2021年12月21日火曜日

旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手 その3

 Paleolithic cave painting Spanish stamp Part 3


Of the 10 types of Spanish Paleolithic cave painting stamps (issued in March 1967), I observed a mural painting that killed a person with a bow and arrow.


スペインの旧石器時代洞窟壁画切手10種(1967年3月発行)のうち、弓矢が出てくる不思議で不気味な壁画2種を観察しました。


スペイン切手 旧石器時代壁画 サルタドーラ洞窟

2ペセタ CVA SARTADORA (CASTELLON)

よく見ると恐ろしい壁画であることが浮かび上がってきます。冠状の飾りを頭に付け、(おそらく)立派なペニスケースを付けた人物が大股で去ろうとしています。体には5本の矢が刺さり、足の矢は貫通しています。男のリーダーとかシャーマンとか社会的地位のある人物を弓矢で成敗している図柄です。この壁画がどのような状況を表現しているのか色々な仮説が浮かび上がります。1 敵対する相手集団のリーダーを射撃して、逃走させている勝利の様子。2 シャーマンが体に矢を付けて受傷しているような姿になり、苦しむ様子を踊り、自分たち集団の強さを確認している祭祀の様子。3 リーダーが体中に矢を受けても相手集団に襲いかかろうとしている勇敢な姿の様子。


再掲 スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 モレーラ洞窟

40センチモ CVA MORELLA (CASTELLON)

狩りの道具である弓矢が集団間の争い(戦闘)に使われています。

2021.12.13記事「旧石器時代洞窟壁画 スペイン切手


スペイン切手 旧石器時代洞窟壁画 シングル洞窟

3.50ペセタ

CVA CINGLE (CASTELLON)

5人が片手に弓を片手に矢の束を持って、集団行進(走)しています。この図柄を見た最初の印象は狩りに関する踊りであるというものでした。しかし、弓矢を集団間の戦闘にも使っている社会であることがわかると、この図柄から、別の印象が浮かびます。5人の人物が武器を持ち統制されて移動している様子は、敵対集団にたいして戦闘能力を有していることを表現しているのだと考えることができます。動物を狩る踊りではなく、戦闘を鼓舞する踊りのように見えてきます。

なお、4人の足の間にはブラブラしたものがありますから男ですが、1人にはそれがありません。女性狩人(戦闘員)かも知れません。


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