2024年4月29日月曜日

顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)観察記録3Dモデル(2024年2月撮影版)

 Observation record 3D model of Vessel with handles for suspension and a face (Ina City,Gotenba site) (Photographed in February 2024)


I created a 3D model of the Vessel with handles for suspension and a face on display at the Ina City Souzou-kan. The result was a very harmonious 3D model considering it was shot through a glass surface. I think of it as an vessel that comes close to a pregnant woman during childbirth.


伊那市創造館に展示されている顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)の3Dモデルを作成しました。ガラス面越し撮影にしてはとても円満な3Dモデルとなりました。出産時産婦に寄り添う土器であると考えます。

1 顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)観察記録3Dモデル(2024年2月撮影版)

顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)観察記録3Dモデル(2024年2月撮影版)

縄文時代中期

撮影場所:伊那市創造館常設展示室

撮影月日:2024.02.21


展示の様子

ガラス面越し撮影

3DF Zephyr v7.517 processing 222 images


3Dモデルの画像


3Dモデルの動画

2 メモ

この土器は2021年11月に最初の3Dモデルを作成しています。

顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)観察記録3Dモデル Incense Burner

ガラスケースに格納展示されていますが、3面から撮影できるため、ガラスケース越しとは思えないとても円満な3Dモデルを、今回、作成することができました。

この土器に関する感想や考察は過去に多数記事にしています。その過去記事を読み返して、次の過去記事は今の自分がとても興味を深めるものです。

2021.11.23記事「顔面付釣手形土器(伊那市御殿場遺跡)の実用的側面の考察

土器背面に小カップ存在を想定し、その小カップに香草等を入れて熱し、産婦出産の苦痛を和らげたという検討(想像)です。


小カップ存在の可能性


小カップの機能


土器の利用方法

顔面は苦痛にあえぐ産婦に香草の匂いをかがせることによって、柔和な顔つきになってほしいという期待が込められていると想像します。

釣手形土器にカップがあることは一般的であると言えます。


顔面付釣手土器(飯田市北田遺跡)縄文時代中期 飯田市美術博物館展示

この土器のカップは香草等を焚くためのもので、人面描写は記号的表現になっていますが、「柔和な顔つき」を表象していると考えます。


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