2012年5月28日月曜日

花見川の境界機能 その2

縦と横

1 縦
これまでこのブログで時々話題にしてきた「東京湾と香取の海の主要交流ルートとしての花見川」、「印旛沼堀割普請による利根川と東京湾を結ぶ運河築造」、「戦後印旛沼開発」などは全て、花見川の縦(縦断方向)の空間機能です。

花見川は南北方向に連結(結合)の機能を果たしています。

縦の空間機能

2 横
一方、花見川の境界機能は、横(横断方向)の空間機能です。

花見川は東西方向に境界(分断)の機能を果たしています。

横の空間機能

花見川の縦と横の機能を表で整理すると、次のようになります。

花見川の縦と横の空間機能

区分
項目
時代
縦の機能=連結(結合)
(南北方向、縦断方向)
東京湾と香取の海の主要交流ルート
古代
印旛沼堀割普請
近世
戦後印旛沼開発と流域変更
現代
横の機能=境界(分断)
(東西方向、横断方向)
土地利用ブロック境界(小金牧と六方野、習志野演習場と下志津演習場)
近世
現代

花見川がこのように顕著な影響を社会に及ぼした原因は、河川争奪現象(河道逆行争奪)により、東京湾側の深い谷が下総台地奥深くまで侵入したからです。

花見川河川争奪という地形現象が、古代から現代までの人社会に大きな影響を及ぼしてきていることを、今後詳しく調べることが大切であると考えます。

おわり

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