2011年11月8日火曜日

余談

趣味としての花見川散歩の一環として、興味の湧き出た事柄に関する資料を古書店等から購入しています。
所持しておきたいもので、ささやかな予算に合致するものをWEBで見繕って購入します。

吉田東伍「大日本地名辞書 坂東」や織田完之「印旛沼経緯記」は影印復刻本の古書を格安で購入しました。
双方とも趣味活動に役立っており、知的好奇心を掻き立てくれます。

先日、吉田東伍「利根治水論考」をWEBで¥3100-で購入申し込みしました。
影印復刻本古書の平均的値段の半値以下です。
原本古書と比べると5分の1以下です。
カバーがボロボロとか他の古書店のラベルが貼ってあるとか、欠点が長文で書いてありました。
当然ながら、影印復刻本の状態の悪いものだと思いました。
しかしそれが最安値であり、また情報が判ればそれでよいので、躊躇なくクリックして購入しました。

本日それが宅急便で到着し、開いて驚きました。
明治43年発行の原本です。
発行所日本歴史地理学会、発売所三省堂書店、定価金一円です。
奥付には三省堂の丸印まで押してあります。書き込みなども一切ないものでした。

なにか、得はしたけれどすこし後ろめたいような、妙な感覚になりました。

古書店サイドが十分に確認しないで影印復刻本として取り扱った結果だと直感しました。
私は、発行所が日本歴史地理学会となっているので、その名称から戦後の復刻本と誤判断しました。
古書店も現物確認を怠り、同じ間違いをしたものと推察します。

拾い読みすると、天保期普請と利根川治水との関連について国策レベルの議論も書いてあり、じっくり読んでみたいと思いました。

古書を読んだ後は必ず手を洗いませう。

0 件のコメント:

コメントを投稿