2024年1月11日木曜日

38年前遺物台帳(63000遺物)電子化日誌(2024.01.11)

 38 years ago relics ledger (63000 relics) Digitized diary (2024.01.11)


I have begun work on digitizing the 38 years ago relics ledger (Ariyoshi Kita Shell Mound north slope shell layer, 63,000 relics). Interesting entries are emerging one after another from the seemingly boring relics ledger. I found a description that a hidden jar, human bones, and hanging accessories were excavated from the same place.


38年前遺物台帳(有吉北貝塚北斜面貝層、63000遺物)の電子化作業を始めています。一見して無味乾燥な遺物台帳から興味ある記載が次々と浮かび上がってきています。伏ガメと人骨と垂飾品が同じ場所から出土している記載を見つけました。

1 38年前遺物台帳(有吉北貝塚北斜面貝層、63000遺物)の電子化作業

遺物台帳の電子化作業(データベース化作業)は有吉北貝塚北斜面貝層の見える化プロジェクト学習計画にもとづいて行っています。

2024.01.07記事「有吉北貝塚北斜面貝層学習の再開

2 電子化作業のスケジュール

63000遺物の所在メッシュ、遺物番号、名称、出土標高、出土層準、特記事項等をExcelに入力しています。

入力作業は2024年6月末までに完了させる予定です。

入力作業と他の趣味活動等のバランスをとるために、毎週月~水の3日間に2500件入力し、木~日の4日間に入力作業以外の趣味活動を行う予定です。

3 電子化作業の効率化検討

1枚のモニターに遺物台帳を表示し、隣のモニターにExcelを表示して、遺物番号順にその内容をExcelに手入力しています。

OCRによる入力、音声による入力も検討しました。しかし、遺物台帳画像の歪みや手書き文字の不揃いなどからOCR入力は現実的ではありません。また現状では自分がしゃべる速度の方が手入力より遅いため、音声入力も効率化解決になりません。従って、2枚のモニターを使った原始的手入力を実施しています。

2枚モニター利用手入力作業では次の工夫を行っています。

1 左手マウスの利用(ただし、3年程前から左手マウスを利用していて、今回のために変更したのではありません。)

2 マウスポインターの巨大化

左手マウスによる巨大ポインター(Windows機能で3倍に拡大)で遺物台帳の入力欄を示し、右手で出土標高を入力することにより、欄を取り違えることなく次々に数値を入力できるので、作業が高速化しています。


作業風景

4 遺物台帳の興味ある記載

遺物台帳入力を進めるに従って、入力しなければ判らない様々な情報を得ることができます。その中で、1月8日~10日作業で、特筆して興味をそそった事柄をメモしておきます。Ⅱ-20メッシュに伏ガメ記載と垂飾品記載が出てきます。


伏ガメ・垂飾品記載が見られる遺物台帳ページ

Ⅱ-20メッシュ(2m×2m)から散乱人骨が31点出土(発掘調査報告書データによる)していることを考えると、垂飾品を腰につけた要人が甕被り葬で埋葬された様子を空想してしまいます。詳しくみると、伏ガメの標高と人骨出土標高は1m程食い違います。北斜面貝層が埋葬の場であったことは確実ですから、そこで甕被り葬があった証拠が見つかるかどうか、興味が深まります。


参考 散乱人骨分布
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作業メモ
・土器片や石器などが3D空間で偏在的に分布するような感じを受ける。→投棄の偏在、貝層移動によるソートなどが検討テーマとなりそう。
・骨と土器片等の3D空間分布特性が異なるような印象をうける。→同上。
・イノシシ頭骨(顎骨)と人骨が近い場所で分布しているような印象をうける。→その印象が正しいか。正しければその意味は?
・Ⅱ-21メッシュ120番遺物は「鉄器?」となっている。高師小僧か?要確認。縄文人の収集趣味で高師小僧が珍重され、それが結局貝塚に持ち込まれたのかもしれない。

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