2021.09.08記事「有吉北貝塚北斜面貝層 67土器(中峠式浅鉢形土器)の出土層準」と2021.09.07記事「有吉北貝塚北斜面貝層 395土器(加曽利EⅢ式有孔鍔付土器)の出土層準」の検討結果をより直観的に理解できるようにするために2つの土器の破片分布を立体区間で特定し、断面図と対応させました。
1 2土器破片の出土層準推定3D資料(第11断面対応)
2土器破片の出土層準推定3D資料(第11断面対応)有吉北貝塚北斜面貝層から出土した67土器(中峠式浅鉢形土器)と395土器(加曽利EⅢ式有孔鍔付土器)のそれぞれの破片が、第11断面に対応して、どの貝層層準から出土したのか推定するための3D資料。データは有吉北貝塚発掘調査報告書による。加曽利EⅢ式土器は中峠式土器の時代から300年程度後の土器である。
3Dモデル画面
3Dモデル画面
3Dモデル画面(オルソグラフィック投影)
注 第11断面の凡例 赤…純貝層、緑…混土貝層、黄色…混貝土層、茶色…土層、水色…砂層(下総層群二次堆積)、横線(下総層群)
3Dモデルの動画
2 メモ
再掲 作業上の感想
この作業上の感想は第11断面の1m以内の土器片を断面図に投影したものですが、この感想が生まれた状況を3Dモデルで実際に確かめることができるようにしました。後日のために確認できるようにしました。土器片の出土層準を知ることが出来ることの技術的記録です。
北斜面貝層の下部混貝土層は中峠式期に形成されたことが、このデータを端緒として明るみに出ることになります。画期的なデータの最初の一コマの姿がここに姿を表しました。
今後多数土器破片の立体空間プロットが始まる前の情報が少ない現在、シンプルな状況を捉えてわかりやすい状況を記録した次第です。
2つの土器に関連する全ての断面図を3Dモデルにプロットすると次のようになりますが、この3Dモデルでは断面図が込み合ってしまいます。
2つの土器に関連する全断面図をプロットした3Dモデル(Blender画面)
断面図を1つに絞って表示する方がよいようです。395土器と67土器に関しては6断面分の3Dモデル、つまり3Dモデル6つを用意して、それぞれをじっくり観察することにより検討が深まると考えます。
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