花見川流域のイメージと感想8 私撰花見川谷津頭八景
谷津の最上流部が明瞭な形で谷頭として観察できる場所をこのブログでは「谷津頭」と呼ぶことにします。
谷津頭は湧泉の場所で古代人の住んでいた場所であり、水田耕作の源泉になった場所です。また水があるので本来は生態的にも重要な場所であると思います。
散歩をしていて、谷津頭に達すると、その閉じられた狭い空間の中でとても落ち着くことができます。何物にも邪魔されない自分の居場所であるという感じを持つことができます。空間環境的に外部の喧騒の音や雑然とした市街地風景が遮断されていることの効果が大きいからだと思います。
手持ちの写真1万2千枚とGISやグーグルアースを参照しながら、花見川流域の谷津頭風景の品定めをしました。そして私のお気に入りとしての花見川谷津頭八景を選定しました。
第1 花見川柏井「後谷津」の谷津頭風景
第2 花見川花島「谷津」の谷津頭風景
第3 長作川「上谷坪」の谷津頭風景
第4 長作川「ヒル田」の谷津頭風景
第5 犢橋川「瀧ノ山」の谷津頭風景
第6 犢橋川「上五斗蒔」の谷津頭風景
第7 畑川「上谷津」の谷津頭風景
第8 浪花川「久保ノ内」の谷津頭風景
谷津頭のある川は本来の東京湾水系すべてから選定されました。東京湾水系である花見川、長作川、犢橋川、畑川、浪花川にはその谷頭浸食力が強い地史上の時代があったものと考えます。
本来印旛沼水系である高津川筋(高津川、北高津川、芦太川)、勝田川筋(勝田川、宇那谷川、小深川、東小深川、横戸川)からは選定できませんでした。これらの川は谷津の最上流部に明瞭な谷頭を有さないからです。下流で谷壁を有する谷津もいつしか台地上の浅い皿状の谷に変化し、それが平坦な台地面に消えてゆくかのように変化してしまいます。
選定した八景は結果としてすべて千葉市内の谷津です。千葉市内の小字名は手元で分かっているので、谷津頭を現地の地名で呼ぶことができます。
この谷津頭地名を見て、6つが地形や水にかかわるものであることに驚きました。残り2つは耕作にかかわるものです。
私撰花見川谷津頭八景
私撰花見川谷津頭八景の位置
第1 花見川柏井「後谷津」の谷津頭風景
【第1 花見川柏井「後谷津」の谷津頭風景】
【第1 花見川柏井「後谷津」の空中写真(グーグルアース)】
人による谷津の利用が少し荒れているのですが、鳥類などの生き物にとって大切な場所であることを感じている谷津頭です。
第2 花見川花島「谷津」の谷津頭風景
【第2 花見川花島「谷津」の谷津頭風景】
【第2 花見川花島「谷津」の空中写真(グーグルアース)】
花島公園として整備されている谷津頭です。
第3 長作川「上谷坪」の谷津頭風景
【第3 長作川「上谷坪」の谷津頭風景】
【第3 長作川「上谷坪」の空中写真(グーグルアース)】
八景の中でも、美しさが1、2位に入る谷津頭の風景です。ポンプ小屋の存在はかつて湧泉があったことを物語っています。
第4 長作川「ヒル田」の谷津頭風景
【第4 長作川「ヒル田」の谷津頭風景】
【第4 長作川「ヒル田」の空中写真(グーグルアース)】
この谷津頭の風景もベスト3に入るものです。ポンプ小屋の存在はかつて湧泉があったことを物語っています。
第5 犢橋川「瀧ノ山」の谷津頭風景
【第5 犢橋川「瀧ノ山」の谷津頭風景】
【第5 犢橋川「瀧ノ山」の空中写真(グーグルアース)】
八景の中で、長作「上谷坪」とその美しい風景で1、2位を争うものです。ポンプ小屋の存在はかつて湧泉があった場所をピンポイントで示していると考えます。「瀧ノ山」の「瀧」は谷壁から湧泉が流れ下る様をそのまま地名にしたものであると考えます。
近くの失われた「子和清水」の様子を想像するのに役立つ谷津頭です。
第6 犢橋川「上五斗蒔」の谷津頭風景
【第6 犢橋川「上五斗蒔」の谷津頭風景】
【第6 犢橋川「上五斗蒔」の空中写真(グーグルアース)】
神場公園内にある谷津頭です。
第7 畑川「上谷津」の谷津頭風景
【第7 畑川「上谷津」の谷津頭風景】
【第7 畑川「上谷津」の空中写真(グーグルアース)】
谷津頭の一番大事な場所が京葉道路敷になっていますが、全体として谷津頭の風景が残っています。
第8 浪花川「久保ノ内」の谷津頭風景
【第8 浪花川「久保ノ内」の谷津頭風景】
【第8 浪花川「久保ノ内」の空中写真(グーグルアース)】
谷津頭の部分を京葉道路が高架で通過しているので、地形的には谷津頭が残っています。
【参考 浪花川「久保ノ内」の谷津頭手前の風景】
0 件のコメント:
コメントを投稿