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2021年6月26日土曜日

廻る仮面の女神

 縄文土器学習 617

国宝「仮面の女神」観察記録3Dモデルを回転させて見ました。回転体と静止体を同時に観察することによって、これまでの自分の感想がそのまま保持されるのか、それとも違う感想が生まれるのか、調べるための学習資料です。

1 土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル(回転2)

土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル(回転2)

撮影場所:茅野市尖石縄文考古館 

撮影月日:2019.09.13 

4面ガラス張りショーケース越しに撮影 

3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成  v4.530 processing 82 images(Masquerade機能利用)


調整前3Dモデル画面(3DF Zephyr Lite画面)


回転3Dモデルの動画

2 メモ

仮面の女神については次のような感想を持ってきています。


当初3Dモデルに付した注記


感想メモ画面1


感想メモ画面2


感想メモ画面3

回転体モデルを観察してみると、これまでの自分の感想の「もっとらしさ」感が増大しました。

この土偶はその背後を観察することが特別に重要であると感じます。仮面と帽子と衣服を結合する接続具の観察が可能となります。

妄想レベルですが、この土偶は「成人式」(集団見合い)の女性装束であり、生殖可能であることを示しているのだと思います。同じ成人になった男性(群)に生殖可能であることを視覚や嗅覚で示す儀式用であり、仮面は女性が恥ずかしさなどを持たないための意味も有していると考えます。(現代アフリカには逆に男性(群)が目隠しして、女性(群)陰部の臭いを嗅ぐ若者集団見合い儀式があります。)

なお、この土偶出土状況ジオラマが尖石縄文考古館に展示されていて、学習上の強い興味が喚起されます。

2020.03.17記事「国宝土偶「仮面の女神」出土状況ジオラマの3Dモデル



2020年3月20日金曜日

国宝土偶「仮面の女神」注記付き3Dモデルと想像的解釈

縄文土器学習 381

国宝土偶「仮面の女神」注記付き3Dモデルを作成して、自分のこの土偶に関する想像的、空想的、妄想的解釈をメモしました。

1 土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル 注記付

土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル 注記付 
撮影場所:茅野市尖石縄文考古館 
撮影月日:2019.09.13 
4面ガラス張りショーケース越しに撮影 
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 82images(Masquerade機能利用) 
注記は全てモデル作成者の想像です。

展示の状況

展示の状況

2 注記について
1 仮面
紐通しによる目、鼻、口の表現が観察できます
2 帽子
頭の部分は髪ではなく、仮面を支える役割を持つ帽子であると考えられます。
3取付具
仮面、帽子、衣服の3つをつなぎ一体化する取付具です。つまり仮面・帽子・衣服が一つの「被り物」になっているコスチュームです。
4両手を開いて踊っている様子
両手を開いて大きな輪を作るような踊り動作を表現していると考えます。
5衣服
脇下が開いている衣服を表現しています。(入れ墨ではないと考えます)
6でべそフィギュア
でべそフィギュアを衣服につけていると考えます。乳房表現がないことと対応していると考えます。でべそ…幼児の象徴、乳房…妊娠女性や育児女性(既婚女性)の象徴。
7女性器
女性器部分だけ衣服がくり抜かれていて、女性器が強調露出しています。
8臀部
臀部だけ衣服がくり抜かれていて、臀部が強調露出しています。
9両足を開いて踊っている様子

3 国宝土偶「仮面の女神」の想像的解釈
国宝土偶「仮面の女神」の一つの解釈として、次のような想像、空想、妄想をすることができます。
1 女性器や臀部を強調露出していることから、女性が男性に対して生殖活動(具体的には男女交合)を誘っている様子を示していると考えます。
2 その誘いが踊り(手を拡げ、股間を開く踊り)で行われたと考えます。
3 乳房表現(妊娠や育児の象徴)がなく、逆にでべそという幼児性象徴フィギュアをつけいていることから、女性が処女であることをはっきりと示すコスチュームをまとっていると考えます。

4 1~3から、この土偶は処女が初めて生殖活動に参加する様子(例「成女式」)を表現していると考えます。
5 さらに想像、空想、妄想を加えれば、縄文時代の集団見合いにおける女性の様子を表現していると考えます。
6 広域多数集落の処女と適齢男性が集まって集団見合いする。その際、女性達は「仮面の女神」のようなコスチュームをまとい、踊りながら男性達全員に自分の性器を見せたり、匂いをかがせる。女性は男性が誰だかわからない。男性も女性の顔はわからない。そのような集団見合いを経てカップルが決まり、広域圏における女性と男性の婚姻が成立する。
(現代未開民族で、目隠した適齢男性達に女性達が踊りながら次々に性器の匂いを嗅がせて行う集団見合いの例をテレビで見たことがあります。男は顔や印象などではなく好みの性器匂いで女性を選ぶ様子でした。)
7 集団見合いの様子(=成女式=成人式の様子)を描いた土偶(人形)を持っているのはその年齢に近づいた女性であると考えられます。(親が「この子を無事婚姻させてたい」という願いで土偶(人形)をつくり子に与えたと考えます。)
8 集団見合いでは踊りが踊られ、当然ながら歌も伴ったと考えます。この縄文集団見合歌舞は日本人にずっと引き継がれ、古代歌垣の起源であると超空想します。

2020年3月17日火曜日

国宝土偶「仮面の女神」出土状況ジオラマの3Dモデル

縄文土器学習 379

尖石縄文考古館に展示されている国宝土偶「仮面の女神」出土状況ジオラマの3Dモデルを作成しました。

1 「仮面の女神」出土土坑と隣接土坑のジオラマ 3Dモデル

「仮面の女神」出土土坑と隣接土坑のジオラマ 3Dモデル
撮影場所:尖石縄文考古館 展示室B
撮影月日:2020.03.13
3Dモデル写真測量ソフト 3DF Zephyr で生成 v4.530 processing 65 images

展示の状況

3Dモデルの動画

2 ジオラマの理解
守屋昌文著「国宝土偶「仮面の女神」の復元 中ッ原遺跡」(新泉社)に掲載されている
情報を元にジオラマを理解しました。

「仮面の女神」が出土した土坑と隣接する土坑
守屋昌文著「国宝土偶「仮面の女神」の復元 中ッ原遺跡」(新泉社)から引用

ジオラマの解釈
3つの土坑が並び、仮面の女神出土土坑の両脇の土坑は鉢被せ葬が行われた墓坑です。仮面の女神は完形品が一部破壊され、破片が胎内に入れられるなど複雑な行為の後、横たわって埋置されています。横たわる被葬者と向かい合うように、抱き合うような状況で出土しています。被葬者は女性で、この土偶を所有(あるいは受け継いだ)人であると考えられます。
私はこの土偶は例えば「成女式」(生殖活動に参加する年齢=婚姻年齢に達した女性のお祝いの式)の様子を表現していると想像しています。したがって、被葬者は(有力家族の嫁入り前後の)若い女性だと空想します。
2019.12.10記事「土偶(国宝仮面の女神)(茅野市中ッ原遺跡) 観察記録3Dモデル

追記
守屋昌文著「国宝土偶「仮面の女神」の復元 中ッ原遺跡」(新泉社)では第94号土坑が作られてから時間がたち、その場所があいまいになり、その後第70号土坑が掘られた。場所があいまいだから第70号土坑は第94号土坑を切ったという趣旨の想定をしています。
別の解釈として、第94号土坑(墓)被葬者と第70号土坑(墓)被葬女性とは血縁が近く、わざと第94号土坑(墓)を切って第70号土坑(墓)が建設されたと考えることもできます。わざと血縁の近いものどうしの墓を切って(オーバーレイさせて)建設し、親族の団結の強さを確認しているものと考えます。大膳野南貝塚の学習でも同様の現象が多出していて、間違えて切ってしまったとは到底考えられません。わざと切って、絆を形に残しているのだと思います。