2024年1月21日日曜日

千葉市埋蔵文化財調査センター特別展関連講座「幸福を祈る-古代人の願いと造形」のzoom受講

 Zoom lecture on  "Praying for Happiness - The Wishes and Creations of the Ancients" related to the special exhibition of the Chiba City Buried Cultural Properties Research Center


I attended a lecture related to the special exhibition of the Chiba City Buried Cultural Properties Research Center,  "Praying for Happiness - The Wishes and Creations of the Ancients" (lecturer: Masato Nishino) via zoom. The lecture further deepened my understanding of incense stamps and other aspects of viewing the exhibition, and my interest deepened.

千葉市埋蔵文化財調査センター特別展関連講座「幸福を祈る-古代人の願いと造形」(講師:西野雅人先生)をzoom受講しました。展示観覧における香印盤などの理解が、講演でより一層深まり、興味がさらに深まりました。

1 講演諸元

主催:千葉市埋蔵文化財調査センター

題名:千葉市埋蔵文化財調査センター特別展「幸福を祈る-古代人の願いと造形」関連講座 第1回「幸福を祈る-古代人の願いと造形」

講師:西野雅人(千葉市埋蔵文化財調査センター所長)

場所:千葉市生涯学習センター

月日:2024.01.21

参加方式:会場参加及びzoom参加

配布資料:展示パンフレット「幸福を祈る-古代人の願いと造形」(32ページ)(zoom参加者にはPDFダウンロードURL配布)


展示パンフレット(pdf)

2 講演の様子


講演の様子(zoom画面) 仏像墨画土器説明


講演の様子(zoom画面) 香印盤説明

3 講演内容と感想

この講演はzoomで受講しました。

展示の章立てに従って西野講師からの興味深い話しがつづきました。

第1章 聖武天皇の願い -国分寺と民衆仏教の開花-

第2章 神仏に祈りを -悔過と祓い-

第3章 星に願いを -古代房総の星信仰-

第4章 幸福の印 -「福」施印土器と宝印-

話しの内容が必ずしも古代学専門家とすり合わせしているわけではないことや、仮説的な考えが含まれていることが最初に述べられ、否が応でも興味が深まりました。第3章星に願いを-古代房総の星信仰-の話しのなかでは、メインコンテンツはまだ関係者に十分に受け入れられていないため、地元市原歴史博物館では展示されていていない旨の状況がポロリと紹介されました。そうした状況が生まれるほど今回の展示物解釈には重要な意義が含まれていて、発見的であり、それだけ講演者が自信を深めていると感じました。

自分は話しの中で次の諸点に興味を持ちました。

・墨書土器集中出土場所2ヶ所が神祈願系と仏祈願系にわかれているらしいこと。

・市川市北下遺跡出土仏像墨画土器には2つの仏像が描かれていて、大きい仏像は奈良の大仏を、小さい仏像は地元仏像を表現している可能性があること。

・市原市川焼第遺跡出土香印盤形土器は正倉院御物に匹敵する意義があること。


市原市川焼第遺跡出土香印盤形土器 展示の様子

・香印盤が使われた古代悔過とおなじ行事が、実は東大寺修二会で現在も伝わっていること。

・香印盤の使い方(型に香と灰を乗せ、盆を被せて、裏返して、盆の上で香を燃やす)

・成田市稲荷山遺跡出土の七星剣は天皇家所有物が宮中から持ち出されたと考えざるを得ないこと。

・古印は古代研究者が研究し、宝印は中世研究者が研究していて、研究は連続していないが、「福」施印土器の存在は宝印が古代からあったことを示している。





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