2016年6月14日火曜日

房総中世荘園の概略位置GISデータ作成

2016.06.13記事「安房国郷名分布基礎データ作成」の上総国分、下総国分の作業は継続して行うこととします。

一気に自分の地名知識が増大しています。

このような基礎作業はそれとして行いつつ、鏡味完二の地名型検討をスピードアップします。

この記事では地名型21の7番目の「~庄」の検討を行うための中世荘園データについてGISプロットをおこないましたので、メモします。

1 中世荘園リスト

「千葉県の歴史 通史編 古代2」(千葉県発行)掲載の「表74 1179年までに確認できる中世荘園と公領」に詳しい中世荘園リストが掲載されています。

そのリストの項目の一部を省略して抜き書きします。

表74 1179年までに確認できる中世荘園と公領(抜き書き)
「千葉県の歴史 通史編 古代2」(千葉県発行)から抜き書きして引用

22の荘園・公領が確認できます。

元資料には荘園領主、比定地のほか成立年、初見年次、初見史料などの情報が掲載されています。

2 中世荘園の空間概略位置のGISプロット

この比定地情報をGISにプロットしました。

プロットの趣旨は律令制郡と比定地現代地名から、荘園の大ざっぱな概略位置を面情報として描き出したものです。

千葉県内のどのあたりにあるのか判ればよいという趣旨です。

1179年までに確認できる中世荘園と公領

リストがあると、情報収集が完了したような錯覚に陥りますが、それをGISにプロットすると、これまでさまざま情報をGISにプロットしてきた記憶が走馬灯のように思い出され、その空間的位置が持つ意味について知りたいという意欲が湧き出します。

中世荘園について学習意欲が増大します。

実際に「千葉県の歴史 通史編 古代2」(千葉県発行)を読むと、極めて興味深い解説が続きます。

恐らく中世に近づくにしたがって史料(文書)情報が格段に増大しているのだと思います。

中世荘園に関する空間情報が概略とはいえできましたので、この情報と「~庄」地名情報とを空間的に突き合わせて、その関係について次の記事で検討します。



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