はもともと横戸川に合流する谷津ではなく、もっと下流まで直線状に北に向かっていたものと考えました。
小崖2の形成に起因して形成されたと考える横戸川の東西性支谷津によって横戸1谷津が争奪されたと考えます。
争奪個所付近を拡大して旧版地形図とDMデータで見てみました。
横戸1谷津河川争奪個所(旧版地形図)
横戸1谷津河川争奪個所(DMデータ)
DMデータは千葉市提供
河川争奪個所は現在柏井浄水場の敷地内となっていて、宅地造成(盛土)のため自然地形の面影は残っていません。
この附近の断面図を作成すると次のようになります。
横戸1谷津河川争奪個所の地形断面
河川争奪を考えるに足る地形断面をしています。
旧版地形図をよく見るとこのポイントの東西両側にも別の河川争奪と考えられる地形を観察できます。
小崖2を発生させた地殻変動の結果東西性の谷津が生まれ、それにより数多くの河川争奪が発生したようです。
小崖2と小崖1を発生させた地殻変動のタイプが異なるらしいこともわかってきました。
また、小崖2を発生させた地殻変動は現代まで残る台地面谷筋パターンを形成したらしいこともわかってきました。
この記事は横戸1谷津に関して河川争奪現象を新発見したことの記述にとどめます。詳しい検討は小崖1に関わる検討の後に行います。
なお、この河川争奪は発生時期、タイプ、規模ともに花見川河川争奪と異なります。
0 件のコメント:
コメントを投稿