次の3D図に表現したように、新たに発見した横戸河岸段丘と図の下側(北側)の勝田川河岸段丘との連続性について検討します。
横戸河岸段丘と勝田川の河岸段丘の位置
1 現代盛土の確認
横戸河岸段丘と勝田川の河岸段丘が連続すべき部分に丁度現代の盛土があります。
これが本当に現代の盛土であることを念のため確認しておきます。
次の図は最近、千葉市立郷土博物館より入手した1960年(昭和35年)測量の千葉市都市図です。
千葉市都市図と盛土位置
千葉市都市図(千葉27)部分(千葉市立郷土博物館蔵)
1960年(昭和35年)測量
この地図の等高線から、横戸河岸段丘と勝田川河岸段丘がもともとは地形面として連続していることが確認できます。
現在その間にある微高地は現代の盛土であることが確認できました。
2 地形断面図による検討
次の3本の地形断面線を引き、その断面図を検討してみました。
地形断面線位置図
A-E断面
航空レーザ測量による5mメッシュを利用してカシミール3Dで作成
高さの作図精度限界は1m
この断面から次の2点がわかりました。
1 横戸河岸段丘は勝田川方向に向かって緩やかに高度を下げ、勝田川の段丘と滑らかに連続すること。
2 勝田川の段丘は崖(段丘崖)から3段に区分することができること。
既往文献を踏まえ、上の2段が千葉第1段丘に下の1段が千葉第2段丘に対比できると仮に考えておくことにしました。
名称を上から千葉第1段丘a、千葉第1段丘b、千葉第2段丘としました。
F-G断面
航空レーザ測量による5mメッシュを利用してカシミール3Dで作成
高さの作図精度限界は1m
H-G断面
航空レーザ測量による5mメッシュを利用してカシミール3Dで作成
高さの作図精度限界は1m
2つの断面ともに、勝田川の段丘を見る断面です。2つの断面ともに、3つの段丘に区分できました。
しかし、全体が緩斜面状の地形になっていて3つの段丘の境は必ずしも明瞭でありません。
段丘崖、段丘面が不明瞭な地形という事実が、この場所の地形のでき方を考える際のキーになるという予感がします。
なお、千葉第1段丘aより上の断面も緩斜面になっています。この理由もおいおい考えていきたいと思います。
次の記事では、断面図で検討したことを、平面図にプロットしてみます。
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