2018年8月21日火曜日

縄文後期イナウ似木製品と関連する可能性のある後世祭具等

縄文後期イナウ似木製品の観察と解釈例 8

印西市西根遺跡出土縄文後期イナウ似木製品と関連する可能性のある後世祭具等をまとめてみました。

印西市西根遺跡出土縄文後期イナウ似木製品との関連を考察する価値があると考える祭具等

1 弥生時代鳥型
稲作農業を生業とする弥生時代人の鳥型とその習俗が弥生時代に全く初めて生まれたものではなく、縄文時代の堅果類収穫祭祀で使われた鳥造形イナウ似木製品と鳥信仰習俗が基になっているとする仮説を立てることができます。この鳥信仰継続仮説は検討する価値があると考えます。

2 アイヌイナウ
削かけ跡や刻印、枝の残置、全体の形状などからアイヌイナウの原型が縄文時代鳥造形イナウ似木製品にあるとする仮説を立てることができます。アイヌイナウの原型が縄文時代に遡ることができるという仮説は大いに検討する価値があると考えます。

3 ぬさ(幣帛)
ぬさのルーツがイナウのルーツと同じものであり、それが縄文時代イナウ似木製品であるとする仮説を立て、検討する価値があると考えます。

4 伝統工芸(お鷹ポッポ)
伝統工芸(お鷹ポッポ)のルーツが縄文時代イナウ似木製品にあるとする仮説を立て、検討する価値があると考えます。

5 ぼんでん(梵天)
ぼんでん(梵天)の飾りがぬさやアイヌイナウの削りかけと通底し、その意匠の原型が縄文時代イナウ似木製品にたどりつくことができるとする仮説を立て、検討する価値があると考えます。

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シリーズ記事「縄文後期イナウ似木製品の観察と解釈例」を終了します。

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